電気温水器の仕組みとは?エコキュートやガスとのちがいと選び方
2026年6月24日

電気温水器の仕組みは、大きな電気ポットでお湯をわかすのと同じです。
なぜなら、機械の中にあるヒーターの熱を使って、タンクに入った水を直接温めているからです。
たとえば、ガス給湯器は火を使いますが、電気温水器は火を使いません。また、エコキュートのように空気の熱を使うわけでもなく、電気の力だけでシンプルにお湯を作ります。そのため、機械が壊れにくく長持ちしやすいという特徴があります。
お湯を作る仕組みがわかれば、自分のお家に一番合う機械が見えてきます。それぞれのちがいを知って、毎日の生活にぴったりなお湯の出し方を選びましょう。ここからは、仕組みの詳しい中身やほかの機械とのちがいをわかりやすく解説します。
電気温水器の仕組みとは?大きな電気ポットをイメージしよう
電気温水器は、お家の中でどうやって温かいお湯を作っているのでしょうか。
機械の中身は見えないため、難しく感じるかもしれません。
しかしいちばん分かりやすいのは、キッチンにある「電気ポット」を思い浮かべることです。
人間よりも大きな水筒のようなタンクに水をたくさん入れて、電気の力でじっくりと温める。これが、電気温水器のもっとも基本的な仕組みです。
ここからは、もう少し中身をくわしく見ていきましょう。
ヒーターの熱で水をお湯に変える
電気温水器のタンクの中には、水を温めるための「ヒーター」と呼ばれる金属の棒が入っています。
このヒーターに電気を通すと、ヒーター自体が熱くなります。その熱がまわりの水に直接伝わって、温かいお湯に変わるのです。
たとえば、寒い冬に使う電気ストーブをイメージすると分かりやすいはずです。
ガス給湯器のように火を使わずに温めるため、煙が出たり嫌なにおいがしたりする心配はありません。
お湯を作る仕組みがシンプルなため、ほかの機械とくらべて壊れにくいという良さを持っています。毎日のお風呂を支える頼もしい機械と言えますね。
夜の安い電気を使ってお湯をためておく
電気温水器のもうひとつの特徴は、みんなが寝ている夜の間に、次の日に使うお湯をまとめて作っておくことです。
なぜかというと、夜の時間は電気料金が昼間よりも安く設定されているプランがあるからです。
夜の安い電気を使って大きなタンクいっぱいに熱いお湯を作り、魔法瓶のように冷めない工夫をしてためておきます。
そして、朝起きて顔を洗うときや、夜にお風呂に入るときに、ためておいた熱いお湯と水を混ぜてちょうどいい温度にして使うという流れになっています。
そのため、お湯をためておく大きな場所(タンク)が必ず必要になります。
お湯の出し方でちがう!電気温水器の2つの種類と仕組み
電気温水器には、お湯をどのように出すかによって、おもに2つの種類に分かれています。
それぞれ機械の中の仕組みや働きが少しちがうため、家族の人数や生活のスタイルに合わせて選ぶのが失敗しないコツです。
どのようなちがいがあるのか、それぞれの特徴を説明します。
家族みんなで使いやすい「フルオート」の仕組み
「フルオートタイプ」とは、お風呂の準備をすべて機械が自動でやってくれる種類のことです。
お風呂場にあるボタンをひとつ押すだけで、決まった温度のお湯を決まった量だけお風呂にはってくれます。
さらに、お湯が冷めてきたら自動で温め直し、お湯が減ったら自動で足してくれる賢い仕組みを持っています。
機械の中にお湯を循環させるポンプが入っているため、いつでも温かいお風呂に入れます。
家族がたくさんいて、お風呂に入る時間がバラバラなご家庭にぴったりの種類と言えます。家事の負担を減らしたい方にもおすすめです。
シンプルにお湯だけを出す「給湯専用」の仕組み
「給湯専用タイプ」とは、その名前の通り、蛇口からお湯を出すだけのシンプルな種類のことです。
お風呂にお湯をはるときは、自分で蛇口をひねり、お湯がいっぱいになったらあふれる前に自分で止める必要があります。
フルオートのような自動で温め直す機能はありませんが、その分だけ機械の仕組みが単純で本体の値段が安いという特徴があります。
シャワーだけで済ませることが多い人や、一人暮らしの方によく選ばれています。お湯の出し方がシンプルな分、操作に迷うこともありません。
エコキュートやガス給湯器の仕組みと電気温水器のちがい
電気温水器の仕組みがわかったところで、ほかのお湯を作る機械と何がちがうのかを比べてみましょう。
お家でよく使われている「エコキュート」と「ガス給湯器」の2つと、電気温水器を比較した表を用意しました。
| 機械の名前 | お湯を作るおもな仕組み | お金(光熱費)の安さ |
|---|---|---|
| 電気温水器 | ヒーターの熱で直接温める | ふつう(夜の電気を使う) |
| エコキュート | 空気の熱を集めて温める | もっとも安い |
| ガス給湯器 | ガスの火で一気に温める | やや高い |
それぞれの仕組みのちがいを、さらにくわしく説明します。お家ごとの選び方のヒントにしてみてください。
エコキュートは空気の力でお湯を作るから電気代が安い
