エコキュートの使い始めでやるべきこととは?長期不在時はどうすればいい?徹底解説!
2024年2月28日
「はじめて買ったけど、どうやって使えばよいのだろう」
「不在時にはどうすればいい?」
「長期不在時に放置するとどうなるの?」
そのような困りごとや疑問があるかもしれません。初期設定は設置業者が対応してくれたとしても、何らかの事情で電源を切って再起動するときなどは、最初に何をするべきか迷うかもしれません。
そこで今回は、設置したエコキュートがいつから使えるのか、最初にエコキュートを使うときの手順、不在時の対処、長期不在時にどうしたらよいのかといった内容についてわかりやすく解説します。
エコキュートはいつから使える?
新たに設置したエコキュートはいつから使えるのでしょうか。結論を先に言えば、設置完了後すぐに使用することも可能です。ここでは、エコキュートの立ち上げに焦点を絞って解説します。
エコキュート設置までの期間
エコキュートが使えるまでの期間は、新規設置か交換かによって若干の違いがあります。新規設置の場合、基礎工事に1日、設置工事に1日の合計2日かかると思っておくとよいでしょう。
新規設置の手順は以下のとおりです。
- 1. 基礎工事の実施
- 2. 既存の給湯器の撤去
- 3. エコキュート本体の設置や配線・配管の工事を実施
- 4. 浴室や台所にリモコンを設置
- 5. 試運転
設置時に考えなければならないのは、空の状態でも100キログラムはあるタンクの置き場です。タンクに水を入れる際には600キロ近くにもなる重量を支えるための土台を作らなければなりません。
タンクの土台は既製品を設置するパターンと現場で一から作るパターンの2通りあります。どちらになるかは現場の状況などを見て設置業者が決定します。
タンクの設置場所を確保したら、既存の給湯器(主にガス給湯器)を撤去します。キッチンもオール電化にしている家であれば、ガス給湯器を外すと家でガスを使うことがなくなりますので、ガス会社との契約を打ち切りましょう。契約を継続したままにしていると、ガスを利用しなくても基本料金を支払わなければならないからです。
土台の準備や既存の給湯器の撤去が済んだら新設するエコキュートを設置します。寒冷地に住んでいる場合は、配管凍結に備えて保温工事も同時に行ってもらうようにしましょう。浴室や台所へのリモコン設置や配線が終わり、試運転で異常がなければ、その日のうちに利用できます。
既存のものを交換する場合、工事は1日で終了するため、設置したその日のうちに利用できます。
お風呂に必要なお湯が沸くまでの時間
沸きあがるまでの時間は機種によって違います。
メーカー | 温度 | 時間 |
---|---|---|
パナソニック | 約80℃ | 1時間に50~60リットル |
日立 | 約40℃ | 1時間に120~240リットル |
東芝 | 約42℃ | 1時間に90~130リットル |
パナソニックの場合、使用する際に水を加えて温度を下げます。一般家庭の浴槽の体積は200〜280リットルであるため、お風呂にお湯を張るのに十分な湯量を確保するには1〜2時間必要だとわかります。今回提示した温度や時間はあくまで目安であるため、正確な時間については各メーカーに問い合わせて確認する必要があります。
エコキュートは設置した当日から利用可能
新規設置であれば工事開始から2日後に、交換であればその日のうちに利用可能です。ただし、お湯を沸かす時間や電力会社との契約によっては割高になってしまうため、沸かす時間には気を付けましょう。
はじめてエコキュートを使い始めたときにやるべきこと
設置後、最初に使用する際にやるべきことが4つあります。
- 状態の確認
- タンクに給水する
- 電源を入れる
- エア抜きをする
それぞれの内容を詳しく見てみましょう。
状態の確認
最初に電源ブレーカーや貯湯タンクの電源が「切」になっていることを確認します。同様に、水抜き栓や排水栓、給水ストレーナー、全ての蛇口が閉まっていることを確認します。
タンクに給水する
状態に異常がなければ給水配管の止水栓を開いてタンクに水を入れます。水は10〜30分ほどで満水となります。もし、水が入っていかない等、何らかのトラブルがある場合は設置した業者に連絡して確認してもらう必要があります。
電源を入れる
満水を確認したら電源ブレーカーを入れて電源レバーを入りにしましょう。電源が入れば時間に関わらずお湯の沸き上げがスタートします。
最初は「残湯なし」などと表記されますが、徐々に残湯量がふえていくため、メモリを見ているとお湯の状況がわかります。
エア抜きをする
浴室や台所に設置してあるリモコンを使い、ヒートポンプのエア抜き運転を行います。エア抜きにかかる時間は10分ほどです。エア抜きは使い始めだけではなく、メンテナンスとしても必要であるため、半年から1年に一度程度実行するのが理想です。
不在時にエコキュートはどうすればいい?
