エコキュートの電気代が冬に高くなる!!3つの理由と対策を解説
2023年12月15日
冬場のエコキュートの電気代に悩まされている方も多いことでしょう。ここでは、エコキュートの電気代が冬に高くなる3つの理由を紹介して、それぞれの対策を解説しています。
あわせて、省エネ性能が高い新型エコキュートに変えるメリットや、冬場にエコキュートが見舞われがちなトラブルについてもお話ししています。冬の電気代の悩みから解放され、安心してエコキュートを使えるようになるでしょう。
エコキュートの電気代が冬に高くなる3つの理由
エコキュートの電気代が冬に高くなる要因は、大きく3つが考えられます。
湯沸かし効率が下がることと、お湯の消費量が増えること、そして、追い焚き機能を使うことが、冬にエコキュートの電気代が高くなる理由です。
それでは、3つの理由をもう少しくわしく解説していきましょう。
1. 冬はエコキュートの湯沸かし効率が悪くなるから
冬にエコキュートの電気代が高くなるのは、エコキュートの仕組みが原因です。エコキュートは空気中の熱を取り出して、湯沸かしに利用します。
心臓部であるヒートポンプで取り込んだ空気を圧縮して、高温の空気を作りだしお湯を沸かしているのです。
ヒートポンプは気温が高いほど効率よく高温の空気を作れますが、冬の空気は冷たいので、高温の空気を作るのに多くの電気を消費してしまいます。また、冬の冷たい水道水を沸かすのにも、より多くの電気が必要です。そのため、冬にはエコキュートの電気代が上がってしまうのです。
2. 冬はエコキュートのお湯を使うケースが増えるから
冷たい水での洗い物や洗顔はつらいものです。暖かい季節であれば、雑事に使用する水は常温でも問題有りません。しかし冬場ではキッチンや洗顔などで、お湯を使いたくなるケースが激増します。また、気温が下がる冬は熱めのお風呂に入りたくなりますし、シャワーの温度設定も高めになりがちです。
すると、エコキュートのタンクに貯められた高温のお湯がよく使われるようになり、規定量よりお湯が減るたびに、安価な深夜電力以外で焚き増しをおこなうので、電気代がかかるようになるのです。
お湯の使用量を少なくすれば、沸き増し運転の機会が減り、エコキュートの電気代が安くなりますが、冬にお湯を使わないのはつらいものです。エコキュートの設定を見直すと、エコキュートにかかる電気代を抑えられるかもしれません。
3. 冬はエコキュートの追い焚きが機能するから
バスタブのお湯を適温に保つ追い焚きモードは快適ですが、電気代がかかるのが難点です。冬場はバスタブに張ったお湯の温度が下がりやすく、しばしば追い焚きが機能することになり、電気代が高くなってしまうのです。
追い焚きは冷めてしまったお湯を、貯湯タンク内の熱を利用して温め直す機能です。追い焚き後にはタンク内を温め直さなければならないので、その分、電気代がかかってしまいます。
冬にエコキュートの電気代を節約する7つの方法
エコキュートの電気代が冬に高くなる3つの原因を見てきましたが、残念ながら冬場の気温の低下への対処法はありません。一方で対処法があるのは2の「お湯の消費量の増加」と3の「追い焚き機能の多用」です。エコキュートの設定の見直しで、冬の電気代を節約しましょう。
あわせて知っておきたいのは、冬に限らないエコキュートの電気代の節約法です。四季を通じて対処すれば、エコキュートを経済的に運転できるようになるでしょう。
1. エコキュートの「節電モード」を見直す
2の「お湯の消費量の増加」や「日中の沸き増し対策」には「節電モード」の見直しが効果的です。
エコキュートにはメーカーによって呼び名はかわりますが、貯湯タンクの湯量を減らす「節電モード」が搭載されています。しかし、冬場にお湯を多く使うと「節電モード」の湯量では足らなくなり、安価ではない電気代で沸き増しするので、電気代が高くなってしまうのです。
「節電モード」を見直して貯めるお湯の量の設定を増やすか、次で説明する「オート学習機能」で「おまかせモード」を再設定してください。
2. エコキュートの「おまかせモード」を再設定する
「節電モード」の見直しと同様に効果的なのが「オート学習機能」「おまかせモード」の活用です。
メーカーによって呼び名は違いますが「オート学習機能」は家庭のお湯の使用傾向を学習する機能、「おまかせモード」は「オート学習機能」で得たデータを元に適量のお湯を沸かす機能です。冬場には使用する湯量が増えることをエコキュートに学習させれば、それに応じた量のお湯を沸かしてタンクに貯めるようになるのです。
通常は「おまかせモード」に設定しておいて、来客時にはお湯を多めに沸かすなど、その都度設定し直せば、電気代が節約できます。
3. エコキュートの「追い焚き」よりも「高温足し湯」を使う
「追い焚き機能の多用」による電気代を節約するには、かわりに「高温足し湯」を活用するとよいでしょう。
メーカーによって呼び名は違いますが「高温足し湯」は、エコキュートのタンクにあるお湯を使って、バスタブに張ったお湯の温度を上げるというもの。安価な深夜電力で沸かしたお湯を使うので、電気代には響きません。
