トータルコストがお得!電気温水器からエコキュートへの交換メリットとは?工事内容や費用についても徹底解説!
2022年4月12日
電気温水器とエコキュートはどちらも電気を利用する給湯器システムで、貯湯タンクユニットがあるなどの共通点があります。一方で、電気温水器とエコキュートはお湯の作り方に大きな違いがあるので、初期費用やランニングコストが異なります。
そのため、給湯器を電気温水器からエコキュートへ交換するかどうか迷っている方は少なくありません。
そこで今回は、電気温水器からエコキュートへ交換することのメリットやデメリットについて解説します。交換するべきかどうかの結論も出しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
電気温水器からエコキュートへ交換できるの?
電気温水器からエコキュートへ交換することは可能です。どちらも貯湯タンクユニットがある給湯器システムなので、電気温水器を置いていたスペースなら、エコキュートの貯湯タンクユニットを置くことができます。
ただし、電気温水器からエコキュートへ交換する場合、次の工事をおこないます。
- 電気温水器の撤去
- エコキュート本体の搬入・設置・アンカー止め
- 給水・給湯配管接続
- 電気配線接続
- 排水管接続
- リモコン取付
- 試運転
まず、使用していた電気温水器を撤去するところから始めます。場合によっては廃棄費用が発生します。次に、エコキュートの基礎部分の工事として、本体の搬入や設置、アンカー止めをおこないます。
電気温水器の基礎部分を流用できますが、場所を変える場合は一から工事をする必要があります。次に、エコキュートの給水・給湯配管を設置します。配管も電気温水器の物を利用できますが、フルオートタイプのエコキュートだと新しい配管を設置します。
配管接続の次は電気配線、排水管の接続工事です。これらの工事も基本的には電気温水器で使用していた物を利用できますが、場合によっては追加工事が必要です。
最後に、エコキュートのリモコンユニットを設置したら、試運転をおこない、問題がないか確認をします。以上で、電気温水器からエコキュートへ交換する工事は終了です。
上記の工事は電気温水器からエコキュートへ交換するのに必要な基本工事(標準工事)で、工務店によって異なりますが、10万円~15万円が相場です。
また、電気温水器からエコキュートへ交換する際に、設置場所を移動する、分電盤を交換するなどの追加工事が発生すると、工事費用が高くなる可能性があるので注意しましょう。
電気温水器とエコキュートの違い
電気温水器とエコキュートは、どちらも電気の力でお湯を作る給湯器です。深夜に稼働して、作ったお湯を貯湯タンクユニットに溜めておき、翌日に使用するという仕組みは同じです。
ただし、次の点で電気温水器とエコキュートは違います。
- お湯の作り方
- ランニングコスト
- 設置スペース
それぞれ、順番に解説します。
お湯の作り方
電気温水器は金属に電気を流して発熱させる電熱ヒーターを用いて、お湯を作ります。一般的な電気ポットと同じ仕組みで、お湯を作るのに電気の力のみを使用します。
一方、エコキュートは外気を取り込み、ヒートポンプユニット内部で圧縮することで取り出した高熱でお湯を作ります。つまり、エコキュートはお湯を作るのに電気と空気という、2種類の力を用いています。
- 電気温水器…電気の力のみでお湯を作る
- エコキュート…電気と空気の熱でお湯を作る
ランニングコスト
ランニングコストとは、「何かを維持したり、使用したりするために支払い続ける費用」のことを指します。本記事では、お湯を作るために支払い続ける光熱費のことをランニングコストという意味で用いております。
電気温水器は電気のみの力でお湯を作りますが、エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を作ります。そのため、同じ量のお湯を作る際のランニングコストが大きく違います。
- 電気温水器…1のエネルギー(電力)で1のお湯を作る
- エコキュート…1のエネルギー(電力)で3のお湯を作る
つまり、電気温水器よりもエコキュートの方が給湯にかかる費用を大きく抑えることができます。
設置スペース
エコキュートは空気を圧縮してお湯を作るヒートポンプユニットとお湯を貯めておく貯湯タンクユニットの2つで構成されています。一方、電気温水器は貯湯タンクユニット内部に電熱ヒーターが搭載されているため、設置物は1つです。
つまり、電気温水器よりもエコキュートの方が設置スペースを多く必要とします。
設置スペースについては、取り付け業者に確認をしましょう。
電気温水器からエコキュートへ交換するメリット・デメリットは?
