エコキュートから「ブーン」という異音がする!対応が必要なのはどんなとき?
2024年1月26日
突然、使用中のエコキュートから「ブーン」という音が聞こえたら、使っている方は驚くかもしれません。中には、壊れてしまったと慌てる方もいらっしゃるでしょう。結論を先に言えば、ブーンという音の全てが故障というわけでは無いのですが、対応したほうが良いケースもあります。
今回は「ブーン」という音の正体や対応したほうが良い「ブーン」音、ブーン以外の音、トラブルになりやすい低周波音、異音を聞いた時の対応策などについて解説します。
エコキュートから出る「ブーン」という音の正体は?
エコキュートから大きな音が聞こえると、誰しも不安をもって当然です。音の中には、放置しても問題ないものから、可能な限り早く対応するべき音までたくさんの種類があります。ここでは、「ブーン」という音の正体を探ります。
ファンモーターの駆動音
1つ目の原因はファンモーターの駆動音です。エコキュートは貯湯ユニットとヒートポンプユニットの2つに分かれていて、ヒートポンプユニットには、熱を外に逃がすための送風機が取り付けられています。
その送風機を回すためのモーターがファンモーターです。ファンモーターを使用していると「ブーン」という駆動音が鳴ります。使用中に、毎日同じような「ブーン」という音が鳴っているのであれば、通常の駆動音であるため気にしなくても大丈夫です。
正常運転時の低周波音
2つ目の原因は正常運転時の低周波音です。エコキュートが稼働していると、低い「ブーン」という低周波音が鳴ります。その音の周波数は40dBほどです。音の感じ方は個人差があるため、環境省が提示している騒音の目安を見てみましょう。
90dBより上 | パチンコ店内 |
---|---|
81~90dB | ゲームセンター店内 |
71~80dB | 地下鉄の車内、航空機の機内、昼間の主要幹線道路周辺
在来線の車内、蝉の声 |
61~70dB | バスの車内、ファミレスの店内、コーヒーショップの店内
新幹線の車内、博物館の管内 |
51~60dB | 役所の窓口周辺、銀行の窓口周辺、書店の店内 |
41~50dB | 昼間の戸建住宅地、美術館の館内、昼間の霊園、図書館の館内 |
31~40dB | 夜間の戸建住宅地 |
夜に少し聞こえる程度の「ブーン」であれば、機械の異常音ではないため様子を見てもよいでしょう。
大きすぎる「ブーン」という音は要注意
3つ目の原因はエコキュートの異常です。通常よりも音が大きかったり、音が鳴る頻度があまりに多い場合は、機械の故障が原因である可能性があります。起動してからすぐに大きな「ブーン」という音が鳴るのは、ファンモーターの以上である可能性があります。
異音の原因として考えられるのは以下のとおりです。
- ファンの損傷
- ファンモーターの経年劣化
- 異物がファンに入り込んでいる
ファンの回転中に、小石などが入り込んでファンを損傷させることがあります。そのせいで、正常な運転が行えずファンモーターから大きな異音が出ることがあるのです。
大きな損傷がなくても、ファンが経年劣化している可能性もあります。ヒートポンプユニットの寿命は5年から15年とされています。10年以上使用している場合、異常が発生してもおかしくないため、慎重に調べる必要があります。
ファンがゴミや小石、虫などを吸い込んで働きが鈍くなっていることもあります。異物が入り込んでいるケースでは、異物を取り除くことで機能を拡幅できます。
しかし、ファンが損傷していたり、経年劣化している場合は交換しなければなりません。交換の際は、専門業者に依頼して作業してもらいましょう。
「ブーン」以外に発せられる音
ブーンの音は、ヒートポンプユニットのファンモーターに関係するものであることがわかりました。エコキュートは、ブーン以外にもさまざまな音を発します。ここでは、通常の稼働音と対応したほうが良い稼働音に分けて解説します。
様子を見ても大丈夫な音
どのような音であれば様子を見ても大丈夫なのでしょうか。三菱エコキュートのQ&Aを参考に、様子を見ても大丈夫な音を整理します。
音が出るタイミング | 発する音 | 原因 |
---|---|---|
給湯時 | ウィーン | 給湯や湯はりが始まった時に作動する混合弁の音 |
シャー | 給湯する際の水が流れる音 | |
通常の湯張り時 | ブー
ジー |
浴槽に湯がない場合の風呂循環ポンプの動作音 |
追い焚き時の循環ポンプの動作音 | ||
風呂配管の自動洗浄時 | カチッ | 洗浄時の空気用電磁弁の開閉音 |
沸き上げ時 | ブー | 沸き上げ時の熱源ポンプの動作音 |
混合弁とは、エコキュート本体と給湯配管の間に設置されている部品で、お湯の温度を一定に保つ機能を担っています。他にもエネルギーロスを防いだり、凍結破裂や水漏れを防ぐ役割を持つ重要な部位です。
通常の作動音は問題有りませんが、温度が不安定になったり音が大きくなったりした場合は専門業者に見てもらい、部品交換する必要があります。
