給湯省エネ2024事業の流れは?購入から受け取りまでのスケジュールを解説
2024年1月23日
給湯省エネ2024事業は、エコキュートを購入する際に補助金を貰える可能性がある補助金制度です。しかし、補助金制度を利用するためには幾つかの条件を満たす必要があり、慣れていない方では分かりづらいからもしれません。
そこで今回は、給湯省エネ2024事業の購入から補助金受け取りまでのスケジュールを解説します。給湯省エネ2024事業やエコキュートに興味がある方は、参考にしてください。
給湯省エネ2024事業とは?
給湯省エネ2024事業とは、経済産業省資源エネルギー庁が2024年に開催を予定している補助金です。
いくつかの条件を満たせば、エコキュートやハイブリッド給湯器、エネファームなどの高効率給湯器を導入する際に補助金を受け取ることができます。
地方自治体も省エネ性能の高い給湯器導入に補助金を出すケースはありますが、給湯省エネ2024事業は条件が比較的緩く、対象者や住宅が幅広いです。
また、前年に開催された同様の補助金制度に比べて金額がアップしています。
給湯省エネ2024事業におけるエコキュートの補助金額は以下のとおりです。
エコキュートの補助金額 | |
---|---|
基本額 | 8万円/台 |
性能加算額 | 条件Aを達成すれば2万円/台アップ 条件Bを達成すれば4万円/台アップ AとBを両方達成すれば5万円/台アップ |
撤去加算額 | 蓄熱暖房機の撤去:10万円/1台 電気温水器の撤去:5万円/1台 |
給湯省エネ2024事業では、次の条件を満たしていると基本額に性能加算額が足されて、補助金額がアップします。
条件 | |
---|---|
A | インターネットに接続できる機種で、天気予報や日射量予報と連動して昼間に沸き上げをずらす機能を持っている |
B | CO₂の排出量が少なく、補助要件下限の機種と比べて性能が高いか、おひさまエコキュートを購入する |
電気温水器から条件A、Bの両方を満たしているエコキュートに買い替えた場合、1台につき最大18万円の補助金が貰えます。
エコキュートの工事費込みの相場は40万円~70万円と高額な傾向があるため、最大18万円の補助金は出費を節約できます。
本補助金制度では、性能の優れたエコキュートへの買い替えでも補助金を受け取ることが可能です。
そのため、給湯省エネ2024事業はエコキュートを購入したい方だけでなく、買い替えたい方にもおすすめの補助金制度になります。
しかし、補助金を受け取るためには幾つかの条件を満たす必要があるため、購入から受け取りまでのスケジュールを順番に確認しましょう。
住んでいる家や新築注文住宅にエコキュートを設置したい場合
住んでいる家や新築注文住宅にエコキュートを設置したい場合は、次のスケジュールとなります。
- 1. 給湯省エネ事業者を探す
- 2. エコキュートを選ぶ
- 3. 給湯省エネ事業者と工事請負契約を結ぶ
- 4. エコキュートの設置工事
- 5. 補助金を受け取る
上記のスケジュールを順番に解説します。
給湯省エネ事業者を探す
エコキュートを選ぶ前に、給湯省エネ2024事業に登録している給湯省エネ事業者を探しましょう。
給湯省エネ事業で補助金を貰える条件の1つに「本補助金制度に登録してある給湯省エネ事業者と契約を結ぶこと」が含まれています。
エコキュートは給湯器の専門店や大手家電量販店、ECサイト、街の電気屋さんなどで購入することは可能です。
しかし、給湯省エネ2024事業で補助金を受け取るためには、給湯省エネ事業者からエコキュートを購入して、設置までを依頼する必要があります。
そのため、ご自身で購入したエコキュートの設置を依頼したり、ご自身で設置まで行ったりしても補助金は貰えません。
記事執筆時点では準備中ですが、給湯省エネ2024事業の公式サイトで給湯省エネ事業者を検索できますので、まずは事業者を探すところから始めましょう。
エコキュートを選ぶ
給湯省エネ事業者を見つけたら、購入したいエコキュートを選びましょう。
なお、給湯省エネ2024事業では、すべてのエコキュートに対して補助金が給付されるわけではありません。
エコキュートの場合は、年間給湯保温効率や年間給湯効率が次の2025年度目標の区分における基準値以上となっている機種が対象です。
区分名 | 想定世帯 | 貯湯缶数 | 貯湯容量 | 仕様 | 2025年度目標基準値 |
---|---|---|---|---|---|
A | 少人数 | — | — | 一般地 | 3.0 |
B | 寒冷地 | 2.7 | |||
C | 標準 | 一缶 | 320L未満 | 一般地 | 3.1 |
D | 寒冷地 | 2.7 | |||
E | 320L以上550L未満 | 一般地 | 3.5 | ||
F | 寒冷地 | 2.9 | |||
G | 550L未満 | 一般地 | 3.2 | ||
H | 寒冷地 | 2.7 | |||
I | 多缶 | — | 一般地 | 3.0 | |
J | 寒冷地 | 2.7 |
つまり、適当にエコキュートを選んでも補助金を受け取ることはできません。
基本的に、主要エコキュートメーカーの最新モデルなら、区分ごとの目標基準値をクリアしています。そのうえで、性能加算額の条件AやBをクリアしているのは、ハイグレードモデルやグレードの上位機種になります。
