エコキュートと電気温水器の違いは?電気代が安くなるのはどっち?
2026年1月23日

「最近、電気代の請求額を見て驚いた」という経験はありませんか?もし自宅で「電気温水器」を使っているなら、それが高額な電気代の原因かもしれません。
結論からお伝えします。光熱費を安くしたいなら、電気温水器から「エコキュート」への交換がもっとも効果的な方法です。
なぜなら、空気の熱を利用するエコキュートは、電気の力だけでお湯を作る電気温水器に比べて、消費電力を劇的に減らせるからです。具体的には、毎月の電気代が5,000円近く安くなり、年間で6万円以上の節約になるケースも珍しくありません。「交換費用が高そう」と迷っている方も多いですが、下がった電気代で数年のうちに元が取れてしまうことがほとんどです。
この記事では、両者の仕組みの違いから、気になる初期費用、メリット・デメリットまで、わかりやすく解説します。「もっと早く交換しておけばよかった」と後悔しないために、賢い選び方のポイントを押さえておきましょう。
エコキュートと電気温水器の「仕組み」の違いとは?
どちらも電気を使ってお湯を沸かす機械ですが、その「沸かし方」は全く異なります。この仕組みの違いこそが、電気代に大きな差を生む決定的な理由です。まずは、それぞれがどのようにお湯を作っているのかを見ていきましょう。
電気の力だけでお湯を沸かす電気温水器
電気温水器の仕組みはシンプルです。家庭にある「電気ポット」を巨大にしたものをイメージしてください。
貯湯タンク(お湯を貯めるタンク)の中に、金属製の太いヒーターが入っています。そのヒーターに電気を流して熱くし、タンク内の水を直接温めてお湯にします。
構造が単純であるため、機械本体の価格が安く抑えられる点がメリットです。また、複雑な部品が少ないため故障が少なく、長く使える傾向があります。音も静かで、設置場所を選ばない点も評価されています。
しかし、「1」の電気を使って「1」の熱しか作れないため、効率は良くありません。水を熱湯に変えるために大量の電気パワーを必要とするため、どうしても電気代が高くなってしまうのです。これが、電気温水器の最大の弱点です。
空気の熱を利用して効率よく沸かすエコキュート
一方、エコキュートは「ヒートポンプ」という技術を使っています。これは、エアコンや冷蔵庫と同じ仕組みです。
- 熱を集める:外の空気の熱を、ヒートポンプユニット(室外機)が集めます。
- 熱を圧縮する:集めた空気の熱を、少量の電気で圧縮して高温にします。
- お湯を作る:その熱を水に伝えて、お湯を作ります。
エコキュートのすごいところは、「1」の電気を使って「3」以上の熱エネルギーを生み出せることです。電気だけで沸かすのではなく、「空気中の熱」という自然のエネルギーをメインに使うため、電気の使用量を最小限に抑えられます。この効率の良さが、今エコキュートが選ばれている理由です。
【電気代を比較】エコキュートと電気温水器はどっちが安い?
