エコキュートの水漏れはどこに相談する?対処方法やエラーコードなどを分かりやすく解説
2022年9月20日
エコキュートは長期間使用したり、メンテナンスや清掃を怠ったりしていると、水漏れが発生しやすくなります。水漏れを放置していると、水道代や電気代が高くなり、別の故障やトラブルを招く原因になります。
本記事では、エコキュートの水漏れについて解説します。水漏れと思われる症状や対処方法、メーカーごとのエラーコードや相談窓口をまとめたので、水漏れで悩んでいる方は参考にしてください。
エコキュートの水漏れの症状は?
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を作る給湯器システムです。使用していると水漏れが発生するリスクは常にあるので、注意しましょう。
次のような症状が出たときは、機器のどこかで水漏れが起きている可能性があります。
- お湯はりや給湯時にお湯が出ない、あるいは水のみが出る
- 普段よりもお湯の減りが速い、あるいは湯切れが起きやすい
- お湯や水を使っていないのに水道メーターが回る
上記の症状が出たからといって、エコキュートが原因とは限りません。例えば、お湯や水を使っていないのに水道メーターが回る場合は、台所やトイレなどで水漏れが起きているかもしれません。
しかし、エコキュートはお湯を作る給湯器のため、お湯はりのときにお湯が出ない、あるいは水しか出ない場合はトラブルが起きている可能性が高いです。
また、エコキュートは深夜に作ったお湯を日中に消費する貯湯式給湯器です。家族の人数やライフスタイルが変わっていないのに普段よりもお湯の減りが速い、あるいは湯切れが起きやすくなっている場合は、水漏れが起きている可能性があります
お湯はりや給湯時にお湯が出ない、あるいは水のみが出る、湯切れが起きやすいなどの症状が続くようでしたら、修理業者やメーカーに問い合わせてみましょう。
エコキュートの水漏れはどこから起きる?
エコキュートは次の3つの機器で構成されています。
名称 | 概要 |
---|---|
ヒートポンプユニット | 空気を取り込んで圧縮して生まれた熱を利用してお湯を作る機器 |
貯湯タンクユニット | ヒートポンプユニットで温められたお湯を貯めておき、必要に応じて各所に給湯する タンク自体の耐久性はどのメーカーも高いが、配管はメーカーによって異なる |
リモコンユニット | 給湯温度や湯量などを設定する機器 水漏れが起きている場合、エラーコードによって知らせてくれる |
上記の機器のなかで、水漏れが発生しやすいのはヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットをつないでいる配管です。
配管はメーカーによって使用している素材や工法が異なります。また、長年使用していると経年劣化を起こし、腐食している可能性もあります。そのため、水漏れが起きているとしたら、配管が原因の確率は高いです。
ヒートポンプユニットや貯湯タンクユニットは建物の外に設置します。水漏れと思われる症状が続いたら、まずは機器の周りで水漏れが起きていないか、外に出て確認してみましょう。
故障ではない水漏れもある
エコキュートの周りの地面や敷地が濡れていても、故障やトラブルとは限りません。
例えば、ヒートポンプユニットは空気の熱を圧縮して更に高温にすると、水道水に熱を移します。熱交換を行うと、水道水はお湯に変化しますが、空気の熱は急激に冷却されます。
つまり、熱交換を行うとヒートポンプユニットと外気との温度差により結露が生まれやすくなり、周りに水滴となって落ちることがあります。
また、水をお湯にすると水の体積が増えるため、貯湯タンクユニットは余分なお湯を排出します。リモコンユニットで貯湯タンクユニット内部のお湯が満タンになっており、タンク周りの地面が濡れているようでしたら、余分なお湯を排出したのだと判断して良いです。
エコキュートは定期的にメンテナンスや清掃を行っておくと、機器の寿命が長持ちし、性能が落ちづらくなります。メンテナンスや清掃時に地面や敷地の様子もチェックしておけば、水漏れが起きたときに普段との違いが分かるので、すぐに対応できます。
エコキュートの水漏れを放置するリスク
結論から申し上げますと、エコキュートの水漏れを放置すると、別の故障やトラブルが発生する確率が高くなり、最悪の場合は買い替える必要があります。
次のようなリスクがあるので、なるべく早めに対処しましょう。