一方、深夜電力ではない高額な電気代を使って、バスタブのお湯を再加熱するのが「追い焚き」です。高温足し湯と比較すると水道代はかからないものの、追い焚きには電気代がかかるので、使用には注意してください。
4. 電気の料金プランを見直す
ここからは冬場に限定せずに、エコキュートの電気代削減法を解説していきます。
まずおこなうべきは、加入している電気料金プランがご自宅に合っているかのチェックです。大切なのは、ご自宅でたくさん電気を使う時間帯はいつかを考慮すること。日中の電気代を見比べて、最適な電気料金プランを見つけましょう。
5. エコキュートがお湯を沸かす時間帯をチェックする
料金の安い時間帯の電気を使ってお湯を沸かすのが、エコキュートのメリットです。お湯を沸かす時間帯と電気料金の安い時間帯がずれていると、高額な電気料金でお湯を沸かすことになってしまいます。
エコキュートがお湯を沸かす時間帯が、電気料金の安い時間帯になっているかをチェックしてください。
6. エコキュートをしばらく使わないなら「休止モード」を活用する
旅行などでしばらくエコキュートを使わないなら「休止モード」を活用して、使う予定のないお湯は沸かさないようにしてください。「休止モード」を使わないと、貯湯タンクの中は常にお湯で満たされていることになります。
無駄な沸き増しがおこなわれなくなり、電気代を節約できるでしょう。
7. お湯をもう使わないなら沸き増しをオフにする
タンクのお湯が減ると自動で沸き増しする機能が付いているエコキュートなら、もうお湯を使わないと思ったら、沸き増しをオフにしてください。
使わないにもかかわらず、日中の電気を使ってお湯を沸かさなくなり、電気代が節約できます。
新型エコキュートへの入れ替えで電気代が節約できる?
エコキュートを使い始めてずいぶんたつという方や、エコキュートの調子が最近悪いという方は、新型エコキュートへの入れ替えを検討してください。
新型のエコキュートは、たとえばヒートポンプの性能が向上しています。冷たい外気でも効率よく熱を取り出せるので、冬場の電気使用量を抑えられるのです。また、タンクの断熱性も向上しており、冬場でも貯めたお湯がさめにくくなっています。
新しいエコキュートへの入れ替えで、冬場の電気代を抑えられるでしょう。
太陽光発電システムには「おひさまエコキュート」
新登場の「おひさまエコキュート」は、冬場の電気代に悩まされている方に朗報となります。メリットを発揮できるのは太陽光発電システムを搭載された家だけとはいえ、日中の太陽光を併用してお湯を沸かすので、焚き増しで電気代が高くなる悩みを解消できますし、深夜電力だけの利用よりも大幅な電気代の削減が期待できます。
導入から10年たったなら、そろそろエコキュートも寿命です。新型に入れ替えて、さらなる省エネ性能を実感したり、冬場の電気代の悩みから解放されたりしてみましょう。
新型のエコキュートについては、下記の記事で詳しく解説しています。
冬に起こりがちなエコキュートのトラブル
冬はエコキュートにとって厳しい季節、電気代が高くなるだけでなく、トラブルにも見舞われがちです。
ここでは冬場によく起こるエコキュートのトラブルと、未然に防ぐ方法について解説しています。もしトラブルが原因でエコキュートが故障したら、販売・取付会社に相談してください。
エコキュートの配管が凍結する
冬にエコキュートの配管が凍結すると、お湯が出なくなるかもしれません。未然に防ぐには、バスタブに張ったお湯を翌朝までそのままにして、配管が冷えないようにするか、蛇口から水を少しだけ出しっぱなしにする方法が有効です。またエコキュートに「凍結防止モード」が搭載されているなら、それを活用してください。
それでも凍ってしまったら、配管にぬるま湯をかけて、配管内の氷を溶かしましょう。熱湯をかけて、配管が破損しないよう注意してください。
ヒートポンプユニットに霜がつく
気温が下がる冬に起こるのが、ヒートポンプユニットの結露です。そのまま使い続けると、熱交換器が目詰まりを起こし、効率的な湯沸かしができなくなります。未然に防ぐにはエコキュートに搭載の「霜取りモード」を使用するのが良いでしょう。
まとめ
冬にエコキュートの電気代が高くなる理由は、主に気温の低下です。お湯を沸かすのに大きなエネルギーが必要になりますし、お湯の消費量も増えてしまうので、他の季節より電気代がかかってしまうのです。
対策はエコキュートに搭載のモードを活用する、電気料金のプランを見直すなど。寿命が近いエコキュートなら新型に入れ替えて、電気代を抑えることも検討してください。
あわせて冬は、エコキュートが凍結や結露のトラブルに見舞われやすい季節です。対策をおこなっても改善が見られないようなら、エコキュートの販売・取付業者や「エコパパのお店」までご相談ください。
「エコパパのお店」では経験・知識が豊富なスタッフが対応いたします。また、メーカー正規のエコキュートを他店に負けない低価格で販売しておりますので、新型エコキュートに興味がある方も、ぜひご相談ください。