エコキュートの大きさ(サイズ)を解説!設置スペースと選び方のポイントをご紹介
2025年9月16日

エコキュートを選ぶ際に、多くの人が検討するのは、370リットル・460リットルなどといった「容量」です。もちろんエコキュートを選ぶ際に、どのような容量を選ぶかは、非常に重要です。選ぶ容量によって、日々の使い勝手や電気料金は大きく異なります。ところがエコキュートを選ぶ際に忘れがちな「大きさ(サイズ)」も、よく検討する必要があります。そこでこの記事では、エコキュートの大きさ(サイズ)について、実寸や設置時の注意点、メーカーの実寸例など詳しく解説していきましょう。
1.エコキュートの「大きさ(サイズ)」が重要な理由とは?
エコキュートを選ぶ際に、大きさ(サイズ)も確かめて購入するのが重要なのはなぜでしょうか。
1-1.エコキュートの「大きさ(サイズ)」とは?
エコキュートの大きさ(サイズ)に関わる2つの機器が、「ヒートポンプ」と「貯湯タンク」です。
ヒートポンプでは、外気の熱を集めて冷媒を温めたり、冷媒を圧縮させて高温にしたり、熱交換器に冷媒を通すことで水を温めたりといったことを行います。そしてヒートポンプで作られたお湯が送られるのが、貯湯タンクです。タンク内は断熱構造になっていて、タンク内の温度を一定に保っています。
エコキュートの2つの機器である貯湯タンク・ヒートポンプは、どちらも屋外に設置するケースが大部分です。ヒートポンプは、エアコンの室外機に似た見た目で幅が広め、貯湯タンクは背の高い立方体です。エコキュートを導入するのに当たっては、貯湯タンクとヒートポンプを置けるだけの面積が必要になります。
1-2.容量だけでなく大きさ(サイズ)が重要な理由とは?
エコキュートの容量は、タンクに入れられる水の量を表します。容量選びが大切なのは、1日に使う湯量よりタンクの容量が少なければ湯切れを起こしてしまい、タンクが大きすぎれば無駄な光熱費がかかってしまうからです。
一方でエコキュートの大きさ(サイズ)選びが重要なのは、自宅の敷地内にある程度の設置場所を必要とするからです。エコキュートは給湯器の中でも大型の設備で、広い設置場所が必要です。容量を優先して大きさ(サイズ)を正しく把握しないまま契約してしまうと、敷地の広さや隣接する建物との距離、屋根の高さとの兼ね合いから、設置できないケースも起こりかねません。また、エコキュートを設置する際に、設置場所までの通路の幅が足りずに、エコキュートを搬入できないケースもあります。したがって、容量とともに大きさ(サイズ)選びは非常に重要なのです。
2.エコキュートの大きさ(サイズ)の選択ミスで起こりかねないトラブルとは?
エコキュートの大きさ(サイズ)選びをミスしてしまうと、次のようなトラブルが起こりかねません。
2-1.設置スペース不足
設置予定の場所にエコキュートが収まりきらないというトラブルは、非常に多く見られます。予定していた場所に置けないとなると、別の場所を探さなければなりません。場合によっては庭の一部を削ったり、駐車スペースを圧迫したりしなければならず、生活動線に影響を及ぼしかねません。
2-2.搬入経路の問題
エコキュートの貯湯タンクやヒートポンプは大きいため、設置場所まで運べるかどうかも問題になります。設置場所は十分にあったとしても、そこまで運び込む通路が狭い住宅では、エコキュートを運び込めないこともあり得ます。その場合には、庭からクレーンで釣り入れるなど、特別な作業が必要になり、追加費用が発生するケースも少なくありません。エコキュートの大きさ(サイズ)は、搬入経路にも関わってくるのです。
2-3.高さの干渉
エコキュートの貯湯タンクは高さがあるため、屋根の庇やベランダの下、エアコンの室外機カバーなどに干渉する可能性があります。とくに2階ベランダの下スペースに設置を考えている場合には、注意が必要です。幅だけでなく高さもしっかり確認する必要があります。
2-4.基礎の不適合
エコキュートの貯湯タンクは、満水時には400kg以上にもなるため、設置の際には基礎の強度が重要です。地面に直接置いたり、小さなコンクリートブロックを置いたりしただけでは、重量に耐えられず傾いたり沈み込んだりする恐れがあります。あらかじめエコキュートの大きさ(サイズ)と重量を確認し、適切に基礎を補強する必要があるのです。
2-5.メンテナンス
狭いスペースにエコキュートをぎりぎりに設置してしまうと、点検や修理の作業が難しいケースもあります。とくにタンクと壁の距離が近すぎると、配管点検やバルブ交換ができないこともあり得ます。その結果、簡単な修理であってもタンクを動かさなければならず、大掛かりな工事になってしまうことがあるのです。長期的に見て、メンテナンス性は十分加味して設置場所を検討しなければなりません。
3.エコキュートの一般的な大きさ(サイズ)とは?