ここからは、皆さんが最も気にしている「お金」の話をします。結論を言うと、毎月の電気代に関してはエコキュートの圧勝です。実際にどれくらいの差が出るのか、数字で見てみましょう。
毎月の電気代はこれだけ変わる
一般的な4人家族の場合、給湯にかかる月々の電気代の目安は以下のとおりです。
| 給湯器の種類 | 月々の電気代(目安) |
|---|---|
| 電気温水器 | 約 6,000円 〜 8,000円 |
| エコキュート | 約 1,500円 〜 2,000円 |
ご覧の通り、毎月およそ4,000円以上も安くなる計算です。電気温水器はヒーターをフル稼働させますが、エコキュートは効率よく熱を集めるため、消費電力を約3分の1から4分の1にカットできます。毎月の請求書を見てため息をついているなら、この差額は家計を助ける大きな力になるはずです。
年間で計算すると数万円の差が出ることも
毎月の差額は数千円ですが、これを1年間、10年間と積み重ねると大きな金額になります。
- 1年間での差額:約 50,000円 〜 60,000円
- 10年間での差額:約 500,000円 〜 600,000円
今のまま電気温水器を使い続けると、10年間で50万円以上も多く電気代を払うことになるかもしれません。逆に言えば、早めにエコキュートに切り替えるだけで、将来的に50万円相当のお金を節約できるということです。浮いたお金で家族旅行に行ったり、新しい家電を買ったりすることも夢ではありません。
お得な電気料金プランの選び方
エコキュートの電気代をさらに安くするコツがあります。それは、電力会社の「プラン」を見直すことです。
エコキュートは基本的に、電気代が安い「深夜」の時間帯にお湯を沸かしてタンクに貯めます。そのため、夜間の電気料金が安いプランを選ぶことで、もっとも効率よく節約が可能になります。
ただし、最近は電気代が高騰しており、プランの内容も変わってきています。また、太陽光発電がある家では、昼間の電気でお湯を沸かす「おひさまエコキュート」という選択肢もあります。自分の家の状況に合わせて、最適なプランや機種を選ぶことが、賢い節約への近道です。
エコキュートへの交換にかかる初期費用はいくら?
「電気代が安くなるのはわかったけど、最初に高いお金がかかるんでしょ?」と思う人もいるでしょう。確かに、エコキュートは高機能な分、導入コストはかかります。具体的な費用の相場を見ていきます。
本体の値段と工事費の相場
それぞれの交換にかかる総額(本体価格+工事費)の目安は以下の通りです。
| 種類 | 交換費用の総額(目安) |
|---|---|
| 電気温水器 | 25万円 〜 35万円 |
| エコキュート | 40万円 〜 60万円 |
このように、エコキュートの方が15万円から25万円ほど高くなるのが一般的です。
電気温水器は仕組みが単純ですが、エコキュートはタンクの他にヒートポンプユニット(室外機)が必要になり、工事も複雑になるため、どうしても費用が上がってしまいます。
また、選ぶ機種によっても金額は変わります。自動でお湯張りをする「フルオートタイプ」は高いですが、蛇口をひねるだけの「給湯専用タイプ」なら安く抑えられます。
初期費用が高くても「元が取れる」理由
「高いから、やっぱり安い電気温水器にしようかな」と考えるかもしれません。しかし、先ほどの「電気代の差」を思い出してください。
エコキュートにすると、年間で約5万〜6万円の電気代が浮きます。つまり、初期費用の差額(約20万円)は、たった4年〜5年で回収できてしまうのです。
- 導入時:エコキュートの方が高い
- 5年後:電気代の節約分で、費用の差がなくなる
- 6年目以降:使い続けるほど、エコキュートの方が得をする
住宅設備は10年以上使うものです。最初の支払額だけで判断せず、「10年間で払う総額」で考えるのが、損をしないポイントです。長い目で見れば、エコキュートの方が圧倒的にお財布に優しいと言えます。
電気代や費用以外で知っておくべきメリット・デメリット
お金のことははっきりしましたが、使い勝手も気になりますよね。ここでは、実際に使う上でのメリットや、設置時の注意点を解説します。
水圧の違いとシャワーの使い心地
昔のエコキュートや電気温水器は、「シャワーの水圧が弱い」と言われることがありました。タンクにお湯を貯める際、水圧を減らす必要があったからです。ガス給湯器の強いシャワーに慣れていると、少し物足りなく感じるかもしれません。
しかし、最近のエコキュートは進化しています。「高圧タイプ」や「パワフル高圧」と呼ばれる機種を選べば、2階や3階のお風呂でも勢いのあるシャワーを使えます。
