エコキュートのブレーカーが落ちた!?漏電を疑おう
2024年2月23日
エコキュートの電源が入らないなら、ブレーカーが原因かもしれません。そしてブレーカーが落ちる原因として考えられるのが漏電です。そのままにしておくと、感電や火災のリスクがあるので、エコキュート専門店に相談してください。
このコラムでは漏電の危険性や、チェックするべきブレーカー、漏電の原因について解説しています。
そもそも漏電とは
電気が意図しない場所へと流れてしまうことを漏電と呼びます。
たとえばエコキュートならコンセントから取り入れた電気が、電気の通り道である回路を流れてお湯を沸かします。そんな回路が長年の使用で劣化したり、外的な要因で破損したりすると、電気が回路の外にもれてしまうのです。
エコキュートに限らず、家電製品すべてに起こりえるのが漏電です。感電や火災の危険があるので漏電を起こした家電製品の使用をやめて、早急に専門業者に相談してください。
感電のリスク
回路から漏れ出た電気が、人の体に流れることで起こるのが感電です。
事態が軽ければビリっと感じるだけで済みますが、重ければ命を落とす可能性があり大変危険です。
エコキュートに限らず家電製品を触ってビリっときたなら、その機器は高確率で漏電しています。電源プラグをコンセントから引き抜いてから、専門業者に相談してください。
火災のリスク
回路から電気が漏れ出ることで火花が散ったり、高温になったりして起こるのが火災です。
火花が散って周囲の燃えやすいものに引火するとか、高温になることで周囲のものが炭化して、ついには発火するのが一般的な漏電による火災です。
家電製品の周りには燃えやすいものを置かない、ほこりがたまらないよう掃除するなど、普段からの対策が大切です。
エコキュートの漏電で落ちる3つのブレーカー
感電や火災といった深刻な事態におちいらないよう、エコキュートには漏電防止のためにブレーカーが取り付けられています。また本体だけでなく、ブレーカーは他にも設置されており、エコキュートからの漏電を防ぐ仕組みになっているのです。
それでは、エコキュートの漏電で落ちる可能性がある3つのブレーカーと、アンペアブレーカーについて見ていきましょう。
ブレーカーとは
ブレーカーとは異常な電流を感知したり、一定以上の電力を使ったりすると自動で回路を遮断する仕組みです。ご家庭の分電盤にはスイッチがずらっと並んでいますが、その一つ一つがブレーカーなのです。
一度に多くの家電製品を使ってブレーカーが落ちる事態は、多くの方が経験していることでしょう。
エコキュート本体のブレーカー
エコキュートが漏電を起こしたら、まず落ちるのがエコキュート本体のブレーカーです。
エコキュートが正常に動いているときは意識しませんが、漏電で深刻な事態におちいらないよう、エコキュート本体にはブレーカーが取り付けられています。とっさのときに焦らないよう、あらかじめ取り付け位置を確認しておきましょう。
分電盤のエコキュート用安全ブレーカー
エコキュート本体のブレーカーが、何らかの原因で動作しなかった場合に備えて、分電盤にはエコキュート用の安全ブレーカーが設置されています。もしくは電気メーターのそばに、独立して設置されているかもしれません。
停電などが原因でブレーカーが落ちたとき、エコキュート用の安全ブレーカーだけ戻すのを忘れたことが原因で、エコキュートの電源が入らなくなるケースはよくあります。
エコキュートには独立してブレーカーが設けられていることはおぼえておきましょう。
分電盤の漏電ブレーカー
使っている家電製品に漏電が起こると作動するブレーカーです。上で見た2つのブレーカーが何らかの理由で動作しなかった場合に動作して感電や火事を防ぐもので、黄色と赤のスイッチが目印です。
古い分電盤の中には、漏電ブレーカーが設けられていないものもあるので要注意です。
【漏電個所を見つける方法】
そのままにしておくと、深刻な事態をもたらしかねないのが漏電です。漏電ブレーカーが落ちたら、以下の方法で起こっている箇所を見つけてください。
- すべてのブレーカーを落とす
- 後述のアンペアブレーカーと漏電ブレーカーを入れる
- 安全ブレーカーを一つずつオンにする
特定の安全ブレーカーをオンにすることで漏電ブレーカーが落ちるなら、その回路(部屋)で漏電が起きていることがわかります。
感電の恐れがあるのでゴム手袋をはめて、回路(部屋)にある家電製品の電源プラグをすべて抜きます。それでも漏電ブレーカーが落ちるなら、壁内などにある回路から漏電している恐れがあるので、電力会社に連絡して修理を依頼してください。
家電製品の電源プラグを抜くことで漏電ブレーカーが落ちなければ、家電のいずれかが漏電しています。一つずつ電源プラグを差すことで、漏電している家電が特定できるので、新しいものに買い換えるか修理してください。
分電盤のアンペア(サービス)ブレーカー
分電盤の一番左側にある最も大きなブレーカーです。電力会社と契約した電力(アンペア)に応じて設定されるもので、漏電が原因で落ちることはまずありません。
アンペアブレーカーが落ちるのは、家中の使用電力が契約を超えた場合で、オール電化住宅なら60アンペア(6kVA)か100アンペア(10kVA)に設定されていることでしょう。頻繁にアンペアブレーカーが落ちるようなら、電力会社との契約を見直すべきかもしれません。
