エコキュートは自分で設置できる? DIYでできる条件と、してはいけないケースを解説!
2025年3月27日

省エネルギーと低ランニングコストを実現した高効率給湯器「エコキュート」。
環境にも家計にもやさしいすぐれた住宅設備として、導入にあたっては国の事業として補助金が出るなど強い後押しで普及が進んでいます。
さまざまなメリットのあるエコキュートですが当然デメリットもあり、そのうちの一つに初期費用の高さが挙げられます。
たとえば従来型のガス給湯器は導入の初期費用が20万~40万円程度とされているのに対し、エコキュートは本体価格30~70万円・設置工事費約15万円の合計45~85万円が相場の目安です。
上記のエコキュート導入費用は一定期間の稼働で充分償却できるものではありますが、補助金の支給を受けたとしてもある種のハードルになっていることは否定できません。
そこで少しでも安く設置するために工事をDIYすること、すなわち業者に依頼せず自分自身でチャレンジしようと考えるケースがあります。
ですが実際にエコキュートの設置をDIYすることは可能なのでしょうか。
本記事ではそんなテーマについて、実現するための条件と決してしてはいけないケースを解説します。
エコキュートの仕組みと装置の構成は?
本題に入る前に、エコキュートの仕組みとその装置の構成について概観しておきましょう。これらは設置に関して必要な技能や資格に直結する問題であるため、正確に理解しておくことが肝要です。
まず、エコキュートは電気のみをエネルギー源として稼働する製品ですが、単純に電熱を用いてお湯を沸かすわけではありません。
この点においても電気給湯器や電気ポットなどの機器とは異なる位置付けで、その仕組みとしては熱交換装置である「ヒートポンプ」の使用が特筆されます。
ヒートポンプとはエアコンの室外機と同様のもので、内部を循環する「冷媒」と呼ばれる気体で空気中の熱を集め、これを圧縮して温度を上昇させることによって水をお湯にするほどの高熱を得るというものです。
気体は加圧することで温度が上がる性質を巧みに利用したものであり、外気温をもとにして90℃ほどにまで冷媒の温度を高めることが可能です。
この熱を用いて最終的に60℃~90℃程度のお湯をつくり、「貯湯タンク」にためておくこともエコキュートの特徴的な構造といえます。
ヒートポンプでお湯をつくるのは夜間の電気料金が安い時間帯を前提としており、その間に貯湯タンクにためたお湯は日中に各所で設定した温度になるよう適宜水で割りながら給湯するのが基本的な流れです。
このことにより、エコキュートは少ないエネルギーで効率よくお湯をつくり、省エネと低ランニングコストを実現させる給湯器となっています。
エコキュートをDIYで設置することは可能?
それでは次に、エコキュートを自分自身で設置する工事ははたしてできるのかどうかについて見ていきましょう。
結論からいうとエコキュート設置のDIY自体は可能です。専門業者でも工事は当然人力で行うことから、それと同等の知識と技能があれば不可能ではないのは自明の理です。
近年ではエアコンの取り付け工事費用を節約するため、設置を自身で行うための動画が配信されるなどDIYによる経費節減の潮流は無視できません。
しかしエコキュートの設置をDIYで行おうとする場合にはさらに注意すべき点があります。
それは「国家資格」の有無です。
エコキュートを設置するためには各種の国家資格が必要であり、DIYで工事そのものはできたとしても無資格での実施は法律違反となってしまいます。
そのため多くの場合ではエコキュート設置を自分自身で行うことは現実的ではないといえるでしょう。
エコキュートを設置するために必要な資格とは
それではエコキュートを設置するには具体的にどのような資格が必要なのでしょうか。
実際にはゼロの状態からエコキュートを新規に設置するのか、あるいは従来使っていた給湯器から交換する形でエコキュートを導入するのかなどの施工条件によって必要資格は変わってきます。
特に旧機種がガスをエネルギー源としているタイプでは求められる知識も技能もさらに広くなるため、専門の資格を有する必要がある点に注意が必要です。
以下は各施工条件別に必要となる資格の一覧表です。
資格名/施工条件 | 第二種電気 工事士(国家資格) |
排水装置 主任技術者 |
ガス機器 設置スペシャリスト |
液化石油ガス整備士(国家資格) |
---|---|---|---|---|
エコキュートの新規設置 | 〇 | 〇 | - | - |
エコキュート同士の交換 | 〇 | 〇 | - | - |
ガス給湯器からの転換 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
電気給湯器からの転換 | 〇 | 〇 | - | - |
このようにエコキュートの設置には最低でも2つの資格が、そしてガス給湯器からの機種転換では民間資格を含む4種もの資格が必要となることがわかります。
次にそれぞれの資格について、概要を見ていきましょう。
第二種電気工事士
第二種電気工事士は低電圧の設備や小規模な屋内配線の工事を行うことができる国家資格です。
具体的には600v以下で受電する電気設備の工事が対象で、照明・コンセント・エアコンなど家庭用で用いる範囲をカバーしエコキュートもこれに含まれます。