家を長期間留守にするなど、エコキュートを使用しないことが確定している場合はどうすればよいのでしょうか。短期不在と長期不在に分けて対応法を紹介します。
短期不在の場合
数日程度の短期不在の場合、沸き上げを中止する休止設定を利用するのがおすすめです。休止設定機種ごとで異なります。コロナやパナソニックの場合、休止設定できる期間は15日間以内です。それよりも長く使用しないのであれば、タンクの水抜きをしておきましょう。
長期不在の場合
1か月以上留守にする長期不在の場合、エコキュートの電源を切って水抜きをした方がよいでしょう。万が一、長期不在中に何らかのトラブルが発生して漏電や火災を引き起こさないと言い切れないからです。エコキュートの電源をオフにしてしまえば、そうした心配をせずに済みます。
タンクの水抜きの手順は以下のとおりです。
- 1. 浴槽を空にする
- 2. 追い焚きを実行し追い焚き配管内の水を出す
- 3. 水が出なくなるまで追い出しを続ける
- 4. 漏電ブレーカー(漏電遮断器)をオフにする
- 5. 混合水栓のお湯側と水側を全て開く
- 6. お湯が出なくなったら混合水栓の水側と給水元栓を閉める
- 7. 排水栓を開く(排水する)
- 8. 混合水栓のお湯側を閉める
- 9. 全ての水抜き栓と非常用取水栓を緩めてストレーナーを外す
- 10. ヒートポンプの水抜き栓を緩める
- 11. 全ての開いた栓を閉じて排水栓を閉める
- 12. 逃がし弁を閉める
機種によって違いはありますが、概ねこの手順で水抜きを行います。詳しい内容や各機種ごとの違いはエコキュートの説明書で確認しましょう。
長期不在時にエコキュートを放置するリスク
ここまで見てきたとおり、長期不在時の作業はかなり手間がかかります。なぜ、面倒な作業をする必要があるのでしょうか。3つのリスクを見てみます。
無駄な水道光熱費がかかる
電源を切らずに放置すると無駄な水道光熱費がかかります。エコキュートは指定された時間になると自動的に保温や沸き上げを行います。使う人がいなくても自動でプログラムを実行するため、無駄に電気代がかかります。
タンク内の水が減少すれば、それに応じて水を追加して沸騰させるため、その分の電気代もかかります。不在にしている期間が長いほど無駄に出費がかさんでしまいますので、長期不在時は電源を落としましょう。
タンク内の衛生環境が悪化する
電源を落とせばそれでよいというわけではありません。タンク内に水が残ったままの場合、水の状態が悪化して不衛生になってしまいます。排水されずない水がタンク内に貯留され続けるため、内部の清潔さが損なわれてしまうのです。
タンク内の水が循環せず、古い水が残り続けてしまうと雑菌やカビ、水垢などが発生してしまいます。タンク内を清潔に保つためにも、長期不在時は水を落とすようにしましょう。
貯湯タンク内の水が凍結する恐れがある
寒冷地の場合、タンク内に水を残したまま本体の電源を切ると、タンクの水が凍結する恐れがあります。エコキュートが稼働しているときは0℃以下の環境でも凍結させないため、凍結防止機能がはたらいています。
しかし、電源を切ってしまえば凍結防止機能も停止してしまうためタンクの水が凍ってしまうのです。自分で電源をオフにした姓で凍結した場合は、メーカーの保証対象外となる可能性が高く、その場合は10万円前後の修理費用が掛かるかもしれません。
帰宅後にエコキュートを使い始める際にするべきこと
一度停止したエコキュートを再起動する際、何をすればよいのでしょうか。短期不在と長期不在に分けて解説します。
短期不在の場合
2週間以内の短期不在の場合は、沸き上げ機能の休止を解除するといつもと同じように給湯できます。ただし、短期不在の場合はタンクの水抜きをしないことがほとんどであるため、最初のお湯は長期間放置されたお湯である点に注意が必要です。
少なくとも、飲用には適していませんのでその点を考慮して利用しましょう。水をためておくことに抵抗感がある方は、短期間の不在でも水を抜いた方がよいでしょう。
長期不在の場合
長期不在の場合は、最初にエコキュートを設置したときと同じように状態の確認・電源を入れる・エア抜きするといった作業をしなければなりません。貯湯タンクの水が空になっているため、満水になるまで1〜2時間、沸きあがるまで数時間待たなければなりません。帰宅してすぐにお湯を使うことはできませんので、それを計算に入れて予定を立てましょう。
まとめ:エコキュートのトラブルはエコパパにお任せ!
今回はエコキュートを設置してからどれくらいの期間で使用できるかや、はじめてつかうときの手順について解説しました。通常、設置する際は業者が動作確認を行うため、自分で起動させることはありません。
しかし、長期不在で電源を落として水を抜くなどの措置をした場合、再び使うには自分で機器を再起動させなければならないので注意しましょう。
エコパパのお店では、エコキュートの新設や故障、老朽化で買い替えの検討などご相談を承っています。
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