給湯省エネ2025事業とは? お得な補助金事業を解説!
2025年3月27日

地球規模での環境保全は喫緊の課題の一つであり、そのうち省エネルギーの実現による貢献はもはや人類共通の取り組みといっても過言ではありません。
特に化石燃料の採掘と燃焼に伴う温室効果ガスの発生を低減するため、再生可能エネルギーを産業や生活に用いる工夫が日進月歩で進んでいます。
このような施策は個人レベルでもすでに周知されているように、こまめな節電や節水といった積み重ねが奨励されています。
なかでも家庭生活でもっとも多くのエネルギーを消費する給湯関連の営みについて、クリーンエネルギーを用いた高効率給湯器の普及が進んでおり、その一つが電気で稼働する「エコキュート」です。
エコキュートは少ないエネルギーで効率的にお湯を得ることができ、しかもランニングコストにすぐれた給湯器として設置にあたっては国や自治体の補助が出るなど、導入が強く後押しされています。
本記事ではそんな高効率給湯器導入を補助する「給湯省エネ2025事業」について、エコキュートにはどのような制度が適用されるのかを解説します。
エコキュートとはどんな仕組みの給湯器?
はじめに、エコキュートとはそもそもどのような仕組みの給湯器であるのかをおさらいしておきましょう。
一般にエコキュートについて説明する際に、「空気中の熱を利用」してお湯をつくるといわれることがあります。しかし外気温の熱でお湯を沸かすことができないのは自明の理であり、もう少し補足説明が必要です。
エコキュートが空気中の熱を用いるというのは、熱交換装置である「ヒートポンプ」の内部を循環している「冷媒」という気体をまずは外気で温めることに由来しています。
気体には圧縮すると温度が上昇するという性質があり、冷媒を加圧することで90℃ほどにまで高めることが可能です。
こうして得た熱を水に伝えることによって、エコキュートは60℃~90℃のお湯を得られる仕組みになっているのです。
気体は逆に開放することで温度が下がる性質も持っていることから、水に熱を伝えた後の冷媒は膨張弁を通すことで熱を下げ、再び空気中の熱を集めて循環を繰り返します。
これが「空気中の熱を利用」するというエコキュートの基本的な仕組みです。
また、ヒートポンプでつくったお湯は「貯湯タンク」にためておき、これを必要に応じて水で割りながら給湯するシステムとなっている点も特徴的です。
ヒートポンプは電気代の安い夜間に稼働することが前提のため、極力消費エネルギーを抑えた運用によって効率よくお湯をつくって分配することですぐれたランニングコスト性能を実現しています。
給湯省エネ2025事業とは?
エコキュートの導入にあたって補助が出る場合のあることを先に述べましたが、文字どおり国を挙げての取り組みがなされています。
そのうちの一つが「給湯省エネ2025事業」で、高効率給湯器の導入支援を実施する経済産業省資源エネルギー庁主導の事業です。
正式名称を「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」といい、令和6年度補正予算として580億円が計上された一大補助制度です。
対象となる高効率給湯器は「ヒートポンプ給湯器」「ハイブリッド給湯器」「家庭用燃料電池」の3種で、このうちヒートポンプ給湯器がエコキュートのことを指しています。
補助を受けられるのは戸建て住宅・共同住宅を問わず、新築またはリフォームにおいて一定の条件を満たした機種の導入に適用されます。
またエコキュートの購入や工事ばかりではなくリースの申請区分も対象となるため、幅広いスタイルで導入を後押しする制度といってよいでしょう。
ただし申請区分と設置する住宅の種別によって補助を受けられる対象者が異なる点には注意が必要です。
以下に書き出すと、
【購入・工事】
- 新築注文住宅……住宅の建築主
- 新築分譲住宅……住宅の購入者
- 既存住宅(リフォーム)……工事発注者
- 既存住宅(購入)……住宅の購入者
【リース】
- 新築注文住宅……給湯器の借主
- 新築分譲住宅……給湯器の借主
- 既存住宅(リフォーム)……給湯器の借主
となっています。
購入・工事では新築でも既存住宅でも主体がどこであるかによって受給対象が異なる一方、リースではいずれの種別でもすべてエコキュートの借主が対象となっています。
ただし前年度の同じ事業で補助金の給付を受けた場合には、給湯省エネ2025事業は適用されない点に注意が必要です。
具体的な補助金の額は?