また、上記に挙げた音以外にも加熱時に発生するクックという音や、追い焚き時にグワンという音を発する場合がありますが、大きすぎない場合は通常の駆動音であるため様子を見ても大丈夫でしょう。
ただし、音がいつもより大きかったり、機械の動きがおかしかった場合は自己判断せず、専門業者の点検を受けたほうがよいでしょう。
対応したほうが良い異音
いつもと違う音がした場合、何らかの異常を示唆していることがあります。ここでは早めに対応したほうが良い異音について解説します。
「ピーピー」音
使用中にピーピーという音が聞こえるのは、空気の出し入れをする送風機のファンが壊れているか機能低下しているからです。ファンが破損している可能性が高い時に発する音ですので、早めに専門業者に見てもらった方がよいでしょう。
「キュルキュル」という音
この音はエコキュート本体ではなく、加圧ポンプから出ることが多い音です。お湯はりをしているときなどによく聞こえます。加圧ポンプが機能しなくなると、お湯を送り出す圧力(給湯圧)が低下してしまいますので、早めに業者に相談しましょう。
ハンマーでたたくような音
給湯中にハンマーでたたくような大きな音がする場合は、ウォーターハンマー(水撃)現象が発生しているかもしれません。水道管内の急激な圧力上昇や水柱分離とよばれる現象がウォーターハンマー現象の原因です。
ウォーターハンマー現象は大きな音を発生させる以外にもデメリットがあります。それは、配管を劣化・破損させてしまう恐れがあるからです。一瞬で終わる現象ではありますが、現象発生時の衝撃が大きいため、配管に大きなダメージを与えるかもしれません。
また、配管周辺の機器にもダメージを与えてしまう可能性があります。故障が発生すると数万円から十数万円の修理費がかかります。もし、部品がなければ買い替えなければなりません。
ウォーターハンマー現象を防ぐには、配管にかかる水圧をゆるめるか、水撃防止装置を取り付ける必要があります。どちらの方法をとるにしても、専門業者に相談したほうが無難です。
低周波音はどんな音?
「ブーン」という音の中には低周波音も含まれます。異常音ではないものの、稼働中に発生する低周波音は自分自身や近隣住民にとってデメリットとなります。
低周波音によるトラブル
低周波音が発生すると、自分の眠りが妨げられたり不快な思いをしたりすることがあります。40dB〜50dBの音は昼間であればあまり気になりませんが、周囲が静かになる夜間になると気になってしまうかもしれません。
近隣住民にとってもそれは同じことです。隣の家に近い場所にエコキュートを設置してしまうと、低周波音まで隣の家に響いてしまい苦情の原因となります。
低周波音によるトラブルの防ぎ方
低周波音によるトラブルを防ぐには3つの方法があります。1つ目は設置場所を工夫することです。自宅の寝室から離れた場所や隣の家から離れた場所に設置するのが理想です。音が反響しないよう、出来るだけ広い場所に設置するのも効果的です。
ファンの向きを変えたりほんの少し場所を移動させるだけでも、音の伝わり方が変化しますので、色々と試行錯誤してみましょう。
2つ目は防音シートや共振を防止するゴム(防振ゴム)を壁に貼ることです。これらの措置を行うと、振動が周辺に伝わりにくくなります。
3つ目は防音壁を設置することです。音を吸う吸音性能が高い素材で作られた壁でエコキュートを囲むことで、音を外に漏らさないようにします。ただし、ヒートポンプユニットは外部と熱交換を行うため、壁で囲ってしまうのはあまり望ましくありません。設置する際は、専門業者の意見を聞いてから実行しましょう。
エコキュートから変な音が出たらどうすればいい?
エコキュートを使用している最中に変な音が出ていたらどうすればよいのでしょうか。対処すべき3つの事柄を整理します。
音が出るタイミングを確認
1つ目の確認点は音が出るタイミングです。何をしているときに変な音が出るのか、給湯時なのか、お湯はりのときなのか、それ以外の時なのかによって原因が異なります。音が出るタイミングは、以上か否かを判断する材料となりますので、しっかりと記録しましょう。
音の種類や大きさを確認
2つ目の確認点は音の種類や大きさです。音によっては様子を見てもかまわないものもありますが、大きな音だったり、普段聞かない音だったりした際は機器の故障である可能性があります。音を録音したり、音の特徴を記録したりして点検・修理する業者に伝えましょう。
過去の点検履歴を確認
3つ目は過去の点検履歴の確認です。経年したエコキュートの場合、過去に修理した履歴があるかもしれません。点検や修理の箇所を確認することで、異音の原因特定ができるかもしれません。
まとめ
今回は「ブーン」という異音や注意すべき異音、本人や周辺に悪影響を及ぼす低周波音、異音を聞いた時の対応法などについて解説しました。エコキュートの寿命は5年から15年ですが、異音が出るような経年劣化が進んでいると早急な修理が必要かもしれません。
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