エコキュートの故障、もう寿命かも?症状や買い替えの目安も要チェック!
2022年1月14日
エコキュートを使用していてトラブルが起きたら、故障や寿命のサインで、買い替えが必要かもしれません。ただし、トラブルの内容によっては故障ではなく、単なる不具合の場合や、定期的にメンテナンスや清掃をしていれば回避できるケースもあります。
そこで今回は、エコキュートの故障や寿命を示すサインや、長持ちさせるコツについて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
エコキュートの寿命
エコキュートの寿命はおおむね10年程度とされています。エコキュートはお湯を沸かす「ヒートポンプユニット」とお湯を貯めておく「貯湯タンク」に分かれており、それぞれの寿命は次になります。
● ヒートポンプユニット…5年~15年
● 貯湯タンク…10年~15年
貯湯タンクはシンプルな構造となっているため、どのメーカーの製品でも寿命は長く設定されています。一方、ヒートポンプユニットは空気熱交換器を始め、精密な電子回路部品を多く搭載しているので構造が複雑です。
そのため、ヒートポンプユニットは使用し続けると故障するリスクが高くなります。
なお、上記の寿命はあくまでも目安です。使用頻度やメンテナンスの有無によっては上記の寿命よりも長く使用できることもあれば、短くなったりする場合もあります。
エコキュートの故障のサイン
エコキュートが寿命を迎えた、あるいはどこかで故障して正常に動かくなった場合、次のようなサインが現れます。
● お湯が出ない
● お湯が出すぎる
● 本体周りで水が漏れる
● 温度が安定しない
● リモコンにエラーコードが出る
どのようなサインなのか、順番に解説します。
お湯が出ない
エコキュートが故障した場合、よくあるトラブルはお湯が出ないことです。
エコキュートは電気代の安い真夜中にお湯を作って貯めて、日中に消費するシステムです。そのため、貯湯タンクが空っぽになったらお湯を作ろうとします。
しかし、ヒートポンプユニットが故障していると、貯湯タンクが空っぽなのにお湯を作れない、あるいはすぐに湯切れを起こしてしまうなどのトラブルが発生しやすくなります。
大抵の場合は、エコキュートのシステムをリセットする、もしくはヒートポンプユニット周りのゴミや霜取りを行うと改善されます。しかし、ヒートポンプユニット内部の部品が故障しているなら、本格的な修理が必要になります。
お湯が出すぎる
お湯はりを自動で行ってくれるエコキュートで、お湯が湯船から溢れてしまう場合は水位センサーが故障している可能性が考えられます。
エコキュートは水位センサーによりお湯の適量を見極めているのですが、センサーが壊れているとお湯はり機能が上手く働いてくれません。センサー周りの汚れを綺麗にすれば直る場合もありますが、お湯が出すぎるトラブルが続くようでしたら故障を疑いましょう。
本体周りで水が漏れる
エコキュートから水が漏れている場合は、経年劣化により配管やパッキンが損傷している可能性が高いです。
そのまま使用し続けると、損傷部分から水が漏れ続けて別のトラブルを招く恐れがあります。エコキュート周りで水漏れを発見したら、業者を呼んで修理可能かどうか判断してもらいましょう。
温度が安定しない
エコキュートは貯湯タンク内部で70℃~90℃のお湯を保温して貯めて、必要に応じて水と混ぜてちょうど良い温度まで下げてから給湯します。
基本的にシステムで管理されており、常に一定になるように調整されるのですが、温度が不安定の場合は混合水栓(サーモスタット水栓)が故障している場合があります。あるいは、ヒートポンプユニット自体が故障している可能性もあります。
お風呂場だけでなく、キッチンや脱衣所でもお湯の温度が安定しないようなら、業者に来てもらいましょう。
リモコンにエラーコードが出る
一番分かりやすい故障のサインは、リモコンに表示されるエラーコードです。
エコキュートのリモコンは故障が起きていることを、アルファベットと数字の組み合わせで知らせてくれます。メーカーによってエラーコードの番号と意味は異なるため、取扱説明書か、公式ホームページで確認して対応いたしましょう。
