エコキュートはリースと購入のどっちが良いの?リース制度のメリットやデメリットを解説
2022年8月22日
高額な住宅機器や車などを中長期間借りることをリースと呼びます。エコキュートにもリース制度はあり、地域によっては利用可能です。
ただし、エコキュートは幾つかの理由によりリースよりも購入した方がメリットは大きいです。本記事ではエコキュートのリース制度について解説しますので、リースと購入で迷っている方は参考にしてください。
エコキュートはリースできるの?
結論から申し上げますと、エコキュートはリース契約を結ぶことで、決まった期間だけ借りて使用することは可能です。例えば、四国エナジーサービス株式会社では、eライフサポートという、エコキュートのリース制度があります。
エコキュートの種類 | 月額料金(税込) | |
契約開始~10年 | 11年~12年 | |
フルオートタイプ | 6,270円 | 4,400円 |
オートタイプ | 4,620円 | 3,080円 |
給湯専用タイプ | 4,290円 | 2,970円 |
eライフサポートは初期費用0円で、本体代や修理費用も0円の定額支払いです。表の金額を超えることはないので、予想していない出費は発生しません。
基本契約期間は10年です。原則として契約途中に解約はできず、基本契約期間を過ぎると1年ごとの自動継続契約となります。
他のエコキュートのリース制度でも上記のような契約内容や期間となっており、フルオートタイプの月額料金は5,000円~6,000円程度です。ただし、貯湯容量(タンク容量)が大きくなるにつれて、月額料金が高くなる傾向があるので注意しましょう。
エコキュートの種類
エコキュートは給湯機能によって次の種類に分かれています。
給湯機能 | ||
フルオートタイプ | お湯はりから保温、たし湯などが自動で行われる 追い焚き機能が搭載されている 給湯機能以外の機能も豊富 |
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オートタイプ | お湯はりが自動で行われる 高温さし湯やたし湯などはボタン操作 給湯専用タイプより機能は多い |
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給湯専用タイプ | お湯はりは手動 搭載されている機能は少ない |
給湯専用タイプは給湯栓を自分で開いてお湯を張るタイプになります。温度や湯量は自分で調節して、頃合いを見計らって給湯栓を閉じる必要があるので、お湯を張る手間が掛かります。また、他のタイプに比べて機能が少ないという特徴もあります。
オートタイプはお湯はりを自動で行えるタイプです。スイッチ1つで適温・適量のお風呂となるので、お湯はりの手間が減らせます。ただし、フルオートタイプに比べると機能は少なく、追い焚き機能がありません。
フルオートタイプは全ての機能を搭載しているタイプです。お湯はりから保温、必要に応じてたし湯までをスイッチ1つで行えるので、快適にお風呂に入れます。また、追い焚き機能を搭載しているので、お風呂を温め直すのに余分な水道代が発生しません。
基本的に給湯専用タイプは月額料金が抑えられており、オートタイプ、フルオートタイプになると高くなる傾向があります。
エコキュートのリース制度のメリット
エコキュートのリース制度を利用するメリットは以下のとおりです。
- 初期費用0円でエコキュートを導入できる
- 期間内なら無料修理を受けられる
上記のメリットを順番に解説します。
初期費用0円でエコキュートを導入できる
エコキュートのリース制度を利用する最大のメリットは、初期費用0円で導入できることです。
エコキュートは本体価格と工事費用を含めた初期費用の相場が50万円前後になります。初期費用は施工会社や購入する機種によって異なり、給湯専用タイプなら35万円程度で導入できます。
しかし、給湯専用タイプでもまとまった金額を一度に支払うので、人によっては負担に感じるかもしれません。
エコキュートのリース制度なら、まとまった初期費用を支払わずにエコキュートをすぐに設置して、始めることができます。サービスにもよりますが、工事費用が無料というケースもあるので、初期費用0円で設置することも可能です。
期間内なら無料修理を受けられる
エコキュートのリース制度のメリットとして、リース期間内なら何度でも無料修理を受けられることが挙げられます。
エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクユニット、リモコンユニットの3つの機器で構成される給湯器システムです。心臓部分に当たるヒートポンプユニットは様々な精密部品で構成された機器のため、定期的なメンテナンスを怠ると故障する可能性があります。
