本当に電気代は高くなった?電気代高騰への対策は電気温水器からエコキュートへの買い換えがおすすめ!
2022年8月19日
2022年に入り、世界情勢の影響を受けて電気代が高騰するというニュースが繰り返されるようになりました。しかし、電気代が本当に高くなったのか、実感がわかない方もいるかもしれません。
本記事では、本当に電気代は高くなったのか、分かりやすく解説します。また、電気温水器を使用している方は、電気代高騰への対策を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
電気料金は高騰している
結論から申し上げますと、2022年8月時点で日本の電気料金は前年よりも高騰しており、今後も続くと予想されます。高騰していると言える根拠は次の2つです。
- 電気料金の推移
- 燃料調整額の推移
上記の推移を順番に解説します。
電気料金の推移
一般社団法人エネルギー情報センター「新電力ネット」によると、2021年3月~2022年4月までの家庭用電力の平均販売単価は次の表のとおりです。
1kWh当たりの平均販売単価 | |
2021年3月 | 23.26円 |
2021年4月 | 25.29円 |
2021年5月 | 26.71円 |
2021年6月 | 27.05円 |
2021年7月 | 25.06円 |
2021年8月 | 23.16円 |
2021年9月 | 25.52円 |
2021年10月 | 27.81円 |
2021年11月 | 29.06円 |
2021年12月 | 27.39円 |
2022年1月 | 23.76円 |
2022年2月 | 25.03円 |
2022年3月 | 27.28円 |
2022年4月 | 29.66円 |
電気料金の平均販売単価は夏と冬に値上がりし、特に暖房を使う11月頃にピークを迎える傾向があります。
しかし、2022年4月の時点で2021年11月の平均販売単価を上回っており、前年比117.2%となっています。今後、夏と冬にかけてさらに上昇すると予想され、1kWhあたり30円を突破する可能性は高いです。
燃料費調整額の推移
燃料費調整額とは、発電の燃料費に応じて電気料金を調整する数値です。燃料の価格変動に応じて電気料金に反映されますが、状況によってはマイナスとなります。
次の表は、中部電力ミライズの2022年1月~9月までの家庭用燃料費調整額をまとめたものです。
1kWhあたりの燃料費調整額 | |
2022年1月 | -1.79円 |
2022年2月 | -0.44円 |
2022年3月 | 0.68円 |
2022年4月 | 1.17円 |
2022年5月 | 1.61円 |
2022年6月 | 1.77円 |
2022年7月 | 2.77円 |
2022年8月 | 3.66円 |
2022年9月 | 5.06円 |
様々な社会情勢の影響を受けて燃料費調整額は上昇傾向にあり、今後もさらに高くなっていくと予想されています。
2022年4月までの電気料金と、2022年9月までの燃料費調整額の推移を見てわかるように、電気料金の高騰は続いており、どこまで続くのか見通しは立っていません。
電気料金が高くなると電気温水器のランニングコストも高くなる
電気温水器を使用している方は電気料金の値上げに注意しましょう。ガス給湯器と違い、電気温水器は電気の力でお湯を作るため、電気料金の値上げでランニングコストが高くなります
例えば、一般的な電気温水器の年間のランニングコストは約102,000円です。しかし、電気料金が毎月前年比110%前後アップした場合、年間ランニングコストは約112,000円にアップする可能性があります。
電気温水器は貯湯式給湯器です。基本的には電気料金が安い深夜にお湯を作って翌日に使用します。しかし、お湯の使いすぎやライフスタイルによって湯切れを起こしてしまうと、電気料金が高い昼間にお湯を作ることになります。
日中に湯切れを繰り返していると、ランニングコストの大幅な増加は避けられません。そのため、電気温水器を使用している方は、今後の節約について考えてみましょう。
電気温水器に比べてエコキュートの方がランニングコストは節約できる
エコキュートは電気温水器と同じ貯湯式給湯器です。ヒートポンプユニットで作った熱を利用してお湯を作ると、貯湯タンクユニットにて貯めて、必要に応じて各所に給湯します。
ただし、エコキュートは電気温水器と違って電気と空気の力によってお湯を作ります。
- 電気温水器…電気の力だけでお湯を作る
- エコキュート…電気と空気の力でお湯を作る
電気と空気の力でお湯を作るため、同じ湯量を作るために必要なランニングコストは電気温水器よりもエコキュートの方が少なく済みます。次の表は電気温水器とエコキュートのランニングコストを比較したものです。
エコキュートの年間のランニングコスト(税込) | 電気温水器の年間ランニングコスト | |
北海道電力エリア | 約32,400円 | 約108,000円 |
東北電力エリア | 約21,600円 | 約80,400円 |
北陸電力エリア | 約20,400円 | 約82,800円 |
東京電力エリア | 約24,000円 | 約102,000円 |
中部電力エリア | 約24,000円 | 約99,600円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約86,400円 |
