三菱エコキュートのエラーC21！原因と自分でできる対処法
2025年12月19日
三菱エコキュートのエラーコード「C21」は、主に給湯栓サーミスタ（温度センサー）または水流センサーの異常を示しており、お湯の温度や流量の制御に問題が発生している状態です。このエラーのほとんどは、機器本体のリセットを試みることで、自分で簡単に解除できる可能性があります。
C21エラーは、雷や一時的な停電など、外部要因によるシステムの軽微な誤作動で発生することが多いからです。機器のリセット操作を行うことで、制御基板が正常な状態に初期化され、エラー表示が消えて再びお湯が使えるようになる可能性が高まります。
例えば、エラーC21が出た際、まずはリモコンの「給湯温度」ボタンを複数回押してエラーを解除し、ダメなら台所リモコンの「日時」ボタンを押しながらブレーカーを操作して強制リセットを試みてください。ただし、リセットしてもすぐにエラーが再発する場合は、サーミスタ部品の本格的な故障が考えられます。
この記事では、エラーC21が示す具体的な意味と、誰でもすぐに実行できるリセット操作の正確な手順を解説します。この情報をもとに、無駄な出張費を払う前に、まずはご自身でエラーを解消し、快適な給湯を再開しましょう。
三菱エコキュートが示すエラーコード「C21」の具体的な意味
三菱電機製エコキュート（主にSRTシリーズなど）で表示されるエラーコード「C21」は、お湯の温度や流量の制御に関わる異常を示しています。
C21は「給湯サーミスタ系統の異常」を示す
エラーコードC21は、具体的には「給湯栓サーミスタ系統の異常」を指します。
- 給湯栓サーミスタの役割: このセンサーは、給湯回路の途中に設置されており、設定温度通りのお湯が出ているかを測定する重要な役割を果たしています。
- 異常の内容: サーミスタ自体が故障して正確な温度を測定できなくなった場合や、センサーから制御基板への電気信号が途絶えた場合にC21エラーとして検知されます。また、水の流れを測定する水流センサーの異常と関連している場合もあります。
このエラーが発生するとどうなるか（機能停止状態）
C21エラーが発生すると、安全のためにエコキュートは給湯機能の一部または全部を停止します。
- 影響: 台所やシャワーなどのお湯の使用ができなくなるか、お湯の温度が不安定になることがあります。特に、設定温度と実際に出るお湯の温度が大きく乖離する危険があるため、機器は一時的に運転を停止する措置を取ります。
エラー C21発生時に確認すべき3つの原因
C21エラーが表示された場合、主に以下の3つの原因が考えられます。一時的な不具合であれば、自分で対処が可能です。
原因1：給湯サーミスタまたは水流センサーの故障
これがC21の最も一般的な原因であり、部品の交換が必要になります。
- サーミスタの経年劣化: サーミスタは消耗品であり、使用期間が長くなると、電気抵抗値が狂って正確な温度を計測できなくなります。これが故障として検知されます。
- 断線や接続不良: サーミスタと制御基板をつなぐ配線が、振動や経年劣化によって断線したり、接続端子が緩んだりしている可能性があります。
原因2：一時的なシステム不具合（雷、停電など）
機械の故障ではなく、外部要因による一時的な誤作動でエラーが発生することがあります。
- 雷や瞬時停電: 落雷によるサージ電流（過電圧）や、ごく短時間の停電（瞬時停電）が発生した場合、制御基板が誤作動し、エラーC21が一時的に表示されることがあります。
- 断水: 地域の断水や、自宅の水道工事などで給水が止まった後、給湯を再開した際に水流センサーが正常に作動せず、C21エラーとして誤検知される場合もあります。
原因3：配管内部の詰まりや凍結
まれなケースですが、水の流れが物理的に阻害されていることも、C21エラーの原因になり得ます。
- 配管内の詰まり: 特に井戸水を使用している場合、配管内部にスケール（水垢）やゴミが溜まって水の流れが悪くなると、水流センサーが異常を検知する場合があります。
- 凍結: 特に冬季に外気温が低くなった場合、給湯配管が凍結し、水が流れなくなることでセンサーが異常を検知し、C21エラーが出ることがあります
自分でできる！エラー C21を解除するリセット方法
エラーの原因が一時的なシステム不具合である場合、リセット操作で簡単に復旧します。出張修理を依頼する前に、必ずこの手順を試してください。
リモコンを使ったエラーリセット手順
リモコンだけで簡単にエラーをリセットできる場合があります。
- エラーコードの解除: リモコンにエラーコードC21が表示されている状態で、「給湯温度」や「ふろ温度」など、温度設定を行うボタンを複数回（機種によって3回〜5回）押します。
- 表示の確認: エラーコードが消え、時刻が表示されるか確認します。
- 復旧しない場合: リモコン操作で復旧しない場合は、より強力なリセットを試みます。
ブレーカーを使った強制リセット手順
リモコン操作で復旧しない場合は、本体の電源を一度遮断する「ブレーカーリセット」を試みます。
- 電源遮断: 貯湯タンクユニットに接続されている専用のブレーカーを切ります。
- 待機時間: 電源を完全にオフにするため、約10秒〜15秒待機します。
- 電源再投入: ブレーカーを再度入れ、電源を投入します。
- 機器の再起動: エコキュートが再起動し、エラー表示が消えるか確認します。
リセット後の再起動確認と注意事項
