エコキュートの沸き上げにかかる時間は?お得な時間設定と節約術
2026年1月23日

「お湯が足りなくなったら、あと何時間で使えるの?」「電気代が一番安い時間に沸かしたい」と悩んでいませんか? エコキュートを賢く使うには、「沸き上げにかかる時間」と「沸かす時間帯」を正しく知ることがカギです。
結論から言うと、空っぽの状態から満タンにするには4時間から5時間ほどかかります。すぐにお湯は出ないので注意が必要です。また、電力プランに合わせて深夜にお湯を作る設定にしないと、毎月の電気代が無駄に高くなってしまいます。太陽光発電があるなら、昼間に沸かす方がお得な場合もあります。
この記事では、お湯が沸くまでの目安時間や、電気代を最小限に抑える設定テクニック、勝手に沸き上げてしまう時の対処法を解説します。時間を味方につけて、快適でお得な生活を送りましょう。
エコキュートの沸き上げにかかる時間はどれくらい?
「お風呂に入ろうとしたらお湯が出ない!今から沸かして間に合うかな?」 そんな緊急事態に備えて、エコキュートがお湯を作るスピードを知っておくことは安心につながります。
ガス給湯器のように、スイッチを入れたらすぐにお湯が出るわけではありません。エコキュートにはエコキュートのペースがあります。まずは、具体的な時間の目安を見ていきましょう。
タンクが空っぽの状態から満タンにする場合(約4〜5時間)
もし、タンクの中のお湯をすべて使い切ってしまい、水しか出ない状態(湯切れ)になったとします。そこから「沸き増し」ボタンを押して、タンクを満タンにするまでには、およそ4時間から5時間かかります。
「そんなにかかるの?」と驚くかもしれません。 夏場など、水温が高い時期はもう少し早くなることもありますが、水道水が冷たい冬場は5時間以上かかることもあります。
つまり、夜の7時にお湯がないことに気づいてボタンを押しても、満タンになるのは夜中の12時近くになってしまうということです。お湯を使い切る前に、早めに気づいて行動することが何よりも必要です。
お風呂1回分だけを急いで沸かしたい場合(約1時間)
「満タンにならなくていいから、シャワーとお風呂の分だけ欲しい」という場合もあるでしょう。お風呂1回分(約200リットル)のお湯を作るのにかかる時間は、約1時間から1時間半が目安です。
これなら、少し待てばお風呂に入れます。 ただし、これはあくまで目安です。外の気温が極端に低い日や、機種のパワーによってはもう少し時間がかかることもあります。お湯が出るようになるまでは、洗い物なども控えて、沸き上げに集中させてあげるのがコツです。
すぐにお湯が沸かない理由は「ヒートポンプ」の仕組みにある
なぜ、こんなに時間がかかるのでしょうか。それは、エコキュートが「ヒートポンプ」という仕組みでお湯を作っているからです。
ガス給湯器は、ガスを燃やして強力な炎で水を一瞬で熱くします。だから、必要な時にすぐお湯が出ます。 一方、エコキュートは、空気中の熱を少しずつ集めて、じっくりと水を温めます。「小さなエネルギーでコツコツとお湯を作る」のが得意な機械なのです。
スピードは遅いですが、その分、少ない電気でお湯を作れるため、光熱費を安く抑えられます。「安さの代償として、時間が必要」と覚えておいてください。
電気代を安くするなら「沸き上げ時間」の設定を見直そう
エコキュートを使う最大のメリットは、電気代の安さです。しかし、設定時間を間違えていると、そのメリットを活かせません。
ここでは、電気代を確実に下げるための「時間設定」のルールを解説します。
基本は電気代が安い「深夜」に沸かすのが鉄則
エコキュートは基本的に、電気料金が安く設定されている「夜間」にお湯を沸かすように作られています。 電力会社のプランにもよりますが、昼間の電気代に比べて、夜間の電気代は半額以下になっていることが多いです。
そのため、家族が寝静まっている間にコツコツとお湯を作り、朝起きた時にはタンクが満タンになっている状態が理想です。もし、昼間の高い電気代の時間にお湯を沸かしているとしたら、それは「深夜にタクシーを使わずに、昼間の渋滞している時間にタクシーに乗る」ようなもので、大きな損をしています。
あなたの家の「深夜」は何時から?電力プランを確認する方法
「深夜」といっても、電力会社や契約プランによって時間はバラバラです。
- 東京電力(スマートライフプランなど):午前1時 〜 午前6時
- 関西電力(はぴeタイムRなど):午後11時 〜 翌朝7時
- その他の地域:午後10時 〜 翌朝8時 など
まずは、毎月届く検針票や、電力会社のウェブサイト(マイページ)を見て、「自分の家の電気代が安くなる時間帯」が何時から何時までなのかを確認してください。
そして、エコキュートの沸き上げ時間が、その安い時間帯に収まるように設定されているかをチェックします。最近の機種は、設定画面で電力プランを選ぶだけで自動調整してくれるものも多いですが、古い機種だと手動で時間を入力する必要があります。