それでは上記の事業について、エコキュートの導入にはいくら位の金額が補助されるのでしょうか。
ヒートポンプ給湯器(エコキュート)に対する補助額は1台につき基本額が6万円です。
補足するとハイブリッド給湯器では1台あたり8万円、家庭用燃料電池は1台あたり16万円で、上記3種別について戸建住宅ではいずれか2台まで、共同住宅等ではいずれか1台までとなっています。
また、給湯器の持つ性能の違いによって加算額が設定されており、所定の金額を上乗せした補助金が支給されるケースもあります。
エコキュートに関する性能別の加算額と加算要件は以下の表の通りです。
要件名 | 加算金額 | 要件内容 |
---|---|---|
A要件 | 4万円/台 | インターネットに接続可能な機種で、翌日の天気予報や日射量予報に連動することで、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有するものであること。 |
B要件 | 6万円/台 | 補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないものとして、aまたはbに該当するものであること。 (a.2025年度の目標基準値(JIS C 9220 年間給湯保温効率または年間給湯効率(寒冷地含む))+0.2以上の性能値を有するもの、または、b.おひさまエコキュート) |
A要件+B要件 | 7万円/台 | 上記A+Bの要件内容 |
(「給湯省エネ2025事業」Webサイトより)
このように、エコキュートの導入にあたっては最低で6万円、最大で13万円という額の補助を受けることが可能で、初期費用の高さというハードルを大きく下げて設置を後押しする制度であることが理解できます。
また、エコキュートの設置以前に他の給湯器を使用していた場合、その撤去にあたっても補助金が加算されます。
電機蓄熱暖房機を撤去する場合には1台あたり8万円で上限は2台まで、電気温水器を撤去する場合には1台あたり4万円で上限は高効率給湯器導入の補助を受ける台数分です。
このように、機種変換にかかる費用負担を極力抑えられるように配慮された、非常に手厚い補助であるといえるでしょう。
補助に際してのエコキュートの性能要件は?
エコキュートの導入にあたっては戸建や共同住宅、新築やリフォーム、あるいは購入・リースにおよぶあらゆる状況で手厚い補助を受けられることがわかりました。
しかしどのような機種であっても補助対象になるわけではなく、一定の性能要件を満たすことが不可欠です。
具体的には省エネ製品の普及推進を目的として省エネ法(「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」)で定められた「トップランナー制度」において、2025年度の目標数値として設定されたエネルギー消費効率の基準値を上回る製品であることとされています。
このトップランナー制度はエコキュートだけではなくあらゆる機械機器に適用されており、エネルギー消費効率にもっともすぐれた製品の性能および将来的な技術進歩の見込みを踏まえて独自に策定されています。
たとえば乗用車・エアコン・照明器具・テレビ・冷蔵庫・ストーブ等々をはじめ、さまざまな家電製品も対象です。
以下に同制度が定める、エコキュートに求められる2025年度の性能要件を表で見てみましょう。
エコキュートの2025年度トップランナー制度性能要件
区分名 | A | B | C | D | E | F | G | H | I | J |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
想定世帯 | 少人数 | 標準 | ||||||||
貯湯缶数 | - | 一缶 | 多缶 | |||||||
貯湯容量 | - | 320L未満 | 320L以上 550L未満 |
550L以上 | - | |||||
仕様 | 一般地 | 寒冷地 | 一般地 | 寒冷地 | 一般地 | 寒冷地 | 一般地 | 寒冷地 | 一般地 | 寒冷地 |
2025年度目標基準値 | 3.0 | 2.7 | 3.1 | 2.7 | 3.5 | 2.9 | 3.2 | 2.7 | 3.0 | 2.7 |
一方、太陽光発電の余剰電力を利用して稼働する「おひさまエコキュート」については、上記の目標基準値に満たないものでも補助の対象になるという特例措置が設けられています。
これも再生可能エネルギーを活用することで国内総体としてのカーボンニュートラルに貢献していることが主な理由で、状況によって補助を受けられる可能性が広がるためどういった機種を設置するのかよく把握しておくことが肝要です。
まとめ
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
この記事では給湯省エネ2025事業において、エコキュートの導入にあたって支給される金額やその条件、または適用される機種の性能要件などを表を用いて解説しました。
これまで見てきたようにエコキュートの導入は国を挙げて推進されている一大事業であり、環境保全に大きく貢献することとすぐれたランニングコスト性能から家計負担を低減する給湯器としてますます注目度が高まっています。
エコキュートは多くのメリットがある反面、導入における初期費用の高さがネックとなる場合が多いため、本事業のような大きな補助は普及を後押しする強力な原動力になっているといえるでしょう。
1998年に創業した「エコパパのお店」は、エコキュート設置の専門店です。
関東・関西・中部・中四国・九州の各エリアに拠点を持ち、地域に寄り添った迅速・丁寧なサービスでこれまでに20,000件以上の施工実績を有しています。
エコキュートの設置や買い替えなど、関連する設備の施工についてご検討中のことがございましたら、ぜひお気軽にお問い合せくださいませ。