中国電力エリア | 約22,800円 | 約91,200円 |
四国電力エリア | 約28,800円 | 約126,000円 |
九州電力エリア | 約18,000円 | 約78,000円 |
沖縄電力エリア | 約10,800円 | 不明 |
エコキュートのランニングコストを1とすると、電気温水器のランニングコストは約4倍になります。つまり、電気温水器よりもエコキュートの方がランニングコストを節約できるので、電気料金が高騰していても影響を抑えることが可能です。
そのため、電気温水器からエコキュートへ交換することをおすすめします。ただし、エコキュートへ買い替えの検討は早めに行うと良いです。
エコキュートの本体価格も高騰する可能性がある
実は、電気料金だけでなく、エコキュートの本体価格も今後上昇する恐れがあります。
2022年に入り、次のエコキュートメーカーでエコキュートの本体価格上昇が発表されました。
- ダイキン
- 長府製作所
ダイキンの値上げは機種にもよりますが、本体価格が70,000円~96,000円ほど上昇しており、およそ1割の値上げになります。また、東芝は2021年時点で定価改定を目的としたモデルチェンジを行っており、本体価格が1割程度の値上げをしています。
他にも、日立は世界情勢の影響により、2022年8月24日より一部機種の新規受注を一時停止して、生産ラインのリソースを集中すると発表しました。新規受注の再開は未定のため、今後日立のエコキュートを購入しづらい状況が続くと予想されます。
記事執筆時点では、パナソニックや三菱電機がエコキュートの本体価格を値上げする発表はありません。しかし、他のエコキュートメーカーが値上げに踏み切り、新規受注を停止している状況を考えると、エコキュート自体が手に入りづらい状況になりつつあります。
エコキュートは冬になると需要が高騰するため、在庫が不足しがちです。2022年は値上げや新規受注の停止などを考えると、例年以上に在庫が不足してしまい、エコキュートを購入できない可能性があります。
そのため、電気温水器からエコキュートへ交換を考えている、あるいは新しいエコキュートの購入を考えている方は、寒くなる前に販売店やメーカーに問い合わせをしてみましょう。
電気温水器からエコキュートへ交換する際の注意点
電気温水器とエコキュートはどちらも貯湯式給湯器ですが、次の点で違いがあります。
- 導入費用はエコキュートの方が高い
- エコキュートの方がスペースを取る
- エコキュートは騒音対策が必要
上記の注意点について、順番に解説します。
導入費用はエコキュートの方が高い
電気温水器に比べてエコキュートは導入費用が高い傾向があります。メーカーや機種、販売業者によって異なりますが、エコキュートと電気温水器の相場は以下のとおりです。
- エコキュート…50万円前後
- 電気温水器…20万円~35万円
電気温水器からエコキュートへ交換する場合、導入費用が高くなってしまう可能性はあります。ただし、導入費用の差額は、エコキュートを使い続ければ回収可能です。
例えば、導入費用とランニングコストの差額を次のようにしたとします。
- 導入費用の差額…30万円
- ランニングコスト…中部電力エリアの差額が年間約7万5600円
計算上では、導入費用の差額を約4年で回収でき、残りの期間はランニングコストの節約が可能です。
導入費用はエコキュートの方が電気温水器よりも高いですが、トータルコストを比較するとエコキュートの方が安いので、買い替えが可能な方は検討してみましょう。
エコキュートの方がスペースを取る
電気温水器からエコキュートへ交換する場合は、設置スペースの確保が必要になるかもしれません。
電気温水器は貯湯タンクユニット内部にヒーターを内蔵しているので、貯湯タンクユニットを置くスペースだけで充分です。
しかし、エコキュートは貯湯タンクユニットの他にヒートポンプユニットを設置する必要があります。そのため、設置スペースの関係で追加工事をする可能性があるので事前に見積もりや現場確認をしてもらいましょう。
エコキュートは騒音対策が必要
エコキュートのヒートポンプユニットの稼働音は図書館の館内と同程度で静かな部類に入ります。そのため、最新のエコキュートなら騒音トラブルに発展する可能性は低いです。
しかし、稼働音は小さくても低周波音のため、聞いた人や住宅との距離、設置スペースの状況によっては不眠や頭痛、めまいなどのトラブルを招く恐れは否定できません。
エコキュートを設置する際は、防振ゴムや防音シート、防音壁などの騒音対策のグッズを設置する、あるいは施工業者に相談してみると良いです。
まとめ
以上が、本当に電気代は高くなったのかについての解説です。電気代は前年に比べて高騰しており、ピークを迎える冬の電気代は例年以上と予想されます。そのため、電気温水器を使用している方は、ランニングコストが高騰する恐れがあります。
電気代の高騰は避けられないので、電気温水器を使用している方は、エコキュートへの買い替えをおすすめします。エコキュートに交換すれば、ランニングコストを大幅に節約できるので、電気代の高騰の影響を抑えられます。
ただし、エコキュートの本体価格が上昇傾向にあり、在庫不足も目立つようになっているので、電気温水器から買い替える場合は販売業者をしっかりと選びましょう。
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