エコキュートの撤去費用はいくら?エコキュートに関するお金について分かりやすく解説
2023年5月26日
エコキュートの寿命は10年と言われています。2001年にコロナがエコキュートを販売してから20年以上が経過しているため、そろそろエコキュートの買い替えを考え始める方もいるかもしれません。
基本的に給湯器の買い替え時に施工業者が古い給湯器を撤去処分します。しかし、業者のなかには撤去処分にかかる費用を曖昧にしたり、あとから高額な撤去費用を請求したりするなどの可能性があります。
そこで今回は、エコキュートの撤去費用について解説します。エコキュートの処分方法や、エコキュートに関するお金についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートの撤去費用はいくら?
古いエコキュートの撤去費用は業者にもよりますが、相場は10,000~20,000円程度です。業者に頼んだ場合は、撤去費用に処分費用も含まれています。
ガス給湯器の撤去処処分費用5,000円の相場に比べると高い印象はありますが、一般的なガス給湯器と違い、エコキュートには貯湯タンクユニットがあります。
一般的なガス給湯器は瞬間式給湯器で、給湯機内部で水道水がパイプごと温められて各所に給湯します。そのため、一般的なガス給湯器のサイズはコンパクトで、壁にかけることが可能です。
一方、エコキュートは貯湯式給湯器で、ヒートポンプユニットで温めたお湯を貯湯タンクユニットにて貯めておき、各所に給湯する仕組みになります。次の表は、一般的なエコキュートのヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットのサイズをまとめたものです。
サイズ(高さ×横幅×奥行) | 重さ | |
---|---|---|
ヒートポンプユニット | 735mm×825(+74)mm×300mm | 58kg |
貯湯タンクユニット(370L) | 1,825mm×630×730 | 60kg |
貯湯タンクユニットは貯湯容量が大きいほど高さが長くなる傾向があります。商品によっては横幅が長くて奥行きが短い薄型や、底面積が小さいコンパクトなどもありますが、基本的には貯湯容量に比例してサイズは大きいです。
エコキュートを撤去する場合、上記に加えて不要になったリモコンユニットも取り外すため、一般的なガス給湯器よりも撤去費用が高額になる可能性はあります。
エコキュートの処分方法は?
エコキュートの処分方法は大きく分けて3つあります。
- 給湯器を交換するなら業者が引き取る
- 買取業者やリサイクル業者に依頼する
- 自治体に粗大ごみとして依頼する
上記を順番に解説します。
給湯器を交換するなら業者が引き取る
古いエコキュートから新しいエコキュートに交換する、あるいはガス給湯器に交換する場合は、給湯器の施工業者が古いエコキュートの撤去や処分を行うことが多いです。
給湯器の施工業者が撤去処分する段取りになっている場合は、後述の方法と違い所有者がご自身で何かをする必要はありません。
ただし、施工業者が撤去処分する場合、事前に出した見積書に価格が提示されているかしっかりと確認しましょう。見積書に価格が提示されていない、あるいは見積書が提示されていない場合、あとから高額な撤去処分費を請求される可能性があります。
トラブルを避けるためにも、事前に見積もりを依頼して、撤去処分費が含まれているか確認すると良いです。
買取業者やリサイクル業者に依頼する
エコキュートは省エネ性能の高い給湯器で、買取業者やリサイクル業者に依頼して処分する方法があります。買取業者やリサイクル業者の場合、処分費用は発生せず、商品の状態や年式によっては買取費用を受け取れる可能性があります。
ただし、次のような作業が発生する場合があるので注意しましょう。
- エコキュートの取り外しを行っておく
- エコキュートの水抜きを行っておく
- エコキュートの説明書を用意しておくなど
また、年式が古かったり、故障していたりすると買取業者やリサイクル業者では引き取れません。買取業者やリサイクル業者で引き取れなかったエコキュートは、処分業者や廃品回収業者に依頼してみましょう。
自治体に粗大ごみとして依頼する
最後の処分方法は自治体に粗大ごみとして依頼する方法です。自治体によってはエコキュートを処分することができます。粗大ごみとして回収してもらえれば、撤去処分費は1,000円前後で済む可能性があるので、お得な方法です。
ただし、自治体ごとにルールは異なります。ご自身でエコキュートを外して、回収できるように運ぶ場合や、直接処分場に持っていかなきと行けない場合があります。
また、自治体によってはエコキュートを粗大ごみとして出せない可能性もあるので、事前に確認しましょう。
エコキュートに関するお金
エコキュートに関するお金は以下の通りです。