エコキュートの設置ではリモコンなどの装置を配線する必要があるためこのような電気工事は必須であり、第二種電気工事士の資格なしに正式な作業を行うのは困難であるといえるでしょう。
排水装置主任技術者
排水装置主任技術者は排水装置に関わる工事の計画・施工・メンテナンスまでを一貫して行うことのできる専門資格です。
国家資格ではありませんが一般家庭や工場などからの排水を下水道へと適切に誘導するために不可欠な工事を管掌する資格であり、社会インフラの面からも高い重要性を持っています。
エコキュートは給湯器であることから配管工事が必須であり、したがって排水装置主任技術者の資格も求められます。
ただしこの資格は設置作業者全員が有している必要はなく、工事事業者のうち最低1名の有資格者がいることを条件としています。
ガス機器設置スペシャリスト
ガス機器設置スペシャリストはその名のとおり、ガス機器の設置や撤去の際に必要な工事について専門的かつ高度な知識と技能を有することを証明する資格です。
国家資格ではなくガス機器設置技能資格制度運営委員会によって制定されており、法定資格範囲以外のガス機器設置においてガス管との接続を可能とするものです。
エコキュートは電気のみで稼働するため配線と配管の工事がメインとなりますが、特に従来機種がガス給湯器であった場合には撤去のためのガス管関連の作業が不可欠なため、このようなガス機器に関連する資格が必要となります。
液化石油ガス整備士
液化石油ガス整備士はガス設備工事の不備に起因する災害を未然に防止するための、硬質管とガス栓の接続など特別な作業技能を有する専門資格です。
これは国家資格であり、特にガス給湯器を撤去する際には必須であることが2007年の法改正によって定められました。
エコキュートの工事では従来機種がガス給湯器である場合の撤去に必要であることから、専門業者にとっても重要な資格の一つです。
この資格の保持者は災害発生防止に関わる作業で特に重要なものに従事することが求められ、不可欠な高度専門職であるといえるでしょう。
もしも無資格でエコキュートを設置した場合は?
これまで見てきたように、エコキュートの設置には国家資格を含む専門的な資格が必要であることがわかりました。
では、仮に資格を持たずにエコキュートの設置工事をDIYで行って法律に違反した場合にはどうなるのでしょうか。
エコキュートの設置のみで見た場合でも、「電気工事士法」違反により30万円以下の罰金または1年以下の懲役という厳しい罰が科されます。
言い換えればこの工事は不備によって火災などを引き起こすおそれがあり、それだけの危険を伴うことから高度な専門技能と知識が必要とされるものです。
そのため、DIYというスタンスであっても無資格でのエコキュート設置は絶対にやめておきましょう。
エコキュート設置のDIYをおすすめしないその他の理由
無資格でエコキュートを設置すると法律に抵触して罰金または懲役を科されることがわかりましたが、他にもおすすめしない現実的な理由があります。
たとえば前述したすべての資格を有していて法的には設置が可能な立場であったとしても適用される条件として、以下に2つの項目を挙げました。
トラブルの際の補償がないこと
DIYでエコキュートを設置する場合、もし必要な資格を保持していたとしてもトラブルがあった場合はすべて自己責任となります。
専門業者に依頼した場合と大きく異なるのがこの点で、補償がないというリスクを負うことを十分に把握しておくことが重要です。
また、エコキュートの設置には貯湯タンクといった大型の装置を運搬・据え付けする必要があり、一人で実施するにはさまざまな困難が伴う点もネックになるでしょう。
当然ながら作業中の事故や負傷に対しても自身で対応しなくてはならず、多くの危険性を伴います。
専用の道具や器材・資材の調達問題
エコキュートの設置には多くの専用道具や器材、あるいは資材が必要となります。
日曜大工で使うような道具もありますが、配管のため壁に穴を開けたり、貯湯タンクを設置するために地面を掘ってコンクリ基礎を打ったりするのには相応の器材がなくては不可能です。
DIYでエコキュートを設置する場合にはこのような道具・器材・資材をどのように調達するかという問題があり、購入するか部分的にリースを利用するか、あるいは伝手を頼って借り受けるかといった手段が考えられます。
しかしいずれも専門家が使用するものであり、一般的なDIYの範疇を超える規模になると考えてよいでしょう。
まとめ
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
この記事ではエコキュートをDIYで設置すると仮定したとき、必要となる資格や伴うリスク、または器材・資材の調達問題などについて解説しました。
結論からいうとたとえ資格を保有していたとしてもDIYでエコキュートを設置することはおすすめできず、実現したとしてもむしろ専門業者に頼むより高額になって節約とはならない可能性が高いといえるでしょう。
何よりも安全のためにも、エコキュートの設置は生業として行っているプロフェッショナルに依頼することが推奨されます。
1998年に創業した「エコパパのお店」は、エコキュート設置の専門店です。
関東・関西・中部・中四国・九州の各エリアに拠点を持ち、地域に寄り添った迅速・丁寧なサービスでこれまでに20,000件以上の施工実績を有しています。
エコキュートの設置や買い替えなど、関連する設備の施工についてご検討中のことがございましたら、ぜひお気軽にお問い合せくださいませ。