説明書にある対処をしてもエラーコードが消えない、あるいはエラーコードが頻繁に表示されるのでしたら、根本的な修理や買い替えが必要な可能性が高いです。
エコキュートのメーカー別保証期間
エコキュートはメーカーごとに保証が付いており、期間内なら修理を無料で行います。ただし、リモコンやヒートポンプユニット、貯湯タンクユニットごとに保証期間が異なっています。
次の表は、主要なエコキュートメーカーのメーカー保証になります。
三菱 | パナソニック | 東芝 | ダイキン | コロナ | 日立 | |
---|---|---|---|---|---|---|
リモコンなど | 2年 | 1年 | 5年 | 1年 | 2年 | 1年 |
ヒートポンプユニット | 3年 | 3年 | 5年 | 3年 | 3年 | 3年 |
貯湯タンクユニット | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 |
延長保証の期間 | 5年延長 8年延長 10年延長 |
5年延長 8年延長 10年延長 |
8年延長 10年延長 |
10年延長 | 5年延長 8年延長 10年延長 |
7年延長 10年延長 |
保証料(税込) | 5年間: 11,800円 8年間: 25,562円 10年間: 31,220円 |
5年間: 11,524円 8年間: 25,666円 10年間: 29,700円 |
8年間: 18,700円 10年間: 26,400円 |
30,800円 | 5年間: 11,880円 8年間: 25,520円 10年間: 31,130円 |
7年間: 26,192円 10年間: 36,457円 |
メーカーの無料保証期間が最も長いのは東芝です。リモコンやヒートポンプユニット、貯湯タンクユニットに対して、無料保証期間が5年間となっています。この期間中に故障した場合、補償対象事由であれば修理費用の負担は一切なく、何度でも依頼できます。
メーカーの保証期間は保証料を支払うことで延長することもできます。10年延長した場合の保証料が最も安いのも東芝で26,400円(税込)です。
なお、メーカー保証の延長とは、無料保証期間が終わった後に増える期間ではありません。無料保証期間の年数を含めて、5年間、8年間、10年間に延長するという意味です。
そのため、三菱やパナソニックの5年延長を選んでも、リモコンやヒートポンプユニットの保証期間が5年間に延長されるだけで、貯湯タンクユニットの保証期間は変わりません。
エコキュートを長持ちさせるコツ
エコキュートの寿命はおおよそ10年ですが、定期的な清掃とメンテナンスを行っておくと、長く使用し続けることも可能になります。
エコキュートのメーカーも定期的な清掃とメンテナンスを推奨しており、説明書にやり方を掲載しています。エコキュートを長持ちさせたいなら、メンテナンスを行ってみましょう。
エコキュートを長持ちさせるコツは次になります。
● 貯湯タンクユニットの水抜きや清掃
● ヒートポンプユニットの水抜き(空気抜き)
● 浴槽フィルターの清掃
● 漏電遮断器の動作確認
● 逃し弁の動作確認
● 水漏れの点検
● 凍結防止の確認
● 本体付近にモノを置かない
半年に一度のペースでメンテナンスを行いましょう。
貯湯タンクユニットの水抜きや清掃
エコキュートの貯湯タンクユニットは大抵がステンレス製のため、雑菌による腐食に強いです。しかし、配管内部やタンクユニット内部に不純物が沈殿すると水詰まりの原因となるので、定期的に水抜きを行っておくのが望ましいです。
貯湯タンクユニットの水抜きは次の手順で行います。
1. 給水止水栓を閉じる
2. 電源扉を開け、漏電遮断器を「切」にする
3. 逃し弁レバーを上げてから約1分間待つ
4. 排水栓を浸りに回して開く
5. 排水がキレイになったら排水栓を閉める(2分が目安)
6. 排水が止まったら給水止水栓を開きお湯が出てくるのを確認
7. お湯が出たらすぐに逃し弁レバーを戻す
8. 漏電遮断器を「入」にする
9. 混合水栓のお湯側を開きお湯が出ることを確認
