エコキュートはやめとけと言われる理由は?エコキュートのメリットやデメリットなどを解説
2024年6月22日

インターネットでエコキュートを検索すると「エコキュートの購入はやめとけ」と書かれている文章やメッセージがヒットすることがあるかもしれません。
確かに、エコキュートはデメリットがあるため、やめとけと言われることはあります。しかし、エコキュートのメリットを理解して、デメリットと比較できれば購入しても問題ありません。
そこで今回は、エコキュートはやめとけと言われる理由を解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
エコキュートはやめとけと言われる理由は?
エコキュートの購入はやめとけと言われる理由は以下のとおりです。
- 初期費用が高い
- 設置スペースの問題
- 外気温によって給湯効率が下がる
- 電気料金の影響を受けやすい
上記を順番に解説します。
初期費用が高い
エコキュートはやめとけと言われる理由の1つに、初期費用が高いことが挙げられます。
一般的なガス給湯器の相場は工事費込みで10万円~30万円ですが、エコキュートは工事費込みで40万円~70万円ほどです。
給湯器の初期費用としては高額な傾向があるため、やめとけと言われることがあります。
設置スペースの問題
エコキュートはやめとけと言われる理由として、設置スペースの問題もあります。
エコキュートは電気と空気の熱でお湯を沸かす給湯器で、エアコンの室外機に似たヒートポンプユニットと、人の背丈よりも大きい貯湯タンクユニットで構成されています。
ヒートポンプユニットは室外機とほとんど同じ大きさで、貯湯タンクユニットは貯湯容量にもよりますが人よりも大きいサイズのため、狭小スペースに設置することは難しいです。
敷地が狭い場合、エコキュートを設置したことで移動が困難になったり、荷物をどかしたりする手間も発生します。場合によっては、延長パイプを使って離れた場所にエコキュートを設置する可能性もあります。
壁掛け可能なガス給湯器と違い、エコキュートは設置スペースの問題があると覚えておきましょう。
外気温によって給湯効率が下がる
エコキュートは空気の熱を利用してお湯を沸かすため、外気温が低い季節や場所では給湯効率が低下します。
一定温度以下の場所でも使用できる寒冷地仕様もありますが、給湯効率が低くなるのは避けられません。
ガス給湯器はエコキュートのように冬場や外気温が原因で給湯効率が低下することは無いため、寒い地方に住んでいる方は事前にシミュレーションしてから購入するかどうかを決めましょう。
電気料金の影響を受けやすい
エコキュートはやめとけと言われる最大の理由は、エコキュートのランニングコストが電気料金の影響を受けやすいからです。
電気料金は社会情勢の変動によって影響を受けやすいです。
特に、2020年~2024年にかけては経済活動の変化に合わせてエネルギー需要が増加し、社会情勢の大きな変動によってガス価格の高騰、為替レートの影響などもあって電気料金の上昇が続いています。
総務省統計局「家計調査(家計収支編)」によれば、2023年1月~3月期が最も高く、電気料金が14,646円に達しています。
電気料金の高騰が続けば、エコキュートのランニングコストが高くなってしまい、家計に大きな負担をかける可能性は高いです。
また、エコキュートに買い換えることで、家庭の電気料金が高くなる恐れもあります。
エコキュートに買い換えると、時間帯や季節によって電気料金単価が変動する季節別時間帯の料金メニューで契約します。
たとえば、中部電力ミライズと契約している場合は、スマートライフプランに切り替えます。次の表は、スマートライフプランの電気料金単価をまとめたものです。
区分 | 単位 | 料金単価(税込) | |
---|---|---|---|
基本料金 | 契約容量10kVAまで | 1契約 | 1,838.44円 |
契約容量10kVAをこえる場合 | 1kVA | 321.14円 | |
電力量料金 | デイタイム | 1kWh | 38.80円 |
@ホームタイム | 28.61円 | ||
ナイトタイム | 16.52円 |
デイタイムは平日の10時~17時、@ホームタイムは平日の8時~10時と17時~22時、土日祝日の8時~22時までで、ほかの時間帯がナイトタイムです。
ナイトタイムの電気料金単価は割安ですが、デイタイムや@ホームタイムの電気料金単価は通常の料金メニューに比べてやや高いです。在宅勤務で日中の消費電力が多い家庭では、エコキュートに買い換えたことで電気料金が高くなる可能性があります。
エコキュートを購入する最大のメリットはランニングコストが安くなることですが、状況によっては電気料金の高騰につながる場合もあるため、やめておけと言われます。
エコキュートを購入するメリット
エコキュートはやめとけと言われますが、次のようなメリットもあります。
- お湯を沸かすためのランニングコスト抑えられている
- 非常時の生活用水を確保できる
- オール電化住宅との相性が良い
上記を順番に解説します。
お湯を沸かすためのランニングコスト抑えられている
エコキュートを購入する最大のメリットは、お湯を沸かすためのランニングコストが、ほかの給湯器に比べて抑えられていることです。
次の表は、同量のお湯を沸かした場合の年間ランニングコストをシミュレーションしたものになります。
エコキュート | ガス給湯器 | 電気温水器 | 石油給湯機 | |
