エコキュートのランニングコストは?ガス給湯器から交換した場合のシミュレーションも解説
2022年5月24日
エコキュートのランニングコストはガス給湯器よりも安いと言われています。確かに、空気の熱を利用しているので、エコキュートのランニングコストは安いですが、具体的な金額がわからないと購入に踏み切れません。
そこで今回は、エコキュートのランニングコストについて詳しく解説します。ガス給湯器から交換した場合のシミュレーション結果も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ランニングコストとは?
ランニングコストとは、「その活動を継続するために必要な費用」のことを指します。
エコキュートやガス給湯器の場合は、お湯を沸かすための光熱費のことです。
一般的に、ガス給湯器は瞬間式給湯器と呼ばれており、水道管を直接温めて風呂や台所、脱衣所などに給湯します。つまり、ガス給湯器はお湯を作るのにガスが必要なので、ランニングコストはガス代です。
エコキュートは貯湯式給湯器で、ヒートポンプユニット内部で空気を圧縮し、熱を取り出してお湯を作ります。作ったお湯は貯湯タンクユニットで貯めて、必要に応じて各所に給湯します。
つまり、エコキュートはお湯を作るのに電気と空気が必要なので、ランニングコストは電気代です。
- ガス給湯器のランニングコスト…ガス代
- エコキュートのランニングコスト…電気代
イニシャルコストとの違い
イニシャルコストとは、「その活動を始めるために必要な費用」のことを指します。エコキュートやガス給湯器の場合は、給湯器を設置するために必要な初期費用のことです。
- ランニングコスト…その活動を継続するために必要な費用
- イニシャルコスト…その活動を始めるために必要な費用
主に、給湯器の本体価格や設置に必要な工事費などがイニシャルコストに含まれます。
エコキュートとガス給湯器のランニングコストを比較
ガス給湯器はガスの力のみでお湯を作りますが、エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を作ります。そのため、 同じ量のお湯を作る際のランニングコストはガス給湯器よりもエコキュートの方が少なくなります。
- ガス給湯器…1のお湯を作るのに1のエネルギー(ガス)が必要
- エコキュート…1のお湯を作るのに3分の1のエネルギー(電気)が必要
同じ量のお湯を作るのに少ないエネルギーで済むため、ガス給湯器からエコキュートへ交換するとランニングコストが大幅に節約できます。
ガス給湯器からエコキュートへ交換した場合のランニングコストの早見表
お湯を作るためのランニングコストは、住んでいる地域や家族の人数、お湯の使用量、電力会社のプランによって異なります。今回は、ガス給湯器からエコキュートへ交換した場合のランニングコストの比較として、パナソニックの発表を参考にします。
パナソニックのシミュレーションによると、東京電力エリアでのガス給湯器とエコキュートのランニングコストは以下のとおりです。
- ガス給湯器…年間約78,000円
- エコキュート…年間約24,000円
ガス給湯器からエコキュートへ交換すると、1年間で約54,000円、10年間で約540,000円の節約につながります。
次の表は、各地域でのエコキュートとガス給湯器のランニングコストの目安をまとめたものです。なお、実際のランニングコストは購入したエコキュートの種類や家族の人数、ライフスタイルなどによって異なるので、あくまでも目安として参考にしましょう。
エコキュートの月平均のランニングコスト(税込) | エコキュートの年間のランニングコスト(税込) | ガス給湯器の年間ランニングコスト | |
---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約2,700円 | 約32,400円 | 約109,200円 |
東北電力エリア | 約1,800円 | 約21,600円 | 約104,400円 |
北陸電力エリア | 約1,700円 | 約20,400円 | 約118,800円 |
東京電力エリア | 約2,000円 | 約24,000円 | 約78,000円 |
中部電力エリア | 約2,000円 | 約24,000円 | 約87,600円 |
関西電力エリア | 約1,700円 | 約20,400円 | 約81,600円 |
中国電力エリア | 約1,900円 | 約22,800円 | 約112,800円 |
四国電力エリア | 約2,400円 | 約28,800円 | 約99,600円 |
九州電力エリア | 約1,500円 | 約18,000円 | 約108,000円 |
沖縄電力エリア | 約900円 | 約10,800円 | 約54,000円 |
エコキュートのランニングコストを知りたいときは?