- エコキュートの本体費用
- エコキュートの基本工事費用や追加工事費用
- エコキュートの有償保証費用
- エコキュートの年間ランニングコスト
- エコキュートの補助金
上記を順番に解説します。
エコキュートの本体費用
メーカーや機種によって異なりますが、エコキュートの本体費用の相場は25万円~45万円です。
以前は、20万円~40万円程度でしたが、昨今の社会情勢の変化や原材料の高騰などが原因でエコキュートメーカーはメーカー希望小売価格の値上げを行っています。そのため、エコキュートの販売業者での価格も影響を受けています。
なお、エコキュートは給湯の仕方によってフルオートタイプ、オートタイプ、給湯専用タイプの3種類に分かれており、次のように特徴と相場が異なります。
給湯の仕方 | 特徴 | 本体価格の相場 |
---|---|---|
フルオートタイプ | ボタン1つでお湯はりから追い焚き、保温、たし湯までを自動で行える オートタイプや給湯専用タイプに比べて高額 |
30万円~50万円 |
オートタイプ | ボタン1つでお湯はりや追い焚きなどが自動で行える 足し湯はできない |
25万円~40万円 |
給湯専用 | お湯はりは手動で行う フルオートタイプやオートタイプに比べて価格が安い |
20万円~25万円 |
エコキュートを安く購入したい方は給湯専用を、お風呂時間を快適にしたい方はフルオートタイプを購入してみましょう。
エコキュートの基本工事費用や追加工事費用
エコキュートを購入する場合、次の基本工事が必要です。
- 基礎台設置工事
- 既設ガス給湯器撤去・処分・エコキュート設置
- 給水・給湯配管
- 循環追炊用配管
- 風呂アダプター
- 電気配線工事(標準長10m)
- 申請(電力会社への申請手続き代行)
業者によって基本工事の費用は異なりますが、相場は10万円~20万円です。また、次のようなケースでは追加に工事を行う必要があるので、追加工事費用が発生することもあります。
- 処分する給湯器が電気温水器やエコキュートの場合
- 住宅の環境が特殊で設置のために重機が必要
- 分電盤やブレーカーを交換する
- 浴槽に穴を開けたり、アダプターを設置したりする
- 配管や配線を延長する場合
追加工事費用は内容によって異なりますが、5万円前後の出費がかかります。つまり、エコキュートの工事費用を含めた価格の相場は、40万円~70万円程度です。
なお、業者によってはメーカー正規品を低価格で販売していることもあり、40万円以下でエコキュートを購入できる可能性はあります。
エコキュートの有償保証費用
エコキュートを購入すると、メーカーの無償保証が付きます。エコキュートの場合、次の表のメーカー保証期間内なら修理を無料で受けることが可能です。
リモコンユニット | ヒートポンプユニット | 貯湯タンクユニット | |
---|---|---|---|
ダイキン | 1年 | 3年 | 5年 |
三菱 | 1年 | 3年 | 5年 |
東芝 | 5年 | 5年 | 5年 |
パナソニック | 1年 | 3年 | 5年 |
日立 | 1年 | 3年 | 5年 |
コロナ | 2年 | 3年 | 5年 |
例えば、三菱はお湯はりができない故障に対して、18,700円~66,000円の修理費用が発生します。しかし、故障が上記期間内なら、修理費用が無償になる可能性があります。
有償保証は、上記のメーカー保証期間を延長する保証です。次の表は、主要なメーカーの有償保証をまとめたものになります。
延長保証(税込) | |
---|---|
ダイキン | 10年間:30,800円 |
三菱 | 5年間:11,880円 8年間:25,562円 10年間:31,220円 |
東芝 | 8年間:18,700円 10年間:26,400円 |
パナソニック | 5年間:11,524円 8年間:25,666円 10年間:29,700円 |
日立 | 10年間:31,220円 |
コロナ | 5年間:11,800円 8年間:25,520円 10年間:31,130円 |
上記の有償保証費用をエコキュートの購入後に支払うことで、メーカー保証期間を最長10年に伸ばすことができます。故障で数万円を支払うことを考えると、有償保証費用を支払ったほうがお得な可能性があるので検討してみましょう。
なお、エコキュートの施工業者によっては独自の長期保証を行っています。「エコパパのお店」は10年間の「BEST保証」を30,000円(税込)で付けることができ、故障・不具合(自然故障)が発生した場合、無償でメーカー保証とほぼ同等の修理を提供します。
幾つかのメーカー有償保証よりもお得なので、有償保証費用をお得にしたい方におすすめです。
エコキュートの年間ランニングコスト
