エコキュートが故障した場合は修理と買い換えのどちらを選ぶべきかわかりやすく解説
2023年2月17日
エコキュートが故障した場合、「修理」と「買い換え」の2つの選択肢があります。修理と買い換えでは費用が異なり、タイミングや保証の有無によってどちらを選ぶべきか、適切な選択肢は違います。
そこで今回は、エコキュートが故障した場合は修理と買い換えのどちらを選ぶべきかわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートの寿命は10年
エコキュートは2001年頃に登場した貯湯型給湯器システムです。エアコンの室外機のような外見をしたヒートポンプユニットでお湯を沸かし、貯湯タンクユニットで貯めておき、リモコンユニットがコントロールします。
メーカーや機種ごとに給湯性能や搭載している機能などは異なりますが、基本的な仕組みは共通しており、寿命は10年と言われています。
寿命が10年と言われている根拠は2つあり、1つはエコキュートの修理用部品は販売してから10年を目安に製造終了する傾向があるため、10年経つと故障しても修理用の部品が手に入らないからです。
もう1つの理由は、エコキュートメーカーの有償保証が最長10年間となっているため、「10年間は故障する可能性が低い」とメーカーが判断している可能性があります。
エコキュートの寿命に関して、エコキュートメーカーは公式の発表をしておりません。しかし、上記の理由により、エコキュートの寿命は10年と言われています。
エコキュートが故障した場合は修理と買い換えのどちらを選ぶべき?
エコキュートが故障した場合は、購入してから寿命の10年が経過しているかどうかが1つの目安です。10年が経過していない場合と、10年が経過している場合を順番に解説します。
10年が経過していない場合
エコキュートを購入してから10年が経過していない場合に故障したら、修理をおすすめします。
次の表はエコキュートメーカーごとの保証期間をまとめたものです。
リモコンユニット | ヒートポンプユニット | 貯湯タンクユニット | |
---|---|---|---|
ダイキン | 1年 | 3年 | 5年 |
三菱 | 1年 | 3年 | 5年 |
東芝 | 5年 | 5年 | 5年 |
パナソニック | 1年 | 3年 | 5年 |
日立 | 1年 | 3年 | 5年 |
コロナ | 2年 | 3年 | 5年 |
メーカー保証とは、保証期間内であればメーカーが無償、あるいは安価で修理や交換を請け負ってくれる保証です。
例えば、ダイキンはヒートポンプユニット基盤が故障している場合、出張料・技術料・部品代を合計した出張修理金額として36,000円(税込)~50,000円(税込)を請求します。しかし、メーカー保証期間内なら、出張修理金額が無料になる可能性が高いです。
また、エコキュートメーカーのメーカー保証は有償で延長できます。次の表は、メーカーごとの延長保証をまとめたものです。
延長保証(税込) | |
---|---|
ダイキン | 10年間:30,800円 |
三菱 |
5年間:11,880円 8年間:25,562円 10年間:31,220円 |
東芝 |
8年間:18,700円 10年間:26,400円 |
パナソニック |
5年間:11,524円 8年間:25,666円 10年間:29,700円 |
日立 | 10年間:31,220円 |
コロナ |
5年間:11,800円 8年間:25,520円 10年間:31,130円 |
上記の有償延長保証に加入すると、エコキュートを購入してから最長10年間メーカー保証を受けられます。
延長保証の料金は高額に思えますが、エコキュートの修理価格の相場が30,000円~50,000円程度であることを考えると、加入しておくとトラブルがあったときに安く済みます。
つまり、エコキュートを購入してから10年以内で、なおかつエコキュートの長期保証に加入しているなら、修理したほうが良いです。
なお、エコキュートを購入した業者によっては、独自の長期保証を行っている場合があります。「エコパパのお店」ではメーカー保証とは別に、エコキュートを10年間保証する長期保証を有料で用意しているので、気になる方はチェックしてみましょう。
エコキュートの長期保証に加入していない場合
購入してから10年以内に故障した場合で、有償の長期保証に加入しておらずメーカー保証が切れていても、買い替えるよりも修理したほうが良いです。
次の表は、同じ湯量を沸かした場合の給湯器ごとの年間ランニングコストを比較したものになります。
エコキュート | 電気温水器 | 石油給湯機 | ガス給湯器 | |
---|---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約32,400円 | 約108,000円 | 約81,600円 | 約109,200円 |
東北電力エリア | 約21,600円 | 約80,400円 | 約73,200円 | 約104,400円 |
北陸電力エリア | 約20,400円 | 約82,800円 | 約72,000円 | 約118,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約24,000円 | 約102,000円 | 約67,200円 | 約78,000円 |
中部電力エリア | 約24,000円 | 約99,600円 | 約68,400円 | 約87,600円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約86,400円 | 約64,800円 | 約81,600円 |
中国電力エリア | 約22,800円 | 約91,200円 | 約68,400円 | 約112,800円 |