リセット操作後は、機器が正常に作動しているか必ず確認してください。
- 試運転の確認: リセット後、台所やシャワーの給湯栓を開いて、設定温度通りのお湯が安定して出るか確認します。お湯が出れば復旧完了です。
- 注意事項: リセットはあくまでシステムを初期化するものであり、物理的な部品の故障は直せません。リセット後にすぐにエラーが再発する場合は、次に進みます。
エラー C21が再発する場合の深刻度と修理の目安
リセット操作を何度か試してもC21エラーが繰り返し表示される場合は、部品交換が必要な深刻な故障が原因と考えられます。
リセットで復旧しない場合は部品交換が必要
リセットで復旧しない場合、給湯栓サーミスタや水流センサーが物理的に破損している可能性が極めて高いです。
- 故障部品の特定: 業者に依頼すると、テスターを使ってサーミスタの電気抵抗値を測定し、異常値が出ていれば故障と特定されます。故障部品の交換で修理は完了します。
- 修理の緊急性: C21エラーは給湯ができなくなる故障であり、日常生活に支障をきたします。安全面での大きな危険はありませんが、早急に修理を依頼すべきです。
寿命が近い設置10年超の機種でC21が出た場合の判断基準
エコキュートの寿命は一般的に10年〜15年と言われています。設置から10年を超えている場合、判断は慎重に行うべきです。
- 判断基準: サーミスタ単体の交換であれば修理費用は安価ですが、この時期にC21以外のエラーも頻発していたり、ヒートポンプの調子も悪い場合は、高額な修理を繰り返すより、本体交換（買い替え）を検討する方が経済的に有利です。
放置した場合の機器への影響と危険性
C21エラーを放置すると、機器が安全に給湯を継続できないため、給湯機能が停止したままになります。
- 影響: 熱湯が出たり、設定温度よりも低すぎるお湯が出たりするリスクがあるため、制御基板が運転を停止させるようプログラムされています。そのまま放置しても、お湯が使えない状態が続くだけで、機器がさらに深刻に破損する危険性は低いですが、給湯機能が使えないという問題が解決されません。
エラー C21の修理費用の目安と保証の確認
修理を依頼する前に、費用と保証の状況を把握しておきましょう。
サーミスタ交換にかかる一般的な修理費用相場
C21エラーの原因となる給湯栓サーミスタや水流センサーの交換にかかる費用は、比較的安価です。
- 修理費用の内訳: 部品代（数千円）＋出張費＋技術料
- 費用の目安: 保証期間外の場合、1.5万円〜4万円程度が一般的な相場です。ただし、ヒートポンプ側の部品交換が必要な場合や、他のセンサーも同時に交換する場合、費用は高くなる可能性があります。
保証期間内かどうかの確認方法と無償修理の可能性
購入時の保証期間内であれば、無償で修理を受けられる可能性が高いです。
- 確認方法: 保証書で本体（基板・制御部品）の保証期間を確認してください。三菱エコキュートの標準保証は本体が1年、特定部品（タンクなど）が5年、ヒートポンプが3年ですが、販売店独自の長期保証に加入している場合もあります。
- 注意点: 保証期間内であっても、落雷や凍結など、外部要因による故障と判断された場合は、有償修理となることがあります。
修理を依頼する際の業者選びのポイント
修理業者を選ぶ際は、以下の点に注意してください。
- 三菱製エコキュートの実績: 三菱製品の修理実績が豊富な専門業者を選びましょう。機種やエラーコードの知識が深いため、的確な診断と修理が期待できます。
- 出張費と見積もり: 出張費や見積もり費用が有料か無料かを事前に確認しましょう。また、修理前に必ず見積もり金額を提示してもらうことで、不必要な高額請求を避けることができます。
C21を予防する！定期メンテナンスの重要性
C21エラーは故障によるものが多いですが、間接的な原因となる水の流れの悪さを予防することが重要です。
給水ストレーナーの定期的な掃除
給水ストレーナー（給水フィルター）は、給水配管からのゴミや砂がエコキュート本体に入るのを防いでいます。
- 詰まりの予防: ストレーナーが目詰まりすると、水の流量が減少し、水流センサーが異常を検知しやすくなる可能性があります。
- 掃除方法: 半年に一度を目安に、給水元栓を閉めた後、ストレーナーを取り外して歯ブラシなどで掃除しましょう。
凍結防止のための自己対策
冬季にC21エラーが出た場合は、配管の凍結が原因である可能性があります。
- 対策: 気温が氷点下になる予報が出た場合、リモコンに凍結予防ヒーターの運転設定があるか確認し、作動させましょう。また、万が一凍結した場合は、自然解凍を待ち、熱湯をかけないように注意してください。
まとめ
三菱エコキュートのエラーコード「C21」は、主に給湯栓サーミスタや水流センサーの異常を示しています。
- 最優先の対処法: まずはリモコン操作やブレーカー操作による機器本体のリセットを試みてください。一時的な不具合であれば、この操作でほぼ復旧します。
- 修理の判断: リセットを何度試してもエラーが再発する場合は、サーミスタやセンサーの故障が濃厚です。特に設置後10年未満であれば部品交換（修理費用目安：1.5万円〜4万円）を検討しましょう。
- 業者選定: 修理を依頼する際は、三菱製品の修理実績が豊富な業者を選び、事前に見積もりを確認することが重要です。
この記事の情報をもとに、C21エラーに落ち着いて対処し、快適な給湯環境を早期に回復させてください。