- 熱湯が漏れる
- 水道代や電気代が上がりやすくなる
- ほかの部分も劣化しやすくなる
上記のリスクを順番に解説します。
熱湯が漏れる
水漏れが水道水の配管で起きているなら、普通の温度の水が漏れ出ているだけで済みます。
しかし、ヒートポンプユニットが温めたお湯が漏れ出ていると、高温の熱湯によりやけどを負ってしまうリスクがあります。
ヒートポンプユニットによって沸き上げたお湯は最高約90℃の熱湯の状態で貯湯タンクユニットに蓄えられます。そして、必要に応じて水道水と混ぜ合わせて、設定した温度に調節されてからシャワーや蛇口から給湯されます。
つまり、熱湯を運んでいる配管で水漏れが発生していると、最高90℃の熱湯が漏れます。外気に触れた段階である程度は下がりますが、危険な温度には変わらないので、水漏れをチェックするときは注意しましょう。
水道代や電気代が上がりやすくなる
エコキュートは電気料金が安い深夜にお湯を作り、日中に消費する貯湯式給湯器です。日中にお湯を使いきると、電気料金が高い時間帯にお湯を沸かすことになります。
水漏れが起きていると、通常よりもお湯の消費量が速くなるため、結果として水道代や電気代が上がりやすくなる可能性は高いです。
また、家族の人数やライフスタイルが変わっていないのに、水道代や電気代が先月や昨年より高い場合は、水漏れによって湯切れが起きやすくなっている可能性があるので、機器の周りをチェックしたり、業者に相談したりしましょう。
ほかの部分も劣化しやすくなる
水漏れの位置によっては、ほかの部品や配管にも悪影響を及ぼす可能性があります。
放置していると、ほかの部分の劣化を招いてしまい、修理が必要になります。修理費用が増えてしまい、最悪の場合は買い替えをするかもしれないので、水漏れは早めに対処しましょう。
エコキュートの水漏れが起きている時の対処方法
エコキュートで水漏れが起きていると判断したら、メーカーの窓口か修理業者に依頼しましょう。しかし、時期によってはメーカーや修理業者がすぐに対応できない場合があります。
すぐに修理できない場合は、次の対処方法を行って、水漏れの被害を増やさないようにします。
- エコキュートの電源を止める
- エコキュートの止水栓を閉める
- 水道の元栓を止める
上から順番にやっておくべき対象方法になります。順番に解説します。
エコキュートの電源を止める
エコキュートで水漏れが起きている場合は、まずは電源を止めましょう。水漏れの箇所によっては電気系統のトラブルを招く恐れがあるためです。
リモコンユニットで電源をオフにして、本体内部にあるブレーカーを落とす、あるいはコンセントから引き抜けば、電源は完全に落ちます。
エコキュートの止水栓を閉める
電源を落としたら、エコキュートの貯湯タンクユニットにある止水栓を閉じましょう。
止水栓とは、水道管から水道水を運ぶ配管の開閉を担っている栓で、閉じるとエコキュートに水が流れるのを止めます。水漏れの原因によっては止水栓を閉じることで、被害が広がるのを防げる場合があります。
止水栓の位置はメーカーや機種によって多少異なります。基本的に貯湯タンクユニット内部にあるので、取扱説明書を確認して、定められた手順で閉じましょう。
水道の元栓を止める
基本的に、エコキュートが原因で水漏れが発生しているなら、上記までの対処方法で充分です。
ただし、エコキュートの止水栓の位置が分からない、あるいは止水栓を閉じたのに水道メーターが回っている場合は、水道の元栓も閉めておきましょう。
水道の元栓の位置は家庭によって異なりますが、水道メーターの横に付いています。なお、水道の元栓を止めると、トイレや洗濯機などで水が使用できなくなるので、注意しましょう。
エコキュートの水漏れを防ぐなら定期的なメンテナンス
エコキュートの水漏れを防ぐなら、半年に1回のペースで良いので、メンテナンスを行いましょう。メンテナンスを行うことで、水漏れのリスクを防げるだけでなく、エコキュートが長持ちできます。
エコキュートに必要なメンテナンスは以下のとおりです。
- 貯湯タンクユニットの水抜きや清掃
- ヒートポンプユニットの水抜き(空気抜き)
- 浴槽フィルターの清掃
- 漏電遮断器の動作確認
- 逃し弁の動作確認
- 水漏れの点検
- 凍結防止の確認
- 本体付近にモノを置かない
特に重要なのが、貯湯タンクユニットの水抜きや清掃です。貯湯タンクユニット自体はステンレス製のため、腐食に強いので水漏れの原因となることは少ないです。