今の水圧に不満があるなら、交換時に「高圧タイプ」を選ぶことで、毎日の入浴がより快適になります。業者に見積もりを頼むときは、必ず水圧についても相談しましょう。
設置スペースと騒音についての注意点
エコキュートを設置するときに気をつけたいのが「場所」です。
電気温水器はタンク1つですが、エコキュートは「タンク」と「ヒートポンプユニット(室外機)」の2つを置くため、今までよりも広いスペースが必要になります。
また、ヒートポンプユニットは稼働時に低い音を出します。深夜にお湯を沸かすため、寝静まった夜中に音が響き、近所トラブルになるケースもあります。
- 寝室の近くには置かない
- 隣の家との間に防音壁を立てる
- 防振ゴムを使って振動を抑える
こうした対策をしっかりしてくれる工事店を選ぶことが、トラブルを避けるために欠かせません。
災害時にお湯や水が使えるか
日本は災害が多い国です。いざという時に、ライフラインがどうなるかも知っておきたいポイントです。
エコキュートと電気温水器、どちらもタンクにお湯(水)を貯めているため、断水したときでもタンク内の水を取り出して、生活用水として使うことができます。トイレを流したり、手を洗ったりするのに役立ちます。これは、お湯を貯めないガス給湯器にはない大きなメリットです。
ただし、停電してしまうと、基本的にはお湯が出なくなります。しかし、最近の一部の上位機種では、停電しても蛇口からお湯が出せる機能がついているものもあります。「もしも」への備えを重視するなら、こうした機能もチェックしておくと安心です。
電気温水器からエコキュートへ買い替えるベストなタイミング
「エコキュートが良いのはわかったけれど、いつ交換すればいいの?」と迷っている人のために、最適なタイミングを2つ紹介します。壊れてから慌てると、じっくり選べず損をしてしまうかもしれません。
機器の寿命(耐用年数)が近づいている時
一般的に、電気温水器やエコキュートの寿命は10年〜15年と言われています。
設置から10年以上経っているなら、そろそろ交換を考えるべき時期です。
「まだ動いているからもったいない」と思う気持ちはわかります。ですが、古い機械は効率が悪くなっており、電気代が無駄にかかっていることが多いです。また、15年近く経つと部品の生産が終了してしまい、故障しても修理ができず、お湯が使えない日々を過ごすことになりかねません。
特に冬場にお湯が使えないと生活が大変です。エラー表示が出たり、お湯の温度が安定しなくなったりしたら、完全に壊れる前のサインです。早めに行動しましょう。
国や自治体の補助金制度が使える時
エコキュートへの買い替えをおすすめするもう一つの理由が、「補助金」です。
国や自治体は、省エネ性能が高いエコキュートの普及を進めるために、補助金を出していることがあります。
例えば、国の「給湯省エネ事業」などの制度を使えば、数万円から十数万円もの補助金をもらえることがあります。これを使わない手はありません。
- 対象となる機種が決まっている
- 予算の上限に達すると終わってしまう
- 工事の前に申請が必要な場合がある
このようにルールはありますが、うまく活用すれば初期費用を下げられます。補助金情報は頻繁に変わるため、工事を依頼する業者に「今使える補助金はありますか?」と必ず確認してください。この一言で、支払う金額が大きく変わります。
まとめ:光熱費を下げたいならエコキュートがおすすめ
ここまで、エコキュートと電気温水器の違いについて詳しく見てきました。最後に、要点を整理します。
- 仕組みの違い:電気温水器は電気だけで沸かすが、エコキュートは空気の熱を使うので効率が良い。
- 電気代:エコキュートにすると、電気代が毎月約4,000円、年間で約5万円〜6万円も安くなる可能性がある。
- 初期費用:エコキュートの方が高いが、電気代の節約分で4〜5年あれば元が取れる。
- メリット:災害時に水が使える。高圧タイプならシャワーも快適。
- タイミング:設置から10年以上経っている、または補助金がある今がチャンス。
結論として、これからの生活で光熱費を少しでも抑えたいなら、迷わずエコキュートを選ぶのが正解です。
電気代は今後も上がっていく可能性があります。古い電気温水器を使い続けて高い電気代を払い続けるよりも、省エネ性能の高いエコキュートに変えて、浮いたお金を家族のために使う方が、きっと満足度の高い生活になるはずです。
まずは、信頼できる地元の業者や家電量販店で見積もりを取ることから始めてみてください。その一歩が、家計を助ける大きな一歩になります。



