エコキュートはメーカーや機種によって搭載している機能や性能が異なります。選ぶ際は、給湯省エネ事業者に相談してみると良いです。
給湯省エネ事業者と工事請負契約を結ぶ
給湯省エネ事業者で販売しているエコキュートのなかで、目標基準値や性能加算額の条件A、Bをクリアしている機種を選んだら、工事請負契約を結びます。
なお、記事執筆時点で給湯省エネ2024事業の受け付けは始まっていません。スタートは2024年3月頃を予定しております。
しかし、本補助金制度は着工日の期間が2023年11月2日~遅くとも2024年12月31日までとなっています。
住んでいる家のリフォームの工事請負契約では、対象機器の設置工事の着手日が着工日とみなされるため、受け付け前に工事を始めても問題ありません。
タイミングによってはエコキュートの到着が遅れてしまい、着工日が遅くなる可能性もあるため、早めに取り掛かると良いでしょう。
ただし、新築注文住宅は住宅の建築着工日が着工日とみなされます。そのため、2023年11月2日以前に建て始めた新築注文住宅では、給湯省エネ2024事業を利用することはできません。
これから新築注文住宅を建てる方は問題ありませんが、既に建てていて、あとから給湯省エネ2024事業を利用したいと思った方は注意しましょう。
エコキュートの設置工事
工事請負契約を結び、給湯省エネ2024事業の共同事業実施規約を締結すれば、あとはエコキュートの設置工事だけです。本補助金制度では、購入者ご自身で行う手続きは無く、以降の手続きや申請は給湯省エネ事業者が行います。
エコキュートの設置工事の内容は以下のとおりです。
- エコキュートの運搬
- 古い給湯器の撤去(リフォームの場合)
- 基礎工事
- 配管接続工事
- 電気工事
- リモコン工事
- 試運転
- 引渡し
設置工事は基本的に半日~1日で終わります。
工事中はお湯を使うことができなくなるため、家族が少ない日や時間帯に合わせて工事のスケジュールを調整しましょう。
補助金を受け取る
交付申請の予約や申請などの手続きはすべて給湯省エネ事業者が行います。
交付審査にかかる時間は不明ですが、交付決定されれば給湯省エネ事業者とご購入者様に通知が届き、給湯省エネ事業者が実績報告と補助金の請求を行えば振り込まれます。
給湯省エネ事業者によっては補助金をご購入者様に振り込む場合もあれば、商品から補助金額分を値引きして販売している場合もあるため、契約時に確認しましょう。
住んでいる家にエコキュートを設置したい場合のスケジュールは以上です。
まだ住んでいない既存住宅や新築分譲住宅にエコキュートを設置したい場合
給湯省エネ2024事業では、次のようなケースでも補助金を貰うことができます。
- 設置されている給湯器から対象機器への交換設置を条件とする既存住宅を購入する
- 対象機器が設置された新地分譲住宅を購入する
ポイントは上記のケースでは工事請負契約ではなく不動産売買契約を結ぶことです。そのため、住んでいる家や新築注文住宅にエコキュートを設置したい場合とスケジュールも若干異なります。
- 1. 給湯省エネ事業者を探す
- 2. エコキュートを選ぶ
- 3. 給湯省エネ事業者と不動産売買契約を結ぶ
- 4. 住宅の引渡し
- 5. 補助金を受け取る
まだ住んでいない既存住宅や新築分譲住宅にエコキュートを設置したい場合でも給湯省エネ事業者を探して、補助金の対象となるエコキュートを選ぶことまでは同じです。
しかし、給湯省エネ事業者と不動産売買契約を結んでも、住宅の引渡しが行われるまで補助金を貰える条件を満たしていません。
着工日の条件は住宅の引渡し日です。そのため、何らかの事情で住宅の引渡し日が遅くなってしまうと、補助金を受け取るまでの期間も遅くなり、最悪の場合は申請に間に合わない可能性もあります。
2024年10月~12月頃に本補助金制度を利用したいと考えている方は、住宅の引渡しが2024年12月31日までに済むか確認を取りましょう。
まだ住んでいない既存住宅や新築分譲住宅にエコキュートを設置したい場合のスケジュールは以上です。
すでにエコキュートを設置した方の場合
給湯省エネ2024事業はかなり特殊で、すでにエコキュートを設置した方でも着工日の期間が2023年11月2日以降なら、補助金を貰える可能性はあります。
ただし、工事請負契約や不動産売買契約を結んだ相手が給湯省エネ事業者の登録を行い、なおかつエコキュートが給湯省エネ2024事業の対象機器であることが条件です。
条件を満たしているか気になる方は、工事請負契約や不動産売買契約を結んだ事業者に相談してみましょう。
まとめ
以上が、給湯省エネ2024事業の購入から補助金受け取りまでのスケジュールの解説です。面倒な手続きや申請は給湯省エネ事業者が行うため、ご購入者様は手間や時間がかかりません。
ポイントは、給湯省エネ事業者を探すことと、条件を満たしているエコキュートを選ぶことです。
「エコパパのお店」は給湯省エネ事業者に登録を行っております。給湯省エネ2024事業の対象機器を低価格で販売しており、商品知識が豊富なスタッフが対応いたします。給湯省エネ2024事業を活用してエコキュートを購入したい方は、ぜひ相談してください。