新築の家はエコキュートの床暖房が一番安い!毎月の光熱費を下げる選び方
2026年10月28日

新築の家で床暖房をいれるなら、エコキュート(電気でお湯を沸かす給湯器)を選ぶのがもっとも賢い選択です。ガスで動くタイプや、電気の線を直接暖める床暖房とくらべて、毎月かかるお金をきわめて安く抑えられるからです。
たとえば、4人家族の家で毎日床暖房を使うと、ガスを使うタイプより月に3000円から4000円ほどお金が浮きます。余ったお金を日々の食費や家族の遊び代にまわせます。
機材の選び方や弱点をなくす使い方を知るだけで、冬の家計の負担を根本から減らす効果が得られます。
新築の家ならエコキュートの床暖房がもっとも安く使える
新しく家を建ててオール電化にする場合、エコキュートの床暖房を選ぶと毎月の光熱費を一番安く抑えられます。
外の空気の熱を取り込み、少ない電気で圧縮して高温の熱に変える仕組み(ヒートポンプ)を使っているからです。電気を1使うと空気の熱をあわせて3以上の熱を生み出せるため、冬場の家計を圧迫する暖房のお金を根本から減らす効果があります。
毎月の電気代がガス式や電気ヒーター式より下がる理由
ガスを使うタイプや、電気を直接熱に変えるヒーター式の床暖房と比べると、月の維持費に明確な差が出ます。
たとえば4人家族で15畳のリビングを1日8時間暖めた場合、以下の表のようにガスのものと比べて月に3000円から4000円ほど安くなる家庭が大半です。
| 方式 | 毎月の費用目安 | 熱のつくり方 |
|---|---|---|
| エコキュート | 約3,500円 | 空気の熱を集める |
| ガス式 | 約7,000円 | ガスを燃やす |
| 電気ヒーター式 | 約10,000円 | 電気を直接熱にする |
電気ヒーター式は機材を入れるための最初の費用が安い反面、使い始めると電気代が跳ね上がります。毎月の出費を最優先で減らしたいなら、迷わずエコキュートを選んでください。
安い深夜の電気でお湯をためる仕組み
月々の支払いが安くなるのは、電気料金が安い夜の間にまとめてお湯を作るからです。
日本の多くの電力会社は、夜23時から朝7時までの電気代が安くなる深夜の料金プランを提供しています。エコキュートは、この一番電気代が安い時間帯を狙って翌日1日分のお湯を一気に作り置きします。
作られたお湯は魔法瓶のような構造のタンクに貯められ、長時間の保温が効きます。昼間に床暖房のスイッチを入れると、このタンク内に貯まった熱いお湯が床下のパイプへと流れ込みます。高い昼間の電気を使ってゼロからお湯を沸かすわけではないため、一日中つけっぱなしにしても電気代が膨れ上がりません。
はじめにかかる費用はガス式のものより高くなる
毎月の電気代は安く済みますが、機械を入れるための最初の費用はガス式より30万円から50万円ほど高くなります。
機械の構造が複雑で、熱をつくる本体そのものの値段が高いからです。
機材の本体と工事にかかるお金の目安
床暖房に対応したエコキュートは、カタログなどで多機能なタイプとして扱われます。お風呂の給湯だけの機種と比べ、機械の値段が高く設定されています。
また、床下に温水を流すための配管を敷き詰める工事のお金も必要です。以下は、新築の家に導入する場合の費用の目安です。
- 多機能なタイプの本体:50万円から70万円
- 床暖房の配管工事費(15畳程度):30万円から40万円
- はじめにかかるお金の合計:80万円から110万円
ガス給湯器を使った床暖房なら、本体と工事費をあわせて50万円から60万円程度で収まるケースが一般的です。家を建てる段階でまとまったお金が必要になる点は、住宅ローンの予算を組む上で気をつけてください。
最初の費用を何年で取り戻せるかの計算
はじめの費用が高くても、毎月の光熱費が安いためいずれ元が取れます。
ガス式との費用の差額を40万円とした場合の、お金を取り戻すまでの年数を計算してみましょう。月に4000円浮いたとして、冬の5ヶ月間(11月から3月)使ったと仮定します。
この条件だと、1年間の差額は2万円です。40万円の費用の差を埋めるには、単純計算で20年かかります。給湯器の本体の寿命は10年から15年程度です。床暖房の電気代の差額だけで最初の費用を取り戻すのは、現実的に困難な数字です。