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器です。ヒートポンプユニットが空気を圧縮して生み出した熱を利用してお湯を沸かし、貯湯タンクユニットにて貯めて必要に応じて各所に給湯します。
電気量料金が安い時間帯にお湯を沸かすので、同じ湯量を沸かした時の年間ランニングコストが、次の表のようにほかの給湯器よりもお得です。
北海道電力エリア東北電力エリア北陸電力エリア東京電力エナジーパートナーエリア中部電力エリア関西電力エリア中国電力エリア四国電力エリア九州電力エリア沖縄電力エリア
エコキュート | 電気温水器 | 石油給湯機 | ガス給湯器 | |
---|---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約32,400円 | 約108,000円 | 約81,600円 | 約109,200円 |
東北電力エリア | 約21,600円 | 約80,400円 | 約73,200円 | 約104,400円 |
北陸電力エリア | 約20,400円 | 約82,800円 | 約72,000円 | 約118,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約24,000円 | 約102,000円 | 約67,200円 | 約78,000円 |
中部電力エリア | 約24,000円 | 約99,600円 | 約68,400円 | 約87,600円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約86,400円 | 約64,800円 | 約81,600円 |
中国電力エリア | 約22,800円 | 約91,200円 | 約68,400円 | 約112,800円 |
四国電力エリア | 約26,400円 | 約126,000円 | 約67,200円 | 約99,600円 |
九州電力エリア | 約18,000円 | 約78,000円 | 約66,000円 | 約108,000円 |
沖縄電力エリア | 約10,800円 | 不明 | 約56,400円 | 約54,000円 |
表の年間ランニングコストはエコキュートの性能や家族の人数、お湯の使い方などによって変動しますが、ほかの給湯器に比べてお得なのは分かります。
例えば、中部電力エリアでガス給湯器からエコキュートに交換した場合、年間約75,000円の節約が期待できます。
ガス給湯器の相場は15万円~25万円なので、初期費用の差額が60万円でも、エコキュートを10年間使用していれば初期費用の差額を回収できる可能性は高いです。
2023年6月1日以降、大手電力会社7社が大幅な値上げを実施する可能性があるので、家庭の支出を抑えたい方はエコキュートの交換を検討してみましょう。
エコキュートの補助金
エコキュートは省エネ性能の高い給湯器なので、国や自治体が補助金を出すケースが多いです。
例えば、経済産業省が主導している「給湯省エネ事業」では、省エネ性能の高いエコキュート1台につき5万円の補助金が出ます。戸建住宅の場合は2台まで補助金の対象となるので、二世帯住宅で2台購入する方は最大10万円の補助金が受け取れます。
「給湯省エネ事業」では住んでいる場所が条件に含まれていないので、どなたでも申し込むことが可能です。
また、国土交通省が主導している「こどもエコすまい支援事業」では、エコキュートの導入に対して一戸当たり27,000円の補助金が出ます。
「給湯省エネ事業」に比べると補助金額は低いですが、「こどもエコすまい支援事業」はエコキュート以外のリフォーム工事も含めて補助金の対象になるので、自宅をリフォームしたい方におすすめです。
住んでいる地方自治体によっては独自のエコキュート補助金制度を行っている場合があり「給湯省エネ事業」、あるいは「こどもエコすまい支援事業」との併用が可能です。エコキュートは高額な住宅機器なので、購入したい方は補助金制度を活用しましょう。
なお、「給湯省エネ事業」と「こどもエコすまい支援事業」の両方でエコキュートの補助金を受け取ることはできません。
まとめ
以上が、エコキュートの撤去費用の解説です。エコキュートの撤去費用は10,000円程度が相場ですが、業者によって金額は異なります。そのため、業者に撤去を依頼する場合は見積額を確認しましょう。
また、エコキュートは工事費用を含めた相場が40万円~70万円と高額ですが、年間ランニングコストが抑えられているので、ガス給湯器から交換した場合の初期費用の差額を回収できる可能性は高いです。
「エコパパのお店」はエコキュートの仲介業者を減らし、大量に仕入れることでメーカー正規品を激安特価で提供しています。また、商品知識豊富な専門スタッフが丁寧に対応しています。エコキュートのことで質問したいことがありましたら、ぜひご連絡ください。