エコキュートにはメーカーの無料保証がありますが、期間は短いです。次の表は、主要なエコキュートメーカーの無料保証期間をまとめたものになります。
ヒートポンプユニット | 貯湯タンクユニット | リモコンユニット | |
パナソニック | 3年 | 5年 | 1年 |
三菱 | 3年 | 5年 | 2年 |
コロナ | 3年 | 5年 | 2年 |
日立 | 3年 | 5年 | 1年 |
ダイキン | 3年 | 5年 | 1年 |
東芝 | 5年 | 5年 | 5年 |
故障しやすいヒートポンプユニットの無料保証期間は基本的に3年です。メーカー独自の有料保証サービスもありますが、保証期間を10年間に延長するために1万円以上掛かります。
エコキュートのリース制度なら、リース契約期間中の故障修理費は0円になるケースが多いです。サービスにもよりますが、自然災害での故障も含めて修理費用が0円なので、余計な出費を抑えられます。
エコキュートのリース制度のデメリット
エコキュートのリース制度を利用するデメリットは以下のとおりです。
- 月額料金を支払うのは割高
- 途中解約は原則としてできない
- リースできるエコキュートを指定されている
- 工事費用が発生する可能性はある
上記のデメリットを順番に解説します。
月額料金を支払うのは割高
エコキュートのリース制度は初期費用0円でエコキュートを導入できますが、トータルコストを考えると割高と言えます。
例えば、eライフサポートで貯湯容量が370Lの角型(プレミアム)フルオートタイプをリースした場合、月額料金は6,270円(税込)です。基本契約期間の10年間で支払う月額料金の合計は752,400円になります。
エコパパのお店で扱っているエコキュートは機種やタイプによって異なりますが、フルオートタイプでも40万円~50万円で購入可能です。
つまり、エコキュートのリース制度は初期費用こそお得ですが、長期的に考えると支払う金額が割高となってしまう恐れがあります。
途中解約は原則としてできない
サービスにもよりますが、エコキュートのリース制度は途中解約ができません。eライフサポートの場合は基本契約期間が10年間と定められており、基本契約期間中は解約不可となっています。
自宅を手放す、あるいは転勤などで転宅するなど止むを得ない事情がある場合は契約解除を申し込むことができます。ただし、途中解約の場合は基本契約期間満了までの残賃借料金相当額全額と解約手数料を支払うので、大きな出費となります。
リースできるエコキュートを指定されている
サービスにもよりますが、リースできるエコキュートを指定されることがあります。エコキュートはメーカーによって次のように特徴が異なります。
メーカー | 特徴 | |
パナソニック | 省エネ性能が高い エコナビやぬくもりチャージなどの独自機能を搭載 |
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三菱電機 | ラインナップが充実している マイクロバブル機能やキラリユキープなどの独自機能を搭載 |
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コロナ | 独自のES制御により効率良くお湯を作る デザイン性に優れており、ライフスタイルに合った商品を選べる |
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日立 | 水道直圧給湯タイプがあるので井戸水や地下水に対応している ステンレス配管を使用しており耐久性に優れている |
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ダイキン | 他のメーカーに比べて給湯圧力が強い にごり湯タイプの入浴剤が使用可能 |
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東芝 | 銀イオンの湯によりお湯を清潔な状態に保つ ヒートポンプユニットの無料保証期間が5年と長い |
ライフスタイルや家族構成によって適切なエコキュートメーカーや機種は違います。そのため、リース制度で借りたエコキュートだと家庭に合わない場合があります。
基本的にリースしているエコキュートを途中で交換することはできません。折角、エコキュートを設置するなら、自分に合った機能や特徴を備えている機種を選んだ方が、快適なお風呂時間を過ごすことができます。
工事費用が発生する可能性はある
基本的にエコキュートのリース制度は本体価格や工事費用は発生しません。ただし、エコキュートを設置する場所の状況によっては追加工事が必要になり、工事費用が発生する可能性はあります。
追加工事費用はリースサービスによって異なります。追加工事が必要かどうか不安な方は、事前に見積もりをしてもらいましょう。
エコキュートはリースと購入のどちらが良いの?