ただし、お風呂やキッチンの給湯も含めた家全体の光熱費で見れば、10年以内に差額を取り戻せる家庭が大半を占めます。新築でオール電化にするのであれば、最初の費用の高さは十分に元が取れる投資になります。
部屋が暖まるまでの時間が長い弱点への対策
エコキュートの床暖房は、スイッチを入れてから床が適温になるまで約2時間かかります。ガスのものが約40分から1時間で暖まるのと比べると、立ち上がりの遅さが最大の弱点です。
温水を作る仕組みの違いが、この速度の差を生んでいます。ガスは火で直接お湯を沸かしてすぐに床下へ流せます。一方エコキュートは、家の外にあるタンクに貯めたお湯の熱を、床下のパイプを流れる水にじわじわと移す工程が必要です。どうしても熱の伝わりに時間がかかってしまいます。
ただ、この弱点は日々の使い方の工夫で完全に補えます。
タイマー機能を使って朝の寒さを防ぐ
もっとも確実な対策は、リモコンのタイマー設定を毎日の習慣にすることです。起きる時間の2時間前にスイッチが入るようセットしておけば、布団から出るころには床がポカポカになっています。
朝6時に起きる家庭なら、午前4時に動き始めるよう設定します。深夜の安い電気代の時間帯に稼働するため、電気代を余計に跳ね上げる心配もありません。夜寝る前にタイマーのボタンを押すだけで、朝の寒さを我慢するストレスをなくせます。ガスのものと違い、火事の心配がないため寝ている間に動かしても安全です。
最近の機種なら、曜日ごとにタイマーの時間を変えられます。平日は午前4時、休日は午前6時といった具合に生活のペースにあわせた設定をしておけば、毎晩ボタンを押す手間さえ省けます。
エアコンとあわせて使い最初の1時間を乗り切る
帰宅後すぐに部屋を暖めたい時は、エアコンと同時にスイッチを入れます。空気を素早く暖めるエアコンに最初の1時間を任せ、床が暖まってきたらエアコンを消す方法です。
エアコンは風を出して空気を暖めるため、部屋が乾燥しやすいという欠点があります。一方、床暖房は足元から出る熱で部屋全体をじんわりと暖めるため、風が起きず肌や喉が乾燥しません。
- 帰宅したらすぐにエアコンと床暖房の両方をつける
- エアコンの風向きを下に向けて足元へ温風を送る
- 1時間ほど経ち床が暖かくなったらエアコンを切る
最初の1時間だけエアコンに頼り、あとは床暖房に切り替えることで、電気代のかさむエアコンの出番を最低限に抑えつつすぐに部屋を暖められます。床暖房が本来の力を発揮するまでの間を、ほかの家電に補わせるのがもっとも理にかなった使い方です。
床暖房の毎月の電気代をさらに下げるための使い方
エコキュートの床暖房は元々の電気代が安い暖房器具ですが、日々の使い方やリモコンの設定を少し変えるだけでさらに無駄な出費を削れます。
熱の逃げ道をふさぎ、機械に無理な負担をかけないことが節約の基本です。
沸かす温度を季節にあわせて調整する
冬の始まりである11月と、寒さの厳しい1月では、床を暖めるために必要なタンクの温度が変わります。
リモコンの設定温度を常に一番高い温度にしたまま放置していると、使わない分の熱まで夜間に作りすぎてしまい無駄な電気を消費します。多くの機種には、外の気温にあわせて沸かす温度を自動で変える機能がついています。
手動で設定する場合も、11月や3月は少し低めに設定し、真冬の時期だけ温度を上げるようこまめに変更してください。水からお湯にする際の電気の消費量を抑えられます。
旅行や帰省で家を空ける時も同様です。誰もいない家で、毎日決まった時間にタンクのお湯を満タンにし続けるのは電気と水道の無駄になります。リモコンの休止ボタンを使い、家に戻る前日に自動でお湯を作り始めるようスケジュールを組んでおけば、数百円単位の電気代が変わってきます。
木の床の上に厚手の敷物を置かない
床暖房の熱は、床の表面から直接空気中に放出されることで部屋全体を暖めます。
床暖房が入っている木の床の上に、分厚いラグマットや毛足の長いカーペットを敷き詰めると、そこで熱が遮断されてしまいます。結果として部屋の温度が上がりにくくなり、設定温度を無理に上げて余計な電気を使う原因になります。
床暖房の暖かさをそのまま生かすため、敷物は置かないか、熱を通しやすい床暖房対応の薄いカーペットのみに留めてください。
部屋の広さや家の間取りで別の暖房を選ぶべきケース
家の広さや間取りによっては、エコキュートの床暖房が向かない条件があります。機械が作り出せる熱の量に明確な限界があるからです。