しかし、貯湯タンクユニット内部に不純物が溜まると、配管内部の目詰まりや腐食の原因となります。そのため、水漏れを防ぐためには、貯湯タンクユニットの水抜きや清掃は欠かせません。
貯湯タンクユニットの水抜きは次の手順で行います。
- 1. 給水止水栓を閉じる
- 2. 電源扉を開け、漏電遮断器を「切」にする
- 3. 逃し弁レバーを上げてから約1分間待つ
- 4. 排水栓を回して開く
- 5. 排水が綺麗になったら排水栓を閉める(2分が目安)
- 6. 排水が止まったら給水止水栓を開きお湯が出てくるのを確認
- 7. お湯が出たらすぐに逃し弁レバーを戻す
- 8. 漏電遮断器を「入」にする
- 9. 混合水栓のお湯側を開きお湯が出ることを確認
不純物やゴミは専用の排水栓から流れていきます。なお、メーカーや機種によっては手順が多少異なる場合があるので、メンテナンスや清掃を行う場合は、取扱説明書を確認しましょう。
エコキュートは水漏れが起きていると知らせてくれる
エコキュートは水漏れが起きていると、リモコンユニットにエラーコードが表示される場合があります。
エラーコードは英語と数字の組み合わせで、メーカーごとに異なります。次の表は、主要なメーカーの水漏れ(漏水)を示すエラーコードをまとめたものです。
メーター | エラーコード |
---|---|
三菱電機 | F08 |
東芝 | E8 |
パナソニック | F17 |
日立 | Er99 |
コロナ | E37 |
ダイキン | C73 |
上記のエラーコードが表示されていると、漏水センサーが作動しており、水漏れを感知していることを示しています。漏水はユーザーが対処できないエラーなので、修理業者を呼ぶか、メーカーの相談窓口に連絡をしましょう。
なお、エラーの内容によってはユーザーが対処できるトラブルもあります。エラーコードが表示されたら、説明書やメーカーの公式サイトをチェックして、必要な対処を行うと良いです。
エコキュートの水漏れはどこに相談すればいいの?
エコキュートの水漏れに関する相談は、メーカーの窓口か、販売店舗に相談しましょう。
エコキュートはメーカー保証期間が設定されており、期間内なら出張費や修理費が無料になる場合があります。水漏れの修理費用は修理箇所や状態によって異なりますが、目安としては1万円~2万円です。
メーカー保証期間内なら修理費用が発生しませんので、まずは下記相談窓口に問い合わせをしてみましょう。
メーカー | 電話番号 | 対応時間 | 曜日 |
---|---|---|---|
三菱電機 | 0120-56-8634 0570-01-8634(携帯電話・PHS) |
9:00~19:00 9:00~17:00(土・日・祝日) |
年中無休 |
東芝 | 0120-1048-19 03-5365-7420(携帯電話・PHS) |
24時間 | 年中無休 |
パナソニック | 共通:0120-878-365 06-6907-1187(有料) エコキュート:0120-872-150 |
9:00~18:00 | 年中無休 |
日立 | 0120-3121-19 050-3155-0119(携帯電話・PHS) |
9:00~17:30 | 月~土 |
コロナ | 0120-919-302 0570-550-992(携帯電話・PHS) |
24時間 | 年中無休 |
ダイキン | 0120-881-081 | 24時間 | 年中無休 |
ただし、メーカーの相談窓口は混雑している傾向があるため、電話をしてもすぐにつながるとは限りません。メーカーの相談窓口に繋がらない場合は、購入した販売店舗に相談すると良いです。
まとめ
以上が、エコキュートの水漏れの解説になります。お湯が出ない、あるいは水しか出ない、湯温が安定しない、湯切れの頻度が多いなどの症状が続く場合は、エコキュートで水漏れが起きている可能性が高いです。
放置していると、水道代や電気代が高くなる、別の故障の原因になるなどのリスクが多いので、早めに対処しましょう。エコキュートの水漏れを相談におすすめなのは、メーカーの相談窓口と販売店舗の2つになります。
ただし、メーカーの相談窓口は混雑していることが多く、状況によっては修理に時間がかかることも珍しくありません。一方、販売店舗は地域に根付いていることがあるので、すぐに対処してもらえる可能性があります。
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