エコキュートは電気温水器の仲間ですが、お湯を作る仕組みが大きく進化しています。
外の空気にある熱を吸い込んで、その熱を利用してお湯を作るからです。
電気温水器のようにヒーターの熱だけで温めるよりも、空気の力を借りるエコキュートのほうが、使う電気の量がぐっと少なく済みます。
そのため、毎月の電気代が一番安くなるのがエコキュートの最大の魅力です。
機械の値段は少し高いですが、毎月の生活費を抑えたいご家庭によく選ばれています。お湯をたくさん使うならエコキュートがお得になります。
ガス給湯器は火の力でその場でお湯を作る
ガス給湯器は、電気ではなくガスの火を使ってお湯を作ります。
蛇口をひねったときに、機械の中でガスの火がパッと燃えて、通っていく水を一瞬でお湯に変える仕組みです。
大きなタンクにお湯をためておく必要がないため、機械が小さくて場所をとらないという良さを持っています。
ただし、火を使うため、電気でお湯を作る機械にくらべると安全面で少し気をつける必要があります。ガス代は電気代よりも高くなる傾向があるため、光熱費の計算も忘れずに行いましょう。
電気温水器の仕組みが持つ良いところと気をつけるところ
ここからは、電気温水器ならではの良い部分と、使うときに気をつけるべき部分をお伝えします。
どんな機械にも良い面と悪い面があります。両方を知っておくことで、買ってから後悔するのを防げます。
火を使わないからお年寄りや子どもにも安全
電気温水器のいちばん良いところは、ガス漏れや不完全燃焼といった火のトラブルがないことです。
ヒーターの熱だけでお湯を作るため、煙が出たり有毒なガスが発生したりする心配がありません。
ご高齢の方や小さなお子様がいるご家庭でも、安心して毎日のお風呂を楽しめます。
また、お湯を作るときに大きな音が出ないため、夜中に動いていても静かでご近所の迷惑になりにくいのも嬉しいポイントです。マンションにお住まいの方でも安心して使い続けられます。
タンクのお湯がなくなるとすぐにお湯を作れない
一方で気をつけるべき点は、タンクの中のお湯を使い切ってしまうと、しばらくお湯が出なくなることです。
電気温水器は時間をかけてじっくりと水を温める仕組みだからです。
たとえば、親戚や友人が泊まりに来て、いつもよりたくさんシャワーを使った日などは注意が必要です。
途中でタンクが空っぽになると、もう一度お湯がわくまで何時間も待たなければなりません。
そのため、家族の人数に合った大きめのタンクをはじめに選んでおくのが失敗しないコツです。少し余裕のあるサイズを選ぶと安心です。
仕組みを知って選ぼう!電気温水器が向いているご家庭の特徴
電気温水器の仕組みや、ほかの機械とのちがいがお分かりいただけたはずです。
では、実際にどのようなご家庭に電気温水器が一番向いているのでしょうか。
結論から言うと、機械を買うときの「最初の費用」をできるだけ安く抑えたいご家庭にぴったりです。
なぜなら、エコキュートに比べて電気温水器は機械の作りがシンプルなため、本体の値段がかなり安く設定されているからです。最初は安く済ませて、そのあとのお金は毎月少しずつ払っていくという方に合っています。
また、マンションにお住まいで、機械を置く場所が狭いご家庭にも向いています。
エコキュートは空気の熱を集めるための大きな室外機(ヒートポンプ)を置く必要がありますが、電気温水器はタンクを一つ置くだけで済むからです。ベランダや通路に十分な広さがない場合でも、電気温水器ならすっきりと収まります。
さらに、普段あまりお湯をたくさん使わない一人暮らしの方や、夫婦お二人で暮らしているご家庭にも適しています。
お湯を使いすぎる心配がないため、途中でタンクが空っぽになるトラブルを防げるからです。少ないお湯の量なら、電気代もそこまで高くなりません。
このように、ご家庭の状況によって一番合う機械は変わります。自分の家の広さや予算に合わせて、無理のない選択をしてみてください。
まとめ:電気温水器の仕組みを理解して毎日の生活に合うお湯を選ぼう
電気温水器の仕組みは、大きな電気ポットと同じようにヒーターの熱でお湯を作るというシンプルなものです。この記事でお伝えしたように、エコキュートやガス給湯器とはお湯の作り方がまったくちがいます。仕組みがシンプルだからこそ、機械が壊れにくく長く安心して使えるという良さを持っています。また、火を使わないため、小さなお子様がいるご家庭でも安全にお風呂を楽しめるのが嬉しいポイントです。
一方で、タンクのお湯を使い切ってしまうと、次のお湯がわくまで時間がかかるという点には注意が必要です。だからこそ、家族の人数に合った正しい大きさのタンクを選ぶことが欠かせません。もし今、お家の給湯器の交換を考えているなら、毎月のお湯にかかるお金と、最初の費用のバランスを見比べてみてください。
電気代を一番安く抑えたいならエコキュート、最初の費用を抑えて安全に使いたいなら電気温水器というように、ご自身の生活スタイルに合わせて選ぶのが一番後悔しない方法です。毎日の快適な生活のために、ご家族にぴったりのお湯の機械を見つけてみてください。


