ここからは、実際のエコキュートの貯湯タンクとヒートポンプについて、一般的な大きさ(サイズ)について見ていきましょう。ここではめやすの大きさ(サイズ)を紹介しますが、メーカーやモデル、容量によって大きさ(サイズ)は異なるので、実際の大きさ(サイズ)はカタログや公式サイトで確認しましょう。
3-1.エコキュートの大きさ(サイズ)の特徴
エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプの2つで構成されますが、貯湯タンクは容量によって大きさ(サイズ)が大きく変動するのに対し、ヒートポンプは容量による差は少ないのが特徴です。貯湯タンクは、容量が増えるほど、タンク本体の高さや直径が大きくなります。ヒートポンプは、容量が変わっても仕組み自体は同じなので、基本的に大きさ(サイズ)はそれほど変わりません。ただし、寒冷地仕様や高効率タイプだと、熱交換器が大きくなるため、大きさ(サイズ)や重量が増すものもあります。また、薄型タイプや静音設計モデルなど、多少大きさ(サイズ)が変動します。
3-2.貯湯タンクの大きさ(サイズ)のめやす
現在販売されている各メーカーの貯湯タンクの大きさ(サイズ)は、およそ次のような傾向にあります。
- 高さ:1,800mm前後(機種・容量によって1,600~2,160mmの幅あり)
- 幅:600~1,100mm
- 奥行き:400~900mm
たとえば三菱のSシリーズ370リットルの貯湯タンクは、高さ1,820mm×幅630mm×奥行き760mmです。貯湯タンクの高さは、370リットルで1,800~1,900mm前後、460リットルで2,100~2,200mm前後、550リットル以上になると2,200~2,300mm前後です。
3-3.貯湯タンクの形状による大きさ(サイズ)の違い
貯湯タンクには、形状の違ういくつかのタイプがあり、タイプによって大きさ(サイズ)も異なります。もっとも普及している形状が「角型タンク」であり、選択肢が多く、割安なのが特徴です。設置時の安定性があり、基礎もシンプルで済むものの、奥行きが深めの機種もあり、狭い通路に不向きな場合もあります。
幅が広めで奥行きの薄い「薄型タイプ」は、隣家とのスペースが狭い場合など、横幅はあっても奥行きが取れない場所に適したタイプです。ただし、薄型になる分横幅や高さが大きくなります。
単身者向けの集合住宅などに180~300リットルの「コンパクトタイプ」が選ばれることがあり、そのようなタイプは、貯湯タンクも小さくなります。
3-4.ヒートポンプの大きさ(サイズ)のめやす
ヒートポンプは、基本的な大きさ(サイズ)は以下のように、それほど変わりありません。各メーカーのヒートポンプを比較すると、370リットルと460リットルのモデルでヒートポンプの大きさ(サイズ)が同じケースが多い傾向にあります。
- 高さ:700~800mm
- 幅:800~850mm(カバー含めて900mm)
- 奥行き:300~350mm
たとえばダイキンの薄型タイプでは、高さ735mm×幅825mm(+カバー)×奥行き300mmとなっています。
4.適切な大きさ(サイズ)選びのコツを解説
最後に、エコキュートの適切な大きさ(サイズ)選びのコツを紹介していきます。
4-1.設置スペースの検討
エコキュートの設置に必要な面積は、貯湯タンクとヒートポンプを合わせて考える必要があります。
- 貯湯タンク(370~460リットル):幅約600~700mm・奥行き約700~800mmで専有面積0.5㎡前後
- ヒートポンプ:幅約800~900mm・奥行き約300~350mmで専有面積0.3㎡前後
実際には両方を並べて設置することが多いため、最低でも横幅約2m・奥行き1mほどの専有面積を用意できるのが理想です。
4-2.搬入経路の確保
エコキュートの設置場所までの通路幅や階段の広さも、事前に確認しましょう。場所によってはクレーンで吊り込みしなければならず、追加費用は発生することもあります。
4-3.高さの干渉にも注意
460リットル以上のモデルは、貯湯タンクが高さ2mを超えるものが多いため、設置できるかどうか現地の高さにも気を付けましょう。
4-4.メンテナンスのスペースも確保
エコキュートは、定期的なメンテナンスが欠かせません。壁から10cm以上の余裕を持たせるとともに、点検作業用にエコキュート前面に1m程度の空間を設けられるのが理想です。
4-5.大きさ(サイズ)選びはプロに相談するのが安心
エコキュートの大きさ(サイズ)選びは、カタログ上で数値を確認するだけでは不十分です。搬入経路の幅や段差、基礎の強度や屋根・ベランダとの干渉など、現場ごとの条件によって大きく左右されます。自分では置けそうだと思った場所でも、施工段階になって難しいと判明するケースも少なくありません。
そのため、最終的な大きさ(サイズ)選びはプロに相談するのが安心です。エコキュートの専門業者の中でも、しっかり現地調査して設置環境を細かくチェックしてくれる業者を選びましょう。専門業者なら、家族構成やライフスタイルに合った容量と大きさ(サイズ)の両面から、最適な機種を提案してくれます。
5.まとめ
エコキュートを選ぶ際は、容量だけでなく大きさ(サイズ)の確認も欠かせません。自宅の設置スペースや搬入経路、高さやメンテナンスしやすい場所かどうかなどを考慮しないと、やり直し工事など余分な費用が発生する可能性があります。カタログの数値だけでなく、実際に現地の条件と照らし合わせて検討しましょう。また大きさ(サイズ)だけでなく、容量や付帯機能など、ライフスタイルや希望に合った1台を選ぶには、エコキュート専門店に相談するのがおすすめです。
エコキュートの大きさ(サイズ)選びにお悩みの方は、ぜひ「エコパパ」にご相談ください。知識と経験が豊富なスタッフが、実際に現地調査を行った上で、設置環境や家族構成、ライフスタイルなどに合った最適な1台をご提案いたします。エコキュートの設置に当たっても、事前に搬入経路や基礎の強度まで丁寧に確認いたしますので、ご安心ください。エコキュートの設置なら、エコパパにお任せください。