---|---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約54,000円 | 約104,400円 | 約184,800円 | 約78,000円 |
東北電力エリア | 約48,000円 | 約98,400円 | 約189,600円 | 約70,800円 |
北陸電力エリア | 約42,000円 | 約112,800円 | 約166,800円 | 約70,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約37,200円 | 約73,200円 | 約158,400円 | 約81,600円 |
中部電力エリア | 約25,200円 | 約81,600円 | 約100,800円 | 約67,200円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約75,600円 | 約87,600円 | 約63,600円 |
中国電力エリア | 約43,200円 | 約108,000円 | 約176,400円 | 約67,200円 |
四国電力エリア | 約44,400円 | 約93,600円 | 約193,200円 | 約66,000円 |
九州電力エリア | 約20,400円 | 約102,000円 | 約84,000円 | 約64,800円 |
沖縄電力エリア | 約27,600円 | 約62,400円 | 不明 | 約55,200円 |
実際のランニングコストは給湯器の性能や家族の人数、お湯の使い方などによって変動しますが、ガス給湯器からエコキュートに変えることで5万円前後の節約効果を期待できます。
エコキュートの初期費用は40万円~70万円で、ガス給湯器の初期費用は10万円~30万円です。購入する機種にもよりますが、年間5万円程度の節約効果を得られた場合、10年で50万円になるため、初期費用の差額を回収できる可能性は高いです。
シミュレーション通りに上手くいくとは限りませんが、エコキュートに買い換えればランニングコストを大幅に節約でき、初期費用の差額を回収できる可能性はあるため、購入を検討してみましょう。
非常時の生活用水を確保できる
エコキュートの貯湯タンクユニットは人よりも大きな背丈で、ある程度の設置スペースを必要としますが、緊急時には生活用水としてタンク内のお湯を使えます。
たとえば、断水が起きてしまった場合、貯湯タンクユニットを外部から操作すれば中のお湯を取り出すことが可能です。
一般的なエコキュートの貯湯容量は460Lなので、2Lのペットボトル230本分と同程度のお湯を日常的に確保できます。
貯湯タンクユニットのお湯は飲み水として使用できませんが、身体を拭いたり、食器を洗ったりするのには問題ないので、万が一の事態に備えておきたい方は購入をおすすめします。
オール電化住宅との相性が良い
エコキュートはガスではなく、電気で稼働する住宅設備のため、太陽光発電システムや蓄電池などを設置したオール電化住宅との相性が非常に良いです。
たとえば、太陽光発電システムがあれば日中に発電した電力でお湯を沸かすことができます。エコキュートを稼働するための電気代を節約でき、余った電力を自家消費したり、売電したりすることも可能です。
オール電化住宅を目指している方は、エコキュートへの買い替えをしましょう。
エコキュートはデメリットよりもメリットのほうが大きい
確かに、エコキュートは初期費用が高く、設置スペースが必要で、外気温や電気料金の影響を受けやすい給湯器です。
しかし、エコキュートに買い替えることでランニングコストを大幅に節約でき、断水時の生活用水を確保したり、オール電化住宅を目指したりできます。
デメリットとメリットを比較すると、エコキュートは購入したほうが良いと言えます。
エコキュートをお得に購入する際のポイント
エコキュートを購入する際にネックになりやすいのが初期費用です。初期費用が高いほど、ランニングコストの節約分で差額を回収するまでの時間がかかります。
また、電気料金の高騰や外気温によってはランニングコストが期待通りの結果にならず、差額を回収できないケースもあります。
そのため、エコキュートを購入する際は、お得に購入できるように補助金制度を活用しましょう。
国は省エネ性能の高い住宅設備の購入を推進しており、エコキュートのような給湯器を購入する際に補助金を出します。
たとえば、経済産業省が開催している給湯省エネ2024事業では、条件を満たしたエコキュートを購入する場合に、8万円の補助金を受け取れます。
条件を満たすことで補助金額はアップするため、エコキュートの初期費用を抑えることができます。また、地方自治体が行っている補助金制度との併用も可能です。
エコキュートは補助金制度を活用すれば、初期費用を減らすことができるので、購入する際は国や住んでいる地方自治体の補助金制度をチェックしてみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートはやめとけと言われる理由の解説になります。エコキュートは初期費用が高額で、設置スペースや電気料金などの理由からやめとけと言われることはあります。
しかし、ランニングコストの節約や非常時の生活用水など、多くのメリットも持っており、デメリットと比較しても購入したほうがお得でしょう。
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