一般的な多機能タイプが温められる広さは、最大で18畳から22畳程度です。これ以上の広いリビングや、高い天井がある家では、熱が足りず部屋全体が暖まりません。25畳を超える広い部屋を作る予定なら、パワーの強いガス式を選ぶか、エアコンと電気カーペットの組み合わせを選ぶ方が確実です。
また、床暖房を入れる部屋がいくつもある家にも不向きです。リビングだけでなく、キッチン、寝室、子供部屋など3箇所以上に床暖房を入れると、タンクのお湯の熱があっという間になくなります。
リモコンで別々に暖める機能がついていても、複数を同時につけるとパワーがばらけます。熱が足りなくなると、昼間の高い電気を使って無理やりお湯を沸かし直すことになり、本来のお金を節約する効果が得られません。
対象となる部屋が20畳以下のLDK1部屋のみ、という条件の家に限り、エコキュートの床暖房は最大の力を発揮します。
見積もりをとる前に確認すべき室外機を置く場所
家を建てる際に見落としがちなのが、家の外に置く機材のスペースです。床暖房に使うエコキュートは、お湯を沸かすだけの機種よりも大きく、設置の条件が厳しくなります。
見積もりの段階で室外機の置き場所を測っていなかったせいで、間取りの変更を迫られるケースが後を絶ちません。図面を引く前の段階で、十分な広さが家の周りにあるか測ってください。
お湯を沸かすだけの機種より一回り大きい
床暖房に対応した多機能な機材は、お湯をためるタンクと熱をつくる室外機の両方が大型化します。
床下に流すための温水を余分に蓄えておく必要があるからです。お湯を沸かすだけの標準的な機種と、多機能タイプのおおよその寸法を比較します。
| 種類 | タンクの横幅 | タンクの奥行き | 室外機の重さ |
|---|---|---|---|
| 標準型(お湯のみ) | 約60センチ | 約70センチ | 約40キロ |
| 多機能型(床暖房付き) | 約70センチ | 約80センチ | 約60キロ |
わずか10センチの差に見えますが、家の横の細い通路に置く場合この差が致命的になります。人が通るための隙間や、半年に1回行う汚れを抜く作業に必要なスペースも確保しなければなりません。
さらにタンクに水が満タンに入ると、全体の重さは500キロを超えます。柔らかい土の上には置けないため、コンクリートのしっかりとした土台を作る工事も追加で必要です。
夜中の音が寝室に響かない位置を選ぶ
エコキュートは、電気代が安い深夜から早朝にかけてもっとも激しく動きます。そのため、機械から出る低いブーンという音が、寝ている家族の邪魔になる位置は避けてください。
主寝室や子供部屋の窓の下に室外機を置くのは危険です。夜中のわずかな振動や機械音で目を覚まし、睡眠のリズムが崩れる原因になります。
トイレやお風呂場、廊下など、人が長時間とどまらない場所の壁の外側に配置するよう設計士に指示を出してください。
機械の音は自分の家だけでなく隣の家にも響くため、窓から最低でも2メートル離す配慮が求められます。どうしても隣の家に近くなる場合は、防音用のカバーを室外機に取り付ける対策が必要です。カタログの価格だけでなく、こうした見えない費用も予算に組み込んでおきましょう。
まとめ:エコキュートの床暖房は新築の家で選ぶと毎月の支出を一番減らせる
新しく家を建ててオール電化にするなら、エコキュートの床暖房がもっとも賢い選択肢です。最初の機材代や工事費はガスのものより高くなりますが、月々の電気代を数千円単位で削れるため、長く住むほど家計が楽になります。
床が暖まるまで2時間かかる弱点も、タイマー機能を使えば生活に支障は出ません。朝6時に起きるなら午前4時にスイッチが入るようセットするだけで、寒さを我慢しない冬の朝を迎えられます。エアコンとの併用で、帰宅直後の冷え込みにもすぐに対応できます。
ただし、この強みを最大限に引き出せるのは、暖める部屋が20畳以下のLDK1箇所のみという条件に限られます。家中の床を暖めたい場合や、高い天井を作る間取りにはパワーが足りません。家の外に置く巨大なタンクと室外機の場所の確保も必須の条件です。
毎月の光熱費に悩まされない快適な家づくりを実現するために、まずは担当のハウスメーカーや工務店に、多機能タイプのエコキュートを置く図面を描いてもらいましょう。