エコキュートの漏電の放置は危険
- エコキュート本体のブレーカー
- 分電盤のエコキュート用安全ブレーカー
- 分電盤の漏電ブレーカー
エコキュートが漏電を起こすと、以上のブレーカーのいずれかが動作します。そのままにしておくのは危険なので、電力会社などに相談してください。
エコキュートにあるブレーカーの位置を確認しよう
上ではエコキュートのブレーカーについてお話ししていますが、どこにあるか知らない方は、なるべく早く確認しておきましょう。多くの場合、貯湯タンクの中部や下部のカバーを開けるとあるはずです。
エコキュートのブレーカーを操作するのは、漏電が起きた場合だけではありません。位置を把握しておくことで、よりスムーズにエコキュートをあつかえるようになり、電気代も節約できるようになります。
漏電以外で使う機会は、下記に例をとりあげておきます。
エラー表示を消去するため
エコキュートに不具合が起こると、リモコン部にエラーコードが表示されますが、復旧させるには多くの場合、ブレーカーをいったん落とすリセット作業が必要です。
リセット作業はブレーカーにある「テストボタン」を押してブレーカーを落としたのちに、ブレーカーを再び入れ直すだけです。
電気代の節約のため
長期間家を空ける際に必要になるのは、エコキュートの沸き上げの停止です。さもないと、誰もお湯を使わないにもかかわらず、エコキュートは決まった時間にお湯を沸かし続けて、電気代が無駄になってしまいます。
リモコンで設定できる以上の期間、沸き上げを停止するには、エコキュートのブレーカーを落としてください。1カ月以上家を空けるなら貯湯タンクの劣化を避けるために、水抜きも同時におこないましょう。
エコキュートが漏電する原因とは
エコキュートが漏電した場合の危険性や、チェックするブレーカーについて見てきましたが、ここからはエコキュートが漏電する原因について見ていきましょう。
水漏れが起きている
エコキュートの寿命は10年くらいとされており、そのころになると水漏れが起きがちです。エコキュート内の配管が、外気や紫外線に当たること、過熱されることなどが原因で痛み水が漏れ出てしまうのです。漏れ出た水は電気配線をぬらして劣化をすすめます。
エコキュートの配管が劣化しないよう、定期的に自動洗浄をおこなったり「ジャバ一つ穴用」を使ったりしてメンテナンスしてください。
【水漏れと似た症状には要注意!】
エコキュートのまわりが水でぬれている原因は、すべてが水漏れではありません。たとえば寒い時期に起こる結露が原因のもの。水蒸気を含んだ空気がヒートポンプ周りで冷やされて結露し、水が漏れているように見えるものです。結露が原因の水ぬれは修理の必要はありません。
電源ケーブルや回路が破損している
ネズミなどにかじられたり、強い力がかかったりして起こるのが、電源ケーブルや回線の破損です。たとえばケーブルを保護するための被膜が傷つくと、そこから漏電を起こしてしまうのです。
エコキュート内部にある回路の状態を確かめるのは難しいですが、電源ケーブルなら確かめられるはず。破損があった場合は、エコキュート専門店に連絡してください。
コンセントへの差し込みがあまい
電源プラグがコンセントにきっちり差し込まれていないと、そこから漏電してしまいます。電源プラグとコンセントの間にホコリがたまり、電気が外部にもれるようになるのです。電源プラグがきっちり差さっているかを確かめたり、コンセントまわりを掃除したりするのは、漏電を防ぐのに有効です。
設置後10年以上経過したエコキュートは要注意
漏電を起こすエコキュートの大半は、設置後10年を超えているものですが、それらが示す不具合は漏電だけではありません。他にも不具合を起こすようになるばかりか、修理も難しくなってきます。
一般にエコキュートの寿命は設置後10年とされています。漏電などの深刻な不調を起こす前に、買い替えの検討をおすすめします。
故障が多くなる
設置後10年を経過したエコキュートのリモコンが、頻繁にエラーコードを表示するようになったら要注意です。ブレーカーを入れ直すことで持ち直していても、いずれ深刻な故障が起きて、高額な修理料金がかかるようになるかもしれません。
修理ができなくなる
製造後10年を超えたエコキュートは、修理できなくなることも珍しくありません。メーカーが修理用のパーツの生産をやめてしまうことが多いからです。製造後10年がエコキュートの一つの節目と考えてください。
まとめ
エコキュート本体のブレーカーや、分電盤にある安全ブレーカー、漏電ブレーカーが落ちるようなら、エコキュートが漏電を起こしているのかもしれません。感電や火災の恐れがある漏電は、非常に危険な故障です。設置後10年以内なら修理、それ以上なら買い替えを検討してください。
最新型のエコキュートに買い替えると、漏電など故障の心配がなくなるだけではありません。省エネ性能も向上していますし、新機能による快適なバスタイムも楽しめるようになります。
エコキュートのお買い替えをご検討の方は、最新型のエコキュートをお得な価格で販売する「エコパパのお店」をぜひご利用ください。