電気温水器からエコキュートへ交換するメリット・デメリットは、次の表の通りです。
電気温水器からエコキュートへ交換 | |||
---|---|---|---|
メリット | ランニングコストが節約できる | ||
デメリット | 初期費用が高い 設置スペース 騒音トラブル |
電気温水器からエコキュートへ交換するメリットとデメリットについて順番に解説します。
電気温水器からエコキュートへ交換するメリット
電気温水器からエコキュートへ交換する最大のメリットは、ランニングコストを節約できることです。パナソニックの発表によると、電気温水器とエコキュートの東京電力エリアでのランニングコストは以下の通りです。
- 電気温水器…年間約102,000円
- エコキュート…年間約24,000円
上記でも説明しましたが、電気温水器が電気の力だけでお湯を作っているのに対して、エコキュートは電気で空気の熱を取り出して効率的に温めています。そのため、電気温水器からエコキュートへ交換すると、ランニングコストを節約できます。
次の表は、各地域のエコキュートと電気温水器のランニングコストの目安をまとめたものになります。なお、実際の給湯にかかるランニングコストは、エコキュートの種類や家族の人数、ライフスタイルによって異なります。
エコキュートの月平均のランニングコスト(税込) | エコキュートの年間のランニングコスト(税込) | 電気温水器の年間ランニングコスト | |
---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約2,700円 | 約32,400円 | 約108,000円 |
東北電力エリア | 約1,800円 | 約21,600円 | 約80,400円 |
北陸電力エリア | 約1,700円 | 約20,400円 | 約82,800円 |
東京電力エリア | 約2,000円 | 約24,000円 | 約102,000円 |
中部電力エリア | 約2,000円 | 約24,000円 | 約99,600円 |
関西電力エリア | 約1,700円 | 約20,400円 | 約86,400円 |
中国電力エリア | 約1,900円 | 約22,800円 | 約91,200円 |
四国電力エリア | 約2,400円 | 約28,800円 | 約126,000円 |
九州電力エリア | 約1,500円 | 約18,000円 | 約78,000円 |
沖縄電力エリア | 約900円 | 約10,800円 | 不明 |
電気温水器からエコキュートへ交換するデメリット
電気温水器からエコキュートへ交換する際の大きなデメリットは、本体費用や設置費用などを含めた初期費用が高いことです。
メーカーや機種、販売店によって異なりますが、エコキュートの初期費用の相場は50万円前後です。一方、電気温水器の初期費用の相場は20万円~35万円程度となっており、エコキュートに比べて安いです。
また、エコキュートと電気温水器はどちらも貯湯タンクユニットを必要とする給湯器システムですが、電熱ヒーターが内蔵されている電気温水器と違ってエコキュートはヒートポンプユニットも設置しなければなりません。
そのため、電気温水器からエコキュートへ交換しようとして、設置スペースの関係で追加工事が必要になるケースもございます。
他にも、電気温水器からエコキュートへ交換すると、騒音トラブルが発生する可能性があります。エコキュートのヒートポンプユニットが発する低周波音は過去に問題となっており、近隣トラブルを招く原因とされていました。
ただし、現在は静音設計のエコキュートが登場しており、メーカー側も騒音対策をするように指導するなど方針が決まっているので、機種や環境にもよりますが大きなデメリットとは言えません。
電気温水器からエコキュートへ交換しない方が良いの?
結論から申し上げますと電気温水器からエコキュートへ交換できる方は、交換した方が将来的にお得だと言えます。なぜなら、電気温水器からエコキュートへ交換した方が、トータルで支払う金額は抑えられるからです。
例えば、初期費用50万円のエコキュートと20万円の電気温水器を購入した場合、初期費用の差額は約30万円です。
しかし、ランニングコストを比較すると、東京電力エリアだとエコキュートは年間約24,000円、電気温水器は年間約102,000円なので、差額は年間約78,000円になります。
つまり、初期費用50万円のエコキュートを購入しても、約4年で初期費用の差額を回収することができ、その後はランニングコストの差額年間約78,000円がお得になる計算です。
確かに、エコキュートよりも電気温水器の方が初期費用は安いですが、ランニングコストの差はかなり大きく、長期的に見れば家計の節約に繋がります。そのため、コストパフォーマンスにこだわるなら電気温水器からエコキュートへの交換をおすすめします。
まとめ
以上が、電気温水器からエコキュートへ交換するメリットやデメリットの解説になります。確かに、電気温水器からエコキュートへの交換では、初期費用が大きな負担となります。
しかし、5年、10年と長期的なトータルコストで比較した場合、電気温水器からエコキュートへ交換した方がお得になります。
また、エコキュートはフルオートやオート、給湯専用などタイプが異なり、機種によっては電気温水器並みの価格で購入できる製品もあります。初期費用も節約したい方は、エコキュートの種類もチェックしてみましょう。
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