エコキュートを導入した場合のランニングコストを詳しく知りたい場合は、メーカーが提供しているシミュレーションを用いると良いです。
三菱やパナソニックなど、主要なエコキュートメーカーではエコキュートを導入した場合のランニングコストを調べることができます。ただし、メーカーによってシミュレーションの内容や条件は異なります。
おすすめのシミュレーションは三菱のシミュレーションです。三菱のシミュレーションは2種類あり、「給湯光熱費かんたんシミュレーション」は次の3つの条件を選ぶだけで、簡単にランニングコストを調べることができます。
- 家族の人数
- 住んでいる地域の電力会社
- 使用中の給湯器の種類
もう1つのシミュレーションは「ランニングコストシミュレーション」で、給湯器をエコキュートに交換した場合のランニングコストの年間試算表や、イニシャルコストを含めたトータルコストの計算まで行ってくれます。
「ランニングコストシミュレーション」はMicrosoftのソフトウエア「Excel」が必要になります。単純にランニングコストだけを比較したい場合は、「給湯光熱費かんたんシミュレーション」を利用しましょう。
エコキュートとガス給湯器のランニングコストをシミュレーション
三菱のシミュレーション「ランニングコストシミュレーション」を用いて、ガス給湯器からエコキュートへ交換した場合のランニングコストを比較します。
今回は以下の条件で「ランニングコストシミュレーション」でシミュレーションをします。
- 家族の人数「4人」
- 貯湯タンクユニットのサイズ「370L」
- 都道府県は「東京都」
- 近隣都市は「東京」
- 電力会社は「東京電力エナジーパートナー」
- 電力プランは「スマートライフL」
- 三菱のエコキュート「SRT-N375」を購入
- 地域(標準地・寒冷地・沿岸地)は「標準地」
- 現在使用中の給湯器の種類は「ガス給湯器」
上記の条件の場合、年間ランニングコストは次の表のとおりです。
給湯ランニングコスト(円) | |||||
---|---|---|---|---|---|
給水温度(℃) | 外気温度(℃) | エコキュート | 都市ガス | LPガス | |
1月 | 7.2 | 1.1 | 4,277円 | 6,055円 | 11,767円 |
2月 | 6.8 | 4.9 | 3,790円 | 5,614円 | 10,891円 |
3月 | 8.6 | 6.7 | 3,086円 | 5,829円 | 11,320円 |
4月 | 11.5 | 11.8 | 2,743円 | 5,216円 | 10,105円 |
5月 | 16.0 | 17.4 | 2,397円 | 4,628円 | 8,943円 |
6月 | 20.2 | 18.8 | 1,896円 | 3,836円 | 7,377円 |
7月 | 21.8 | 25.7 | 1,491円 | 3,669円 | 7,051円 |
8月 | 24.7 | 26.6 | 1,194円 | 3,180円 | 6,088円 |
9月 | 23.6 | 25.0 | 1,365円 | 3,284円 | 6,290円 |
10月 | 19.9 | 17.3 | 2,036円 | 3,986円 | 7,675円 |
11月 | 15.6 | 11.1 | 2,395円 | 4,570円 | 8,827円 |
12月 | 10.8 | 5.9 | 2,939円 | 5,474円 | 10,617円 |
合計 | - | - | 29,609円 | 55,341円 | 106,951円 |
上記のシミュレーション結果から月平均と年間のランニングコストを比較すると次のとおりです。
月平均のランニングコスト | 年間ランニングコスト | |
---|---|---|
エコキュート | 約2,467円 | 29,609円 |
都市ガス | 約4,611円 | 55,341円 |
LPガス | 約8,912円 | 106,951円 |
契約しているガスの種類にもよりますが、エコキュートに交換することで年間約25,000円~70,000円のランニングコストを節約できます。
エコキュートとガス給湯器のトータルコストをシミュレーション
トータルコストとは、イニシャルコスト(初期費用)とランニングコスト(光熱費)を合計した費用のことを指します。エコキュートやガス給湯器の場合は、本体価格や工事費用、年間ランニングコストを合算した金額がトータルコストです。
上記のランニングコストの結果から、イニシャルコストを含めたトータルコストは次の表のとおりです。
エコキュート | 都市ガス | LPガス | |
---|---|---|---|
機器価格 | 784,300円 | 385,000円 | 385,000円 |
1年目 | 813,909円 | 440,341円 | 491,951円 |
2年目 | 843,518円 | 495,682円 | 598,902円 |
3年目 | 873,127円 | 551,023円 | 705,853円 |
4年目 | 902,736円 | 606,364円 | 812,804円 |
5年目 | 932,345円 | 661,705円 | 919,755円 |
6年目 | 961,954円 | 717,046円 | 1,026,706円 |
7年目 | 991,563円 | 772,387円 | 1,133,657円 |
8年目 | 1,021,172円 | 827,728円 | 1,240,608円 |
9年目 | 1,050,781円 | 883,069円 | 1,347,559円 |
10年目 | 1,080,390円 | 938,410円 | 1,454,510円 |
つまり、LPガスからエコキュートに交換した場合、6年目でトータルコストを回収でき、都市ガスなら16年目で回収できます。
なお、表の機器価格はメーカーの価格です。「エコパパのお店」で同じ商品を購入した場合は工事費込みで332,800円(税込・記事執筆時点)になります。
次の表は「エコパパのお店」で購入した場合の10年間のトータルコストを比較したものです。
エコキュート | 都市ガス | LPガス | |
---|---|---|---|
機器価格 | 332,800円 | 385,000円 | 385,000円 |
1年目 | 362,409円 | 440,341円 | 491,951円 |
2年目 | 392,018円 | 495,682円 | 598,902円 |
3年目 | 421,627円 | 551,023円 | 705,853円 |
4年目 | 451,236円 | 606,364円 | 812,804円 |
5年目 | 480,845円 | 661,705円 | 919,755円 |
6年目 | 510,454円 | 717,046円 | 1,026,706円 |
7年目 | 540,063円 | 772,387円 | 1,133,657円 |
8年目 | 569,672円 | 827,728円 | 1,240,608円 |
9年目 | 599,281円 | 883,069円 | 1,347,559円 |
10年目 | 628,890円 | 938,410円 | 1,454,510円 |
エコキュートのトータルコストを抑えるなら、「エコパパのお店」のようにメーカー正規品を安い価格で提供しているお店で購入しましょう。
まとめ
以上が、エコキュートのランニングコストの解説になります。給湯器はガス給湯器のほかに電気温水器や灯油などもありますが、基本的にエコキュートのランニングコストが最も安いです。
ただし、本体価格はガス給湯器よりもエコキュートの方が高い傾向があるので、トータルコストを抑えたい方は「エコパパのお店」のような施工業者での購入をおすすめします。
「エコパパのお店」は親切で丁寧、迅速な対応を行います。施工や電話窓口などは、エコキュートの知識が豊富な専門のプロスタッフが対応しております。エコキュートのランニングコストや商品でご相談がありましたら、ぜひエコパパのお店までお気軽にご連絡ください。