タンク内部に溜まった不純物やゴミは専用の排水栓から流れていくので、誰でも簡単に行えます。次に、貯湯タンクユニットの給水口ストレーナーの掃除を行います。
給水口ストレーナーはお湯を配管に流し込む入口のことで、不純物やゴミが詰まっているとお湯が出にくくなります。水抜きと違って掃除をする際はブラシを用いましょう。
1. 給水止水栓を閉じる
2. 電源扉を開け、漏電遮断器を「切」にする
3. 逃し弁レバーを上げてから約1分間待つ
4. 給水口ストレーナーを外してブラシなどで掃除
5. 給水口ストレーナーを着ける
6. 給水止水栓を開き水漏れが無いか確認
7. 逃し弁レバーを戻す
8. 漏電遮断器を「入」にする
9. 混合水栓のお湯側を開きお湯が出ることを確認
貯水タンクユニットの水抜きや清掃を行うときは、必ず漏電遮断器を「切」にしてから始めましょう。
ヒートポンプユニットの水抜き(空気抜き)や清掃
ヒートポンプユニット内部に水が溜まると故障の原因となるので、定期的に水抜きや清掃を行いましょう。ヒートポンプユニットの水抜きの手順は次になります。
1. ヒートポンプユニットの側面にある「水抜き栓」を回す
2. 1~2分間排水させる
3. 排水が終わったら水抜き栓を閉める
貯湯タンクユニットに比べると、ヒートポンプユニットの水抜きは非常に簡単です。なお、メーカーによっては水抜きではなく、空気抜きと呼ぶこともあります。
水抜きが終わったら、ヒートポンプユニットの清掃を行いましょう。特に綺麗にしておきたいのが、ヒートポンプユニットの排気口(フィン)です。
エコキュートは空気の熱を利用してお湯を作るのですが、湿度が高くなると排気口に霜やホコリが付着して給湯効率が下がってしまいます。冬場の給湯効率が下がった場合は、霜が付着していないか確認しましょう。
浴槽フィルターの清掃
浴槽内部にある浴槽フィルターや配管なども定期的に清掃しておきましょう。浴槽フィルターはフィルターを外してブラシでゴミを取り除き、配管は風呂用の配管洗浄液を用います。
漏電遮断器の動作確認
漏電遮断器とは、エコキュートが漏電した時に自動的に電気を遮断する安全装置です。貯湯タンクユニットの清掃時に、下記の動作確認を行っておくと手間が省けます。
1. 電源扉を開け点検ボタンを押す
2. 漏電遮断器が「切」になれば正常
3. 漏電遮断器を「入」に戻して扉を閉じる
逃し弁の動作確認
逃し弁とは、お湯を作る際に出る水の膨張部分を排水して貯湯タンクユニットを守る安全装置です。漏電遮断器と一緒に動作確認を行っておきましょう。
1. 逃し弁レバーを上げる
2. 排水が始まれば正常
3. 逃し弁レバーを戻す
なお、貯湯タンクユニットの清掃やメンテナンス、動作確認は沸き上げ(沸き増し)をしていない時間帯に行います。
水漏れの点検
貯湯タンクユニットやヒートポンプユニットから水漏れが起きていないか目視で確認をします。集合住宅だと、水漏れでマンションの共有部分や他の住人に被害が及ぶ場合があるため、定期的に確認すべきです。
凍結防止の確認
外気温がマイナスに近づくような環境だと、配管内部のお湯が凍結する恐れがあります。冬が厳しい地域でエコキュートを使用しているなら、本格的に寒くなる前に凍結防止ヒーターが稼働するか確認しましょう。
本体付近にモノを置かない
エコキュートは大気中の熱を取り込んでお湯を作る給湯器です。そのため、ヒートポンプユニットの排気口周りが塞がっていると、給湯効率が下がる恐れがあります。
基本的にエコキュートの周りに荷物は置かず、雪や落ち葉といったゴミが積もらないように清掃をしておきましょう。
まとめ
以上が、エコキュートの故障や寿命のサインになります。エコキュートはおおよそ10年で寿命を迎えると言われており、メーカーの保証期間も最長10年となっています。また、発売してから10年経つと、製品の部品を保管していないケースが増加する傾向にあります。
そのため、購入してから10年が経過して、故障や寿命のサインが多く出るようになったエコキュートは買い替えを検討しましょう。
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