四国電力エリア | 約26,400円 | 約126,000円 | 約67,200円 | 約99,600円 |
九州電力エリア | 約18,000円 | 約78,000円 | 約66,000円 | 約108,000円 |
沖縄電力エリア | 約10,800円 | 不明 | 約56,400円 | 約54,000円 |
実際のランニングコストは家族の人数やライフスタイルなどによって異なりますが、ほかの給湯器に比べてエコキュートのランニングコストが抑えられているのが分かります。
例えば、中部電力エリアでガス給湯器からエコキュートへ交換した場合、給湯にかかる年間ランニングコストを1年間で約63,600円、10年間で約636,000円の節約が可能です。
つまり、エコキュートは長く使用し続けるほど給湯にかかるランニングコストを節約できる給湯器システムと言えます。そのため、購入してから10年以内に故障した場合は、修理費用を支払ってでも使い続けたほうがお得です。
ただし、修理費用が高額になる、何度も修理が必要になるなどのケースでは、買い替えたほうが出費を抑えられます。
10年が経過している場合
エコキュートを購入してから10年が経過している場合で故障したなら、買い替えを検討しましょう。
購入してから10年が経過すると、メーカー保証や施工業者の保証が切れていて、修理費用がかかる場合があります。次の表は三菱エコキュートの修理費用の目安をまとめたものです。
故障内容 | 修理費用の目安(税込) |
---|---|
電源が入らない | 16,500円~48,400円 |
お湯が沸かない お湯が出ない |
18,700円~188,100円 |
ふろ自動運転しない 追い炊き運転しない |
18,700円~66,000円 |
お風呂の湯はりができない | 18,700円~66,000円 |
リモコンが点灯・表示しない | 27,500円~49,500円 |
水漏れ | 16,500円~68,200円 |
「C-」のエラーがリモコンに表示される |
18,700円~68,200円(電気部品の交換) 55,000円~176,000円(室外機ヒートポンプユニット内部の冷媒回路故障) |
「H-」「E-」「F-」のエラーがリモコンに表示される | 18,700円~68,200円 |
取扱説明・点検調整 | 9,680円~15,180円 |
見積診断 | 6,490円~9,680円 |
あくまで目安なので、実際の修理費用と異なる可能性はありますが、メーカー保証が切れて故障した場合、上記の修理費用が発生すると覚えておきましょう。
エコキュートは年間ランニングコストがほかの給湯器システムに比べると抑えられているので、長く使用し続ければ給湯にかかるコストを節約できます。
しかし、故障して修理費用を支払うと、金額によってはかえって損をする可能性があります。
また、販売してから10年が経過したエコキュートの修理用部品をメーカーが生産、保管しなくなる傾向があるので、修理できない可能性も高いです。
エコキュートは新しい機種のほうが、給湯効率が高く、便利な機能を搭載していることがあります。
そのため、購入してから10年が経過したエコキュートが故障した場合は、修理よりも買い替えを検討してみましょう。
エコキュートを買い替える際の注意点
エコキュートを買い替える際は次のポイントに注意しましょう。
- エコキュートを買い替える前に補助金をチェックする
- 災害で故障したなら保険が使えるケースがある
- 家族の変化に合ったエコキュートを選ぶ
上記の注意点を順番に解説します。
エコキュートを買い替える前に補助金をチェックする
日本は省エネ性能が高い住宅機器の購入に補助金を出すケースがあり、住んでいる自治体によってはエコキュートの購入時に補助金が貰える可能性があります。
金額や条件は自治体によって異なりますが、高額なエコキュートを少しでも安く購入できるチャンスなので、住んでいる地方自治体の窓口に問い合わせてみましょう。
災害で故障したなら保険が使えるケースがある
エコキュートが故障した原因が地震や台風などの災害なら、加入している火災保険が使えるケースがあります。
火災保険の内容にもよりますが、「自然災害に適用」「建物の付属物も補償対象になる」となっていれば、対象になる可能性は高いです。
地震や台風でエコキュートが故障した場合、修理や買い替えをする前に、加入している火災保険の内容を確認したり、保険会社に問い合わせたりしましょう。
家族の変化に合ったエコキュートを選ぶ
エコキュートを買い替える場合は、家族の変化に合った機種を選ぶようにしましょう。
エコキュートは定期的にお手入れやメンテナンスを行っていれば、10年間以上使用できます。10年経過すれば、家族の人数が増えたり、ライフスタイルが変化したりする場合があるので、同じ貯湯容量のエコキュートではお湯が足りなくなる可能性があります。
反対に、子供が大きくなって家を出た場合、同じサイズの貯湯タンクユニットではお湯が余ります。
エコキュートを買い替える際は、家族の変化に合った貯湯容量や機能を持つ商品を選ぶと良いです。
まとめ
以上が、エコキュートが故障した場合は修理と買い換えのどちらを選ぶべきかについての解説になります。基本的に、メーカーや施工業者の保証期間内であれば修理を、保証期間を過ぎていて購入してから10年以上経過している場合は買い替えがおすすめです。
保証期間を過ぎていて、購入してから10年経過していない場合は、タイミングや修理費用などを計算して、使い続けたほうがお得なら修理を、買い替えたほうがお得なら買い替えを検討してみましょう。
「エコパパのお店」は商品知識豊富な専門スタッフが丁寧に対応し、メーカー正規品を激安特価で提供しています。エコキュートの修理や買い替えで相談がありましたら、ぜひご連絡ください。