意外な落とし穴!リモコンの「時計ズレ」で損をしているかも
ここで、多くの人が見落としている大きなポイントがあります。それは、「エコキュートのリモコンの時計がズレていないか」です。
エコキュートは、リモコンの時計を見て「今は深夜だからお湯を作ろう」と判断します。もし、停電や長期間の使用で時計がズレてしまっていたらどうなるでしょうか。
例えば、時計が実際より5時間遅れていたとします。 本当は朝の10時(電気代が高い時間)なのに、エコキュートは「今は朝の5時(安い時間)だ!」と勘違いして、せっせとお湯を作ってしまいます。これでは、高い電気代を払い続けることになります。
リモコンの画面を見て、現在の時刻が正しいかどうか、今すぐ確認してください。数分のズレなら問題ありませんが、1時間以上ズレているなら、すぐに修正が必要です。
太陽光発電があるなら「昼間」に沸き上げるのがお得な理由
これまでの常識は「深夜に沸かす」でしたが、最近はその常識が変わりつつあります。 もし、ご自宅の屋根に太陽光パネルが載っているなら、「昼間」にお湯を沸かすのが一番の節約になる可能性が高いです。
売電するよりも「自家消費」でお湯を作る時代
昔は、太陽光で作った電気は電力会社に高く売れました(売電)。だから、昼間の電気は売って、夜の安い電気を買ってお湯を作るのが正解でした。
しかし、今は売電価格が大きく下がっています。電気を売っても安い金額にしかなりません。一方で、電力会社から買う電気代は高騰しています。
- 売る電気:1キロワットあたり 10円くらい(安い)
- 買う電気:1キロワットあたり 30円〜40円くらい(高い)
この状況なら、安い金額で売るよりも、自分で作ったタダ同然の電気を使ってお湯を沸かした方が、トータルでお得になります。これを「自家消費」と呼びます。
「お天気リンク」や「ソーラーチャージ」機能の使い方
最近のエコキュートには、この自家消費を自動でやってくれる機能がついています。
- お天気リンクAI(三菱電機など):天気予報と連動して、晴れの日だけ自動で昼間に沸き上げる。
- ソーラーチャージ(パナソニックなど):手動で設定することで、翌日の昼間に沸き上げを行う。
メーカーによって名前は違いますが、目的は同じです。 もし、太陽光発電をつけてから10年が過ぎて売電期間(FIT)が終わっているなら、これらの機能をフル活用して、昼間にお湯を作る設定に切り替えましょう。
太陽光がない家でも「昼間の沸き上げ」がお得になるケース
「うちは太陽光がないから関係ない」と思った方も、少し待ってください。 実は、電力会社によっては「昼間の電気代を安くするプラン」が登場していることがあります。
再生可能エネルギー(太陽光など)が普及しすぎて、昼間の電気が余ってしまうことがあるため、電力会社が「昼間に電気を使ってほしい」と考えているからです。 お住まいの地域の電力会社が、こうした新しいプランを出していないかチェックしてみる価値はあります。もし該当するなら、太陽光がなくても昼間の沸き上げがお得になります。
勝手に沸き上げている?昼間に動いてしまう原因とは
「深夜に沸かす設定にしているはずなのに、昼間にヒートポンプが動いている音がする」 「勝手にお湯を沸かしていて、電気代が心配」
こんな不安を感じたことはありませんか?故障を疑う前に、以下の3つの原因を確認してみましょう。
湯切れを防ぐためにAIが判断している(自動沸き増し)
エコキュートは賢い機械です。「おまかせモード」などにしていると、AIが普段のお湯の使用量を学習しています。
もし、いつもよりたくさんお湯を使った日があれば、AIが「このままだと夜までにお湯が足りなくなる!」と判断し、昼間であっても自動で足りない分を沸き増しします。
これは、入浴中に冷たいシャワーが出るという最悪の事態を防ぐための親切な機能です。もし、これが嫌で「絶対に深夜以外は動かしたくない」という場合は、リモコンの設定で「昼間の沸き上げ停止」などを選べます。ただし、その場合は湯切れに注意が必要です。
冬場は配管の凍結を防ぐために動くことがある
寒い冬の日、お湯を作っているわけではないのに、ヒートポンプやタンクからブーンという音が聞こえることがあります。
これは、配管の中の水が凍らないように、水を循環させている音です。 外の気温が0度を下回るような寒い日は、機械を守るために自動でこの動作を行います。故障ではないので安心してください。もちろん、この時の電気代はわずかなので心配いりません。
故障かな?と思ったら確認したいエラー表示
上記の理由以外で、ずっと動き続けていたり、異音がしたりする場合は、何らかのトラブルが起きている可能性があります。
まず、台所にあるリモコンの画面を見てください。 普段は見ないようなアルファベットと数字の組み合わせ(例:H16、C03など)が点滅していませんか?
これが「エラーコード」です。もし表示されていたら、取扱説明書を見るか、メーカーの公式サイトでそのコードを検索してください。「点検が必要です」と書かれていれば、すぐに修理業者へ連絡しましょう。
リモコンで沸き上げ時間を設定・変更する方法
最後に、実際に自分で設定を変えたい時の操作方法を紹介します。 メーカーによってボタンの場所は違いますが、基本的な流れは同じです。
まずはリモコンの現在時刻を合わせる
節約の基本である「時刻合わせ」です。 リモコンのフタを開けて、「メニュー」や「設定」ボタンを押します。「時刻設定」という項目を選び、現在の正しい時間に合わせましょう。
特に、数分ではなく数時間のズレがある場合は、電気代に直結するので必ず修正してください。
電気代が高い時間帯を避ける「ピークカット設定」
「自動沸き増しは便利だけど、電気代が一番高い夕方だけは避けてほしい」 そんな時に使えるのが「ピークカット設定」です。
これは、「この時間帯(例えば午後1時〜午後5時)は、絶対にお湯を沸かさないでください」とエコキュートに命令する機能です。 これを設定しておけば、お湯が減ってきても、高い時間帯を避けて、その前後の時間で沸き上げを行ってくれます。電気代を細かくコントロールしたい節約上級者におすすめの設定です。
急な来客時などは手動で「沸き増し」ボタンを押す
親戚が泊まりに来るなど、今日はお湯をたくさん使うことがわかっている場合は、お湯がなくなる前に人間が指示を出しましょう。
リモコンにある「沸き増し」または「タンク沸き増し」ボタンを押すだけです。 「満タン」というボタンを選べば、すぐに沸き上げを開始します。お湯がなくなってから慌てるよりも、昼間のうちに準備しておく方が、精神的にも安心です。
まとめ:沸き上げ時間をコントロールして賢く節約しよう
エコキュートの沸き上げ時間について解説してきました。 記事の要点をまとめます。
- 沸かす時間:空っぽから満タンまでは4〜5時間かかる。お風呂1回分なら約1時間。
- 基本の設定:電気代を安くするなら、電力プランの「深夜時間帯」に合わせて沸かすのが鉄則。
- 注意点:リモコンの時計がズレていると、高い昼間に沸かしてしまい損をする。今すぐ確認を。
- 太陽光活用:ソーラーパネルがあるなら、売電せずに「昼間」に沸かす設定(自家消費)がお得。
- 勝手な動作:昼間に動くのは、湯切れ防止や凍結防止のための正常な機能であることが多い。
エコキュートは、ただ設置しておけば安くなる魔法の機械ではありません。「いつ沸かすか」を正しく設定してこそ、初めてその実力を発揮します。
特に、「リモコンの時刻」と「電力プランの安い時間」が合っているかどうか。これを確認するだけでも、無駄な電気代をカットできる可能性があります。 今日、家に帰ったらリモコンのフタを開けて、設定をチェックしてみてください。その小さな一手間が、来月の電気代を安くする大きな一歩になります。


