結論から申し上げますと、エコキュートはリースよりも購入した方が良いです。リースよりも購入をおすすめする理由として、次のメリットがあります。
- トータルコストで購入の方がお得
- 自分に合ったエコキュートを選択できる
- 補助金制度を利用できる
上記のメリットを順番に解説します。
トータルコストで購入の方がお得
エコキュートはリースよりも購入をおすすめする最大のメリットは、トータルコストがお得なことです。
リースだと途中で解約できず、月額料金が割高なため、長期で支払う料金が高額になります。一方で、購入は販売業者にもよりますが、メーカー正規品を低価格で購入できるケースもあるため、結果としてトータルコストを抑えることが可能です。
コストパフォーマンスにこだわるなら、初期費用0円のリース制度よりも、トータルコストが抑えられる購入の方を検討してみましょう。
自分に合ったエコキュートを選択できる
エコキュートのリースよりも購入をおすすめする、もう1つのメリットは自分に合った機種を選択できることです。
エコキュートはメーカーによって搭載されている機能や特徴が異なります。また、メーカーによって使用できる入浴剤も、次のように違います。
使用できる入浴剤の種類 | ||
パナソニック | バブ(にごりタイプ・パウダー配合タイプは除く) バスクリン・きき湯(にごりタイプは除く) バスロマン(にごりタイプは除く) |
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三菱電機 | バブ(にごりタイプ・パウダー配合タイプは除く) バスクリン・きき湯(にごりタイプは除く) バスロマン(にごりタイプは除く) (※)2018年以降に発売された機種 |
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コロナ | バブ(にごりタイプは除く) バスクリン・きき湯(にごりタイプは除く) バスロマン(にごりタイプは除く) |
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日立 | バブ・バブ和漢ごこちシリーズ(透明タイプ・炭酸発泡あり) バスクリン・バスクリンクールシリーズ(透明タイプ・炭酸発泡なし) きき湯・きき湯アロマリズムシリーズ(透明タイプ・炭酸発泡あり) バスロマン・バスロマンクールシリーズ(透明タイプ・炭酸発泡なし) |
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ダイキン | バスクリン きき湯 日本の名湯 ソフレ 温美浴 |
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東芝 | 「バブ」「マイクロバブ」(にごりタイプは除く) 「バスクリン」「きき湯」(にごりタイプは除く) 「バスロマン」(にごりタイプは除く) |
お風呂の時間を快適に過ごしたいと考えている方は、自分で機種を選べる購入の方がおすすめです。
補助金制度を利用できる
エコキュートは住んでいる自治体にもよりますが、補助金制度を利用できる可能性があります。例えば、東京都に住んでいる方がエコキュートを購入すると、1万円分相当のポイントが貰えます。
ただし、補助金制度を利用するには条件があり、大抵の場合が「エコキュートを購入した」場合のみとなっています。そのため、リースでは補助金を利用できません。
補助金額は補助金制度によって異なるため、住んでいる自治体によってはエコキュートの初期費用を抑えることが可能です。補助金制度が気になる方は住んでいる自治体やエコキュートの施工業者に相談してみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートのリース制度の解説になります。リース制度は初期費用0円でエコキュートを導入でき、契約期間中の修理費用が無料です。そのため、エコキュートに必要な出費をある程度予想できます。
しかし、月額料金は割高に設定されており、途中で契約解除ができない、エコキュートを選べないなどのデメリットが多い方法です。リース制度と購入のメリット、デメリットを比較すると、購入した方がメリットは多いと言えます。
「エコパパのお店」では、パナソニックや三菱電機など各メーカーのエコキュートを販売しています。メーカー正規品よりも低価格で販売しているので、リースよりもお得にエコキュートを設置可能です。エコキュートの設置で迷っているなら